週休たくさんで主にスペインサッカーを分析
[506] [505] [504] [503] [502] [501] [429] [500] [499] [498] [497]
「さて」

「バルセロナとバレンシアは2-2の引き分け」

「バルサが最後の最後で追いついた形だった」

「この試合と、前節のセビージャ戦は、バルサの現状と、今後を考えるについて、非常に示唆的なものではなかったかと思うわけだ」

「そうかね」

「そこで、以前の対策と、そこからの変化を見つつ、これからについて考えてみようと思うんやけどな」

「ええで」

「まず、去年の9月の終わりの段階で、下のように守るとよい、というのがわかっていた」



「マルケスの前に壁をつくり、バルサの左を空ける」

「これが実際に有効だったのが、12月半ばのクラシコだった」



「プジョルをフリーにすることで、非常に楽な形で守ることができた」

「左の、プジョルと、アビダルをフリーにしてもまったくパスが出てこないため、このような方法が有効だった」

「その後、時は流れ、様々に改善事項が見られるようになった」

「左サイドバックのアビダルが良くなり、左センターバックにピケが定着するようになった」

「これにより、左からの組み立てが良くなった」

「アビダルの進化についてはこちら

「ピケの良さについてはこちらを参照いただければと」

「以前、”ガビ・ミリートが復帰した場合、バルサの左を空ける守り方は、破綻するのではないか”という質問を頂いた時、昔の戦例から、それでもマルケスを押さえ、ミリートを空けることになるだろう、と予測した」

「果たして、アビダルが良くなり、ピケが入った今、上のような守り方が有効か否か」

「それが気になる」

「その疑問にある程度の答えが出たのが、1節前のセビージャ戦やな」

「先発はこう」



「特徴としては、こう」



「コネがトゥレに、ルイス・ファビアーノがマルケスにつき、ピケを空ける」

「上の疑問に解決するためには、ぴったりの布陣だった」

「概念図はこう」



「いきなり相手のユニフォームが変わったな」

「今後のことを考えて、ということなので、ご容赦いただければと」

「こう守ると、下のような形が増える、ということがわかった」



「ピケ、アンリのラインが非常に良くつながる」

「セビージャの場合は、モスケラがアンリを止められず、攻め込まれた」

「この形で守るのが厳しければ、どうするか」

「通常であれば、ツートップでピケ、マルケスを抑えに行く」

「下の形やな」



「ただ、バルサが本気で攻める時は、ピケとマルケスの間を、異常なほど離す」

「こうなると、受ける側としては守りにくい」

「例えば、ピケにボールが渡った時、一人が詰めて、もう1人はトゥレへのパスを切る」



「その後、マルケスに横パスが出ると、トゥレに寄せていた選手がマルケスに詰める」

「ところが、通常より距離があると、詰め切れない」

「その間に、アウベスがサイドの中盤の裏へ走りこむ」

「守るサイドバックは、一瞬、中に入るメシと外のアウベスの2人を見る形になる」

「マークが甘くなったメシにパスが通り、中へのドリブルから縦に抜けるエトーにパス、そのままシュート、もしくは、外のアンリに展開」

「いつものバルサパターンにはまる」

「実は、今節のバレンシアは、ピケにも詰める守り方をした」



「図では、シルバが一つ下がっているが、ピケがボールを持つと、セビージャ戦よりも、遥かに近い位置で守る」

「これは上手くいっていた」

「しかし、ピケの相棒はプジョル」

「これでは、バルサに対して守るという意味では、今後の参考にはなりにくい」

「マルケスが居ると居ないとでは攻める場合にえらい差やしな」

「一方で、バルサに対して攻めるという意味では、参考になる試合だった」

「右のパブロ・エルナンデス、左のマタの飛び出し、そこへボールを送るシルバが非常に効いていた」

「バルサに対しては、長く攻める方がいい、というのは以前の対策にも出てきた」

「下のような形の攻めは、依然有効であると」



「そういうことになる」

「以上をまとめると、バルサを止める、という面では、ピケの存在、アビダルの進歩により、以前よりも止めにくくなっている」

「攻撃面では、依然とかわらず、一度プレスを抜けてしまえば、十分に攻めることができる」

「セビージャのように、プレスに負けて簡単にミスを犯したらあかんねんけどな」

「バレンシアの選手というのはやっぱり上手いんやな」

「あと、ピケを空ける型の守備も、まったく意味がないというわけではない」



「アンリにいい形でボールが入ったらまずいやろ」

「まずいけど、サイドバックがそこでの一対一に負けなければ俄然有利になる」

「それが可能なら、の話やな」

「その点では、バレンシアの交代は興味深かった」

62分 ケイタ→アンリ、66分 バラハ→ミチェル


「まずは、バルサが62分にアンリを入れる」

「75分に下のようになる」

75分 ミゲル→モレッティ、75分 シャビ→グジョンセン


「ミゲルをモレッティに代え、左のアレクシスを右にもってくる」

「これは、アンリを止めに行った交代と見ていい」

「まあそうかね」

「ここを止められたら、左を空ける型の守備に復活の目がある」

「しかし、実戦でそれに賭けることができるのかね」

「難しいかね」

「難しかろうな」

「とにかく、ポゼッションを高めてくる相手に対する守備というのは、センターバックをいかに抑えるか、というのが非常に重要になる」

「ビルドアップから、リビルドに入ることが多いからやな」

「そこは、チェルシー戦での第一の興味ではなかろうかと」

「下の形はあかんかね」



「これは、前期のバレンシアやバイエルン・ミュンヘンがやって、ぼっこぼこに負けた例がある」

「そやけどな」

「バルサは、攻められた時に瑕が修整されていないので、より反発力の強いツートップの方がええと思うけどな」

「そんなこんなもどうなるか」

「火曜日のお楽しみというところで」

「また次回」

「ご機嫌よう」


Rg

RgtH[
お名前
タイトル
メールアドレス
URL
文字色
コメント
パスワード


gbNobN
トラックバック:


Copyright (C) 2005-2006 SAMURAI-FACTORY ALL RIGHTS RESERVED.
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
最新コメント
(05/21)
最新トラックバック
プロフィール
HN:
studio c60
HP:
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
アクセス解析
カウンター