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以下のようなインステップキックが一般に見られる。

左手を大きく横に動かす。








胸を後ろに引き、弓なりに反る






インパクト





体は最初と逆に弧を描く。




次に、クリスティアーノ・ロナウドと比較する。
インステップキック、クリスティアーノ・ロナウド

ここでは、クリスティアーノ・ロナウドのインステップキックと一般によく行われるそれの差異を述べる。
結論は以下のようになる。


クリスティアーノ・ロナウドのインステップ

縦に潰れるように反りをつくり、上半身をほとんど引かない。
そこから肋骨下側を急激に折り、キック後は上へ跳ねる。


よく見られるインステップ

上半身、下半身で弓状に反る。
反りを逆にするように全体を動かす。

比較


前者は、上から下への動きが強調され、後者は横への動きが強調される。

前者は、以下の特徴を持つ。

歩行からの接続が自然である
小さな動きで打つことができる
小さなスペースから打つことができる
シュートにタイミングを合わせづらい
地表面の影響を受けにくい

これらを具体的に見る。

画面右、最も上の選手がボールを持っている。








以下において、上半身を後ろに反る動作がほとんど見られない。







ここから肋骨の後ろが飛び出すように動き、体内にアーチができる。





フォロースルーにおいて飛び上がる。









次に、キーパーの反応を見る。
下の踏み込み開始図において、ディフェンダーはボールの横におり、キーパーの視界はさえぎられていない。









インパクト直後
以下、キーパーの沈み込みが終わるタイミングに注目されたい。









沈み込み終了



左へ反応









キーパーの沈み込みが終了した時点で、ボールとの距離が近い。
つまり、キーパーはシュートにタイミングを合わせきれていない。

モーションの拡大図は以下のようになる。



















後方より


















次に、これと比較するために、一般的と思われるインステップを見る

クリスティアーノ・ロナウド、ドリブル、コース取り

「さて」

「クリスティアーノ・ロナウドに関してやな」

「彼ほど毀誉褒貶喧しい選手も珍しい」

「ある人は世界最高と言い、ある人は屑といい」

「その理由などを考えてみよう、という話であるな」

「多分、彼を嫌いな人は、下のようなプレーが大っ嫌いやと思うねんな」

「まず、サイドに流れ、フリーでボールを持つ」



「やや外にふくらみながら、縦に進んで、ペナルティーエリア横に至る」



「そこでひとまたぎ」



「左足で軽くもう一度」



「右でもう一回」



「左でぴょん」



「右でほい」



「左でとう」



「ここまでやって、本当に右で切り返す」



「しかし、ルイス・ガルシアに見切られ」



「体を前に入れられて」



「クリスティアーノ・ロナウドのファール」



「散々またいだわりには、肝心な所を完璧に見切られている」

「こんなプレーは見た目が派手なだけのまやかしで、なんの結果ももたらさない、極めて非効率なプレーだ」

「というような批判は可能である」

「おまけに、コース取りも下手過ぎてお話にならない」

「ということもできる」



「クリスティアーノ・ロナウドが通ったのは赤い線」

「この状態で、一発で勝負を決めようとするなら、青いルートを通ってシュートを打つ方がいい」

「Cのつかない方のロナウドならほぼ間違いなくその形で相手に向かい、右足でのまたぎ一回から縦に抜けてゴールを狙う」

「赤いのは、サイドで時間を稼いで、味方が中に入ってくるの待つのに適している」

「味方を待つなら時間を稼ぐやけど、自分で仕掛けるなら赤いコースは時間とスペースを失うだけになる」

「それを選択しながら、ごちゃごちゃ技を見せた挙句に自分で仕掛けて潰れる」

「コースとプレーが矛盾してけしからん」

「こんなプレーは見た目が派手なだけのまやかしで、なんの結果ももたらさない、極めて非効率なプレーだ」

「というような批判が再び可能である」

「クリスティアーノ・ロナウドはわりとこういうプレーが多い」

「急激な角度で切り返す自信があるから、スペースがある時、サイドへサイドへいくことがある」

「自信持ち過ぎといえば持ち過ぎなんやな」

「そんなこんなで、彼への批判は絶えない」

「おまけに、効率のいいプレーの権化であるカカーがすぐ傍にいる」

「なんだ、クリスティアーノ・ロナウドは、カカーより50億くらい高いくせに、それより下手じゃないか、これまたけしからん」

「といった議論は、これからずっと続くと思われる」

「うむ」

「しかし、チームとの関係を考えたとき、そういう話は無意味になる」

「ある選手がいたとして、その選手のいいところが、チームを補う形になっていれば、そこにかけがえのない価値がある」

「クリスティアーノ・ロナウドの長所を考えるに、ゴールを決める力、スペースがある状態での縦へのスピード、相手ゴール前での高さ、といった特徴がマドリーにとっては重要である」

「ゴールを決めるという特徴は、ヘレス戦、ビジャレアル戦での開始直後に見られた」

「縦へ抜ける点は、エスパニョール戦で、グティのパスを受けて決めたゴールで見られる」

「相手ゴール前での高さでは、ヘレス戦での2点目、コーナーからの得点がある」

「良い点がきちんと出ている」

「それが出ている間は、いくらまたごうが、なめた感じの引き技でアンヘルを怒らせようが、セットプレーの守備でマークを簡単に外そうが、それは枝葉の部分である」

「最後のは枝葉じゃすまんのと違うか」

「そうかね」

「守備で使うなら、人をマークする役じゃなく、ゾーンを押さえる役に回した方がええと思うけどな」

「ついでに言えば、交代に怒って新聞ネタになるのもご愛嬌である」

「それもどうかと」

「とにかく、クリスティアーノ・ロナウドという選手から良い機能を取り出し、それがチームに役に立っていればいいわけで、それに関しては、ペレグリーニは非常に素晴らしい感覚がある、というのはビジャレアルで見ることができた」

「なにしろ、あのリケルメを使いこなした人やしな」

「やろ」

「最後は離婚同然みたいな別れかたやったけどな」

「そうやったかね」

「なにしても、人は悪い方に注目していると、袈裟まで憎い方式で、なんでもかんでも嫌いになってしまうことが多いので、クリスティアーノ・ロナウドの技術面で優れた点にも目を向けたい」

「例えばなんや」

「シュートにおけるインステップなどは、非常に興味深い」

「そんなに強く見えないのに、なぜか入るしな」

「次はそんな点に注目してみようかと」

「続きは、こちらから」

「どうぞ」
「さて」

「2009年、2010年シリーズも始まり」

「すでに第5節が終了した今日この頃」

「遅まきながら、4節までのマドリーについてまとめてみようかと」

「実に遅まきやな」

「遅いついでにまずは2節のエスパニョール戦を見てみようかと」

「先発はこう」



「40分にグラネロが見事なゴールを決めて1-0」

「マドリーリードのままハーフタイム」

「明けて後半開始」

46分:中村→コロ、イバン・アロンソ→デ・ラ・ペーニャ


「エスパニョールは2人交代」

「中村に変えてコロ、イバン・アロンソに代えてデ・ラ・ペーニャ」

「これは、当然で、攻めるならこの方がいい」

「今のマドリーは、どう組んだところで、下のスペースが空く」



「またこれか」

「いつまでたってもこれやな」

「なんにしても、そこを突くには、縦に早いコロをサイドに置き、長いパスを出せるデ・ラ・ペーニャを中に置けば良い」

「どっちかと言えば、開始からこうしておいた方が相手の弱点を狙いやすい」

65分:ベンゼマ→クリスティアーノ・ロナウド、73分:イグアイン→ラウール


「クリスティアーノ・ロナウドが一番前か」

「前線のこの形は今後も良く見ることになりそうやな」

「マドリーは相変わらずフラフラとした試合を続け」

「77分にグティが2点目」

「3分後にマドリーが最後の交代を行う」

80分:カカー→ラス


「中盤を締める唯一の方法という感じやな」

「締めたわりにはグティがサイドに来とるけどな」

「ちなみに、この時のベンチは、ファン・ニステルローイ、ドレンテ、ガライ、ドゥデク」

「サイドを埋めるにはドレンテに頼むしかないのか」

「まあそういうことになるわな」

「最近のマドリーでよく見る中盤から前の組み合わせは下の通り」



「上で見たように、サイドが行きっぱなしになることが多く、赤い場所が空く」

「バックが4-2という配置はサイドが極めて弱い」

「マドリーはよくここからクロスを喰らってウィーという場面を迎える」

「ヘレス戦なんかもそうやったな」



「特に後半、右サイドからのセンタリングをよく上げられていた」

「その意味で、ヘレスのカルロス・カルボはいい働きだった」

「上の配置で、このサイド問題を解決するには、下のようにやるのが一番手っ取り早い」



「クリスティアーノ・ロナウドが下がるのか」

「守備というのは、結局最後は数が必要で、カカーを下げるよりは9番を下げた方がいい」

「これはあれを思い出すな」

「なんや」

「ジダンとフィーゴがいて、チャンピオンズでバイエルンとやった試合や」

「あの日のフィーゴは凄かった」

「守備の方でな」

「エウベルのシュートのを寸前でカットしたのは、彼のベストプレーの一つに数えられる」

「しかし、クリスティアーノ・ロナウドがこの役を引き受けるようになるかね」

「なるもならないも、結局最後はそうせなしゃあないで」

「ペレグリーニの腕しだいかね」

「腕というか人格というか」

「カカーとクリスティアーノ・ロナウドは、下の形で使いたいところではある」



「オプションとしても有力やな」

「これだとサイドに問題が残る」

「右か左にコロやらマキシ・ロドリゲスのような選手が欲しいところやな」

「ドレンテが使えれば一番いいのだが」

「果たして去年からどれほど良くなったのか今ひとつ不明な点である」

「今後、マドリーで問題になりそうな点を一枚絵にすると下のようになる」



「中盤のサイドで走って全体を支える選手の不足」

「左サイドバックのマルセロ」

「守備が非常に危ない」

「最後にセンターバックから組み立て」

「例えば、アルビオルとメッツェルダーでは厳しい」

「その点では、ガライが一番上手い」

「最後は、ペペ、ガライかね」

「それが一番ええと思うけどな」

「後ろから組み立てるという点では、ここ数年、ハルケが一番の注目やってんけどな」

「もう二度と見ることができなかと思うと非常につらい」

「実は、突然すぎて、あんまり実感がわかへんかったんやけどな」

「そうなんか」

「試合前、スクリーンに映ったハルケを見てもう帰ってこないんだというのがわかった」

「そうか」

「マドリーの全体に関する話はここまでですが」

「なにかと話題のクリスティアーノ・ロナウドの個人技についてこちらにありますので、よろしければどうぞ」

「しばらく、更新が不安定になるかと思いますが」

「今シーズンもよろしくお願いします」

「そんなこんなで」

「また次回」

「ご機嫌よう」

「さて」

「ラスのキープ、ドリブル、特に引き技についてやな」

「下の図において、左に攻めているラスがゴールに背中を向けている」



「体をボールと相手の間に置き」

「右足でボールを踏む」



「踏んで引いたボールを、同じ足のインサイドで前に弾く」




「左足を踏み込み、右足でもう一度踏む」





「この時、右の黄色い守備者を見ると、パスをカットするように左足を踏み出している」

「左足を踏み込んだ際、その方向にフェイクが入っていたと考えられる」

「右足でボールを引き、左足で中央方向へ弾き、そちらへ持ち出す」










「これまた上手い」

「上手いわな」

「引き技も上手いし、1人をスクリーンで消して、もう1人と勝負するあたりも上手い」

「同様のプレーが、他でも見られる」

「ラスがややサイド方向にドリブル」



「この時、ライン際にミゲル・トーレスいる」

「しばらくの後、進行方向をより中央側に向ける」




「これは、相手の右サイドの中盤であるカニを中に引き付け、サイドをフリーにする効果がある」




「左足を踏み込み」



「空けたサイドへパス」




「と見せてモーションを途中でやめる」




「この時、手前側の守備者であるカニの体勢は特徴的である」

「サイドへのパスを切ろうとして、左足を大きく後ろに伸ばしている」



「ここで、右足でボールを踏む」



「右足を引いて」





「引いたボールを同じ足のインサイドで弾き」




「左足のインサイドで逆へと持ち出して抜ける」




「これらのことから、ラスは、右足で引くパターンが得意であろう、ということがわかる」

「右で引いて右、右で引いて左、右で引いて右左といった技が、上の2つの例から見える」

「ちなみに、二番目の例では、抜けた後のパスも上手い」

「抜けた後、中央から寄せて来る守備者に対して体の正面を向ける」



「そこから、サイドへパス」








「この時、下の写真で矢印のついた守備者に注目すると完全に逆を取られていることがわかる」



「中央で下の形を作られると、サイドは中に絞らざるを得ないため、そうなる」



「コース取り、正対、そこから空いたスペースの使い方、実に見事やな」

「高性能過ぎてびっくりする」

「ここで1つ思うんやけどな」

「なんや」

「これまでで、ラスのいいパスというのが3つ出てきた」





「出てきたな」

「この3つは、全て体の正面に対して、軸足側にずらしている」

「そうやな」

「最近、選手には、効き足だけでなく、効き変換というものがあって、それが得意なプレーゾーンに大きく影響を与えるのではないかと思うわけやけどな」

「効き変換かね」

「大きくわけると、キックの方向を変えるパターンには、軸足側に変えるものと、蹴り足側に変えるものがある」



「そりゃ、右か左やからな」

「例えばグティは、明らかに、上の図において①で示された軸足側への変換が得意やろ」

「左足の方やな」

「そのことから、中盤で使われる時は、中央より右に置かれることが多い」

「いわゆるグティパスを使いやすくするためで、ここ数年、特にそうやな」

「そうなると、ラスのパスを攻撃面で使おうとする場合、中央より左に置いた方がいい、となる可能性がある」

「それは、ラスが本当に軸足側への変換が得意であるということを証明してから進める話で、まだサンプルが足りんやろ」

「まあそうやけど、効き変換というのを考えると、選手の特徴について、これまでにない観点から話ができるのではなかろうかと思っているわけや」

「そうかね」

「そんなこんなを気にしながら試合を眺めるのも一興ではないかというところで」

「今回はこの辺で」

「また次回」

「ご機嫌よう」



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