週休たくさんで主にスペインサッカーを分析
問3:
下図のように、デ・ラ・レーを押さえられたことで、攻撃に支障が生じた。 この解決策を述べよ。 交代を行うものとし、ベンチにはこの状況を打開するために理想的な選手がいるものと仮定する。 解答 相手が残したスペースを活用することが、最も直接的な方法である。 まず、一対一でカプデビラに勝つことのできる選手を右サイドの前方に置く。 次に、同じサイドのサイドバックにロッシを振り切ることができ、クロスの正確な選手を置く。 相手の守備は、カプデビラが一対一で勝つこと、ロッシがサイドバックをマークすることを前提として成り立っている。 これを崩すことが鍵となる。 交代の順番としては、上図の①を先に行い、②を先に行うことが基本である。 サイドバックを上げる場合、ロッシからのカウンターで失点する可能性が高まるためである。 ヘタッフェにおいて、①、②それぞれについて現実的な選択肢を考える。 右サイドの前方には、パブロ・エルナンデスが最も適任である。 スピードがあり、ドリブル突破に長け、クロスも正確だからである。 しかし、彼はこの試合に召集されていない。 代案としては、アルビン、マヌー・デ・モラル、コテロが考えられる。 スピードとドリブル突破を考えると、前二者が適任である。 右サイドバックは、コテロとマヌーが候補に上がる。 持久力が高く、クロスの的確なコテロが適任である。 守備を捨ててかかる場合、マヌーという選択肢もある。 まとめると下図のようになる。 実際には、左サイドにガビランを入れ、グラネロを右に配した。 これは、前述の交代と比べて以下の不利がある。 一つは、グラネロはスピードに優れる選手ではなく、スペースを縦に行く力が弱いことである。 二つ目は、後半から出る選手をカプデビラに当てる方が体力的に優位であることである。 グラネロは、ボールキープからのパスを得意としている。 その特徴をいかすならば、同時にコテロを右サイドバックに入れフォローさせることが理にかなっている。 最終的に、以下のような配置になった。 ビジャレアルは、中央を押さえるという主題を貫いた。 これに対し、ビジャレアルは、デ・ラ・レーを下げグラネロを中央に配したが、ゴール前に迫りきることができなかった。 作戦的には、ペレグリーノの圧勝であった。 疑問、感想、修整などありましたらコメントにてお寄せ下さい。 問題集トップ 次問
これは面白い!
とても面白かったです。
問1の解答としてFWを下げる、ってのを考えていたので、問2にそのことが問いになっていたのは驚きました。 日本にはこのような戦術云々を教えてくれるようなサイトが多くないので、とても参考になります。 今後もサイトの発展を期待しています。
無題
非常に面白かったです。
問二に関する解答で、ロッシを下げるとニハットが孤立するとあり、これを避けるためにピレスを中に置いた・・・とありますが、ニハットを下げロッシを残すという手はどうでしょう。 ニハットとボランチの片方でデ・ラ・レーをケアし、奪ったボールを左に浮いたピレスに預ける。 ピレスは斜めにドリブルし、ロッシがサイドに開いてコルテスの裏を狙う。 ディフェンス時にピレスを高い位置に残しておけば決して打てない手ではないのでは、と思います。「ヘタフェの右サイドはある程度ディフェンスを薄くしても怖くない」とは問二の解答の論拠でもあります。 ・・・と書いてて気づいたんですが、これだと中盤から前の陣形は何も変わりませんね。 A ニハット B ロッシ ロッシ ピレス ピレス ニハット
面白いですね。
私も問1でロッシを下げると解答していたので問2は参考になったとともに、自分の意見も標準的だったんだという自信にもなりました。しかし問1の意図をくむと問3は自然かつわかりやすかったですね。
ニハトを下げなかったのはタイプ的なものですかね?ベテランでデラレーをつききれるかどうかわかりませんし、ロッシは左に流れるためゴール前が薄くなりますよね。 あとデラレーとグラネロをあまりよく見たことはないのですが、来季マドリーに戻ってタイプ的にはどういうポジションになるんでしょうか。
面白いですね。
私も問1でロッシを下げると解答していたので問2は参考になったとともに、自分の意見も標準的だったんだという自信にもなりました。しかし問1の意図をくむと問3は自然かつわかりやすかったですね。
ニハトを下げなかったのはタイプ的なものですかね?ベテランでデラレーをつききれるかどうかわかりませんし、ロッシは左に流れるためゴール前が薄くなりますよね。 あとデラレーとグラネロをあまりよく見たことはないのですが、来季マドリーに戻ってタイプ的にはどういうポジションになるんでしょうか。
コメントありがとうございます。
コメントありがとうございます。
これからも続けていきたいと思いますので、よろしくお願いします。 ニハットを下げない件ですが、まずプレーゾーンの問題があります。 現在のビジャレアルは、中に入るピレスから左のロッシに開き、低いクロスをニハットが叩く、という流れがメインになっています。 それぞれが得意なゾーンでプレーしており、その構造を変えたくないのではないかと思います。 確かに、ピレスを中に入れるというのは、ビジャレアルとヘタッフェの長所短所を踏まえた上でのことで、一般的な解ではありません。 選手の特徴ですが、デ・ラ・レーはいわゆるゲームメーカータイプのボランチで、少ないタッチでボールを散らすこともできますし、相手を引きつけて裏を取ることもできます。 マドリーに戻るなら、ディフェンスラインの一つ前、ガゴの位置か、さらにその一つ前、スナイデルの位置で使われることになるでしょう。 グラネロは、ボールキープからパスで前線を動かす、いわゆるトップ下タイプです。 ヘタッフェでは、主に左サイドでプレーしています。 マドリー時代のジダン、ビジャレアル時代のリケルメを思い起こせば、その役割を想像しやすいかもしれません。 今後とも蹴球計画をよろしくお願いします。
技術問題もあったらいいな
またまた面白い企画ありがとうございます。
蹴球計画さんを読むことでサッカーを練習するときの技術、戦術的な達成目標がどれだけ広がったことか。 感謝しております。 マクロな戦術的問題だけでなく、選手個人のミクロなプレー選択の問題もやってくださったらうれしいです。
技術問題について
技術問題集ですが、作ろうという意思はあります。
ですが、多岐にわたる状況の整理がなかなか難しく、思うように進みません。 なるべく早く公開できればと思います。 実際の練習で役立っていると聞き、とてもうれしく思っております。 これからも頑張っていきますので、よろしくお願いします。 |
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