週休たくさんで主にスペインサッカーを分析
前回は、浮くことがドリブルと不可分に存在する例を見た。
その中で、最初の三つのプレーにおいて、イン、アウト、足の裏と3つの異なる場所でボールに触れていた。 イン 浮いた状態 アウト 浮いた状態 足の裏 浮いた状態 イン アウト 足の裏 これらの部位で触れることは、ボールタッチの基本、ドリブルの基本として繰り返し練習するものである。 その基本において、すべて浮くという動作から始まっている。 浮くことを基本として持つか否かは、ドリブルの上手下手を直接的に左右する。 例えば、次のプレーを見た。 動きの中で、浮くことが不可欠な要素として存在している。 浮くことが自然にできなければこのプレーは成り立たず、浮くことを基本として持っていなければ自然に浮くことはできない。 ドリブルの中で浮くことが出来ない選手にこのプレーは不可能である。 次のプレーも同様である。 簡単にアウトで切り返して相手を崩しているように見える。 しかし、ここでも浮くことが不可欠な要素として存在している。 これが鍵となって相手を崩しており、浮くことを基本として持たない選手がこのようなドリブルを行うことは絶対に不可能である。 浮く選手にはできて、浮かない選手にはできないプレーが確かに存在する。 このことは、浮くことが出来ない選手は浮く選手に比べて技術的に劣ることを意味する。 これは、ドリブルを考える際に極めて重要である。 例えば、単純なアウトでの切り返し一つをとっても、浮くことを意識して練習した選手とそうでない選手の間で、技術的に大きな差がつくことは自明な結論として得られる。 さらに、トリックもしくは足技と呼ばれるものだけをいくら練習しても、本質的な意味でドリブルが上手くなることはないことも言える。 なぜなら、ボールを触る以前の浮くか浮かぬかの段階で上手下手は分化しており、それに目を向けずに目先の技数だけを増やしても意味がないからである。 これまで、ドリブルの巧拙を語るにおいて、重心の高低、タイミング、リズム、ステップ、足技、ボールタッチ、コース取り、重心の見切り等、様々な言い回しが存在した。 しかし、ドリブルの上手下手を分ける、動きの上での顕著な特徴は、浮くことを基本として持つか否かである。 このことは、これまでに大きく欠けていた視点であると言える。 次回は、浮くことと正対の関係を見る。 |
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