週休たくさんで主にスペインサッカーを分析
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「イタリアとルーマニアは引き分け」

「イタリアは厳しい状況になった」

「まあ、負けなくてよかった、という試合ではあった」

「ブッフォンが絶体絶命のPKを止めた」

「逆に、ムトゥのPKを止められたルーマニアは、予選突破の確率を飛躍的に高めるチャンスを逃した」

「先発はこうやな」



「ルーマニアは、右の二人が最初の試合と違うものの、方針としては同じ」

「コチシュに代わって先発したコドレアはいい選手やな」

「相手を引きつけてプレーできる点がええな」

「対するイタリアはまるで別のチームやな」

「形としては、1-4-3-2-1で、デロッシが中央で、ピルロがその右。ペロッタは二人より左のやや高い位置にいる」

「カモラネーシとデル・ピエロでは、カモラネーシの方がサイドに開き、デル・ピエーロは左にはいるものの、より中央でトップ下からフォワードとして動く」

「前の試合から選手が5人変わり、中盤は丸ごと配置を変えて前線も姿を変えている」

「なかなか思い切った手やな」

「果たしてこれがどうなのかという議論は後でするとしてや」

「25分に、ルーマニアの中盤の底にいたラドイが負傷退場する」

「ジカが入ってこうなる」



「ラドイは、センターバックと中盤へのカバーを担う大切な選手であったわけだが、前方の組み合わせからいうと、こちらの方がいい可能性もある」

「キヴより動けるジカが入る方が左を支えやすい」

「ムトゥが相変わらず行きっぱなしになるからな」

第一戦で、ルーマニアは1-4-1-4-1のはずなのに、ムトゥが勝手に上がって中に入るから変な形に見える、という話があったわけだが」

「この試合でもそれは続いた」

「ルーマニアの中盤でのマークの関係を見ると、ジカがピルロを見て、コドレアがペロッタを見ることになっている」



「ここで、ザンブロッタが上がってきたら誰がマークをするのでしょうか、というと」

「ムトゥがやらねばしょうがない」

「ところが下がらない」

「下がる気もない」

「ザンブロッタがおとなしいならそれでいいが、前に出てくると困ったことになる」

「イタリアが右を攻めると、下のような動きになる」



「カモラネーシが右サイドに出て、ピルロがフォロー。デル・ピエーロがニアに入り、トニがファーに逃げる。その裏からペロッタが突っ込んでくる」

「デル・ピエロがニア、トニがファーという動きは、クロスを上げるサイドが逆になっても変わらない」

「結果、下のような配置になる」



「ラツが、カモラネーシとザンブロッタの二人を見るはめになり、ドフリーで中央へ蹴られる」

「それを、トニがファーから落として、デル・ピエロやペロッタにわたす」

「典型的には、そのような流れになる」

「そして、ルーマニアは、この状態で何度も何度もピンチを迎えた」

「その原因はというと」

「上の図で、赤丸で囲まれたムトゥ以外にない」

「なんで中央に残っているのか、意味不明やな」

「ボールを追いかけたくないから、言い訳のためにわざと中央に入るんやな」

「1-4-4-1-1で、下のようにディフェンスするなら、その位置でええねんけどな」



「ところが、ルーマニアはそうではない。そうではないにもかかわらず、左を空けて、同じ形からなんどもやられるというのは理屈に合わない」



「この状態が続くということは、監督の頭がおかしいか、ムトゥの動きがおかしいか、どっちかやな」

「当然、おかしいのはムトゥの動きで、後半開始から下のようになる」



「ちゃんとサイドに下がったわけであるな」

「ちゃんと下がった」

「よかったな」

「これを確認するには10分で十分で、前半最後の5分と後半開始5分を見比べていただければ、ほとんど自明にわかるかと」

「サイドにいる時に、ちらっちらっといつもザンブロッタの位置を確認するようになっている」

「それにしても、ムトゥは本当にディフェンスに向かない」

「普段は相手の位置を確認しているのに、ボールが近くに来るとそれに注意がいって簡単に裏を取られる」

「中央に絞ってピルロを守備した後、ボールがサイドに流れても、もう一度追わない」

「左サイドバックのラツが、中央に絞って守備をしているのに、”おーい、ザンブロッタがいったぞ。マーク頼むぞ”と声をかけて立ち止まる」

「そこは君が追わなあかんて、といった状況でも、ラツに声だけかけて放してしまうのはディフェンスとしては迷惑至極やな」

「なんかほほえましい姿ではあるけどな」

「なんにしても困ったもんや」

「攻撃向きの選手にありがちな現象ではある」

「リーガでも守備を一番理解していない選手はロナウジーニョやしな」

「攻撃というのは、”なんでお前がそこにおるねん”とか、”なんでそこにパスがでるねん”といったことが必要で、守備でそれが出ると困る」

「なんでお前がそこにいるんだ、とか、なんでそこを通されるんだ、といったことが起こると、守備は一瞬で崩壊する」

「グティが守備にまったく向かないのも同様のことやな」

デポルティーボ戦で、そんな場面がはっきりでてたな」

「しかし、ムトゥが前半のように動くと、いくら他ががんばっても側面に穴の空いた容器のようなもんで、水漏れがとまらんから、いっそのこと切ってしまった方がよくないかね」

「そうはいっても、ルーマニアが良い攻撃をするときは、どこかでムトゥがからんでいるから、そうもいかない」

「マイナスを越えるプラスがあればええねんけどな」

「まあしゃあないで」

「監督は苦労してるやろうな」

「それに、この試合で先制点を決めたのも彼やしな」

「ザンブロッタのキーパーへのバックパスをさらってゴール」

「イタリアは追う立場になった」

「そうなると、交代が注目される」

「結果はこう」



「先発の変更と合わせて、これもどうなんやろな」

「その点については、オランダ対フランスの交代と合わせて考えるといいと思うんやな」

「そうなんか」

「オランダ対フランスは、こちら

「またそちらで」

「ごきげんよう」


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