週休たくさんで主にスペインサッカーを分析
レアル・マドリーは、0809シーズンのチャンピオンズリーグ8強において、リバプールにトータル0対5で大敗した。
また、これにより、5年連続トーナメント初戦敗退となった。 マドリーがここまで弱くなった原因について、質問をいただいたので、それに答えることを試みる。 理由としては、まず、選手の質が落ちたこと。次に、会長の雅量がなく、組織を食い物にしたこと。そして、スペインリーグ自体が、強くもないマドリーを止められないほど弱体化したこと。以上のことが考えられる。 選手の質 ピッチ上に見られる第一の原因は、選手の質が落ちたことである。 特に、攻撃能力において、大きく質が低下している。 例えば、最後にチャンピオンズリーグを取ったシーズンと比べると下のようになる。 紫が今であり、黒が昔である。 攻撃面で、現在の方が上であるといえるのは、マケレレに代わったラスのみである。フンテラールがファン・ニステルローイに代わった場合、上と言うことができる。 しかし、ここで例えば、左にロビーニョを入れたとしても、ジダンに優ることはない。 多くのポジションで、攻撃的能力において同等か、明確に劣る。 特に差があるのは、イエーロ、ロベルト・カルロス、エルゲラ、ジダンの地点である。 レアル・マドリーは、「サッカーをプレーする」ことが求められるチームである。 ロングボールを前線に放り込むだけ、ひたすら守ってカウンターを狙う、といった戦いをした場合、監督、会長ともども、耐えがたいほどの非難を浴びる。 このようなチームで、ボールを持って相手を押さえ込む能力が落ちることは致命的である。 現在のチームは、バックラインの強さを背景に、カウンターから点を奪うことに向いている。 チームの指向しなければならないサッカーと、保有している選手の質が矛盾している、もしくは、指向しているサッカーから見て選手の質が落ちた。 これが、現在のマドリーが弱い最大の理由である。 次に、なぜ選手の質が落ちたかを見る。 質の低下とその理由 マドリーも選手の補強を行ってはいる。 しかし、オランダから2級、もしくは、1級にはとどかない中途半端な選手を買い続けており、まったくチームの強化につながっていない。 ドレンテ、スナイデル、ファン・デル・ファールト、フンテラールといった選手がそれである。 ドレンテは、マドリーでプレーするには早く、レンタルで育てるべき選手である。 スナイデルとファン・デル・ファールトは、ボールを蹴る、特にフリーキックにおいて抜群の選手である。 しかし、フィジカルコンタクト、及び、持久力に問題を抱えている。 例えば、ソラーリ、ジダン、フィーゴは、大きくて上手い選手であり、上の2人では明らかに見劣りがする。 加えて言えば、ソラーリは、驚異的な走力と持久力を備えており、自分で試合を決めるだけでなく、他者を支えるという点でも優れていた。 フンテラールは才能のある選手である。しかし、マドリーは明日のスターを求めるチームではない。その意味で、彼が今のマドリーに買われたことが幸せなことであるかどうか、難しいところである。 フンテラールは、「自分はマドリーに残りたいし、残るつもりだ」と述べているが、これは取りも直さず、彼を不要とする見方がすでに存在することを示している。 マドリーが、オランダ人を大量に補強している、というのは、異常な事態である。 以前、バルサが同じことをしたが、それは、監督がオランダ人であり、ある意味当然のことであった。 若手を買うにしても、アルゼンチン、ブラジルやスペイン国内でも十分に探し出せるはずであるのに不可思議としか言いようがない。 ここに一つの噂がある。 選手補強をめぐる噂 マドリーのスポーツ・ディレクターである、ミヤトビッチと選手代理人が結びつき、代理人の関係する選手を補強するごとに、移籍金の例えば15%が懐に入るシステムを作りあげていると噂されている。 このような場合、選手がチームにとって本当に必要であるかどうかということより、より金になる選手が優先されることになりかねない。 このような形で組織を食い物にする人物が出た場合、その凋落は極めて早い。 選手の獲得で裏金が動く、というのは、サッカーにおいて基本であるとさえ言える。 しかし、その場合でも、チームに得をさせることで自分も得をする、という思想でなければならず、チームに損害を与えて自分だけ得をするということはあってはならない。 以上のことは、あくまでも噂であり、真偽のほどは読者で判断いただきたい。 監督交代による補強のぶれ デル・ボスケを失って以来、マドリーで2シーズン続いた監督はいない。 6年で8人の監督を用いており、シュスターの1シーズン半が最長である。 このように、監督が頻繁に変わることは、もちろん、選手補強の面でも悪影響がある。 例えば、グティの扱いを見ても、カペッロは彼を控えにすることでチームを固め、シュスターは、彼をなるべく先発させることでゲームを作ろうとした。 監督によって求める選手が異なるのは当然のことであり、それが長期的なビジョンとして補強に反映されるべきである。 にもかかわらず、明快な方針もないまま、会長の勝手な都合と保身のために監督を変え続け、補強も右往左往したことが今の惨状に結びついている。 会長の所業 ここでは、最近のマドリーの会長が、いかに保身のために動き、監督を犠牲にしてきたかを見る。 このような状況において、マドリーの監督を引き受けたいと思う者は少なく、今後の人選においても少なからぬ影響を与えるはずである。 まず、2003年、デル・ボスケは、フロレンティーノ・ペレスにより首を切られた。 フロレンティーノ就任以来、マドリーはタイトルを取り続けた。 しかし、世間はそれを監督の手柄としか見なかった。 歴史に名を残したいフロレンティーノはそれが目障りであり、リーグ優勝を成し遂げた年にデル・ボスケを追った。 その後、カルロス・ケイロスで結果が出ず、カマーチョはクラブに反発し電撃辞任、後を継いだガルシア・レモンは右往左往するばかり。 デル・ボスケを追った会長に非難は集中した。 そこに現れたのが、バンデルレイ・ルシェンブルゴだった。 2004年12月30日の就任以来、彼は勝ち続け、文字通り会長の首を救った。 しかし、次のシーズン、序盤低迷すると、恩人であるルシェンブルゴを物でも投げ捨てるように追い出した。 この時、ルシェンブルゴは、マドリーが用意した記者との応答の席に現れることを拒否した。 引退会見は、ルシャのものであるとされる文章を他人が読み上げるという異様なものであった。 フロレンティーノは、ルシェンブルゴを犠牲にすることで批判をかわそうとしたが、次のロペス・カロでも上手く行かないと見るや、会長職を辞し、チャンピオンズリーグでの敗退が決まる前に、逃げるように去って行った。 結局、彼はサッカークラブの会長としては、初期におとなしくしていた時がもっとも良かった。最後は、チームをかき回して逃げただけである。 功績としては、マドリーの借金を一掃した点だといわれている。 しかし、それは自分のためでもあった。 新都心に近い場所にあった練習場を売り、郊外に新しい施設をつくる。その差額でクラブに金をもたらしたわけだが、フロレンティーノはその移設作業を、自分がトップをつとめるゼネコンを使って行った。 ばかばかしいほどの利益が出たはずである。 フロレンティーノ後、ラモン・カルデロンが会長となり、カペッロを招聘する。 チャンピオンズリーグには敗れたものの、4シーズンぶりにリーガを制す。 しかし、カペッロは1年でマドリーを後にする。 これは、会長の問題ではなく、カペッロのサッカーとマドリディスタの求めるサッカーが絶対に相容れないものである点が大きい。 2007年、カルデロンはシュスターを招聘。自滅を繰り返すバルサを置いてリーグ優勝を果たす。 2008年、好調のバルサに対して、マドリーは内容も成績も明らかに劣っていた。 12月にシュスターを解任、フアンデ・ラモスの就任を発表する。 しかし、その直後、カルデロン自身が、会計承認時の投票操作疑惑から、フンタ・ディレクティーバに追われる形でチームを後にした。 ここで、監督が首を切られる時期に注目したい。 ガルシア・レモンが追い出されたのが、2004年12月。 ルシェンブルゴが追い出されたのが、2005年12月。 シュスターが追い出されたのが、2008年12月。 すべて12月である。 これは、偶然ではなく、会長の保身には12月が最も好都合だからである。 12月になると、クリスマス休暇で2週間ほど間が空く。 この時期に問題を残すと、ネタのないマスコミの格好の餌食になるし、ファンの不満の矛先というのも会長に向かいやすい。 これを避けるため、12月に監督を変え、1月からの補強を匂わせることで期待を抱かせ、批判を沈静化する。 良く使われる手である。 しかし、そこには、チームのために、という思想は存在しない。 例えば、フアンデ・ラモスは、以前にも見たように、現在のマドリーに最も不向きなサッカーを得意とする監督である。 チームにとって必要な監督を招聘するというより、ある程度名前があり、ある程度不満をそらすことができる監督を招聘するという意図が強く感じられる人選である。 結局、フアンデも中盤が崩壊する従来からの病気を止めらなかった。 また、前線の打撃力不足も顕著であり、リバプールに0-5という大差、しかも内容ではそれ以上の圧倒的大差で敗れる。 これは、フアンデのみの責任ではなく、レアル・マドリーというチームの歪みが厳しい場面で一気に吹き出ただけである。 しかしながら、このような瑕のあるマドリーが、リーグ戦では順調に勝っている。 ここにも問題がある。 リーガの弱体化 チャンピオンズリーグで負け続けているように、近年のマドリーは決して強くない。 ピッチ上での主な原因は、上で見た選手の攻撃的な質の低下と共に、中盤のサイド、中央で走る選手の不在である。 具体的には、ソラーリ、ジェレーミ・ヌジタップに相当する選手である。 これがために、簡単に中盤にスペースを残す。 マドリーはそれでも、勝つ。 国内では、それを咎めるだけの戦力を持つチームがないからである。 しかし、相手が強くなる欧州の舞台では理論通りに負ける。 スペインリーグのレベルの低下が、マドリーに改善をうながす機会を減らしている。 ここにも大きな問題がある。 強かった時代の、バレンシア、デポル、ソシエダーなどが存在すれば、マドリーは今ほど楽に勝てないはずである。 では、なぜリーガのレベルは低下したのか。 土地バブルの崩壊と資金難 リーガのレベルが落ちたのは、資金が不足したからである。 それは、土地バブルの崩壊によりもたらされた。 現在、バレンシアは選手に払う給料がない。 以前、レバンテも同じ状況に陥った。 スペインにおいて多くのサッカークラブの財政状況は、極めて危機的であるとされている。 2000年前後、リーガは最強と言われるだけの実績を残した。 これを支えたのは、1980年頃からの急激な地価の上昇である。 地価が上がれば、巷に金があふれる。これは、日本も強烈に体験した通りである。 ただし、それが一度外れた場合の落ち込みは凄まじい。これもまた、日本が体験した通りである。 EU加盟から統一通貨ユーロの登場に向けて、相対的に物価が安く、発展の余地を残していたスペインには、これまで「外国」であった国々からの資金が一気に流入した。 また、地域格差をなくす、という名目でばら撒かれるEU助成金も経済発展を後押しした。 経済が良くなれば地価が上がる、地価が上がればそれを転がすものが出る。転がしてあふれ出た金は世間を潤し、サッカーチームにも流れ込む。 金のあるところに良い選手が集まるのは道理であり、それがリーガ隆盛の一因であった。 今、そのバブル的好景気が去った。 世界的不況もあり、発展を支えていた外国資本は撤退し、自国防衛に走る。 次に待ち受けるのは、選手の流出である。 例えば、今シーズンの初め、コロチーニ、ジョナン・グティエレス、ポウルセン、フィリペ・メロといった選手がスペインを後にした。 彼らは、大スターとは言えないが、同じレベルの交代要員を探すのは難しい選手である。 また、もっと目立つ事例では、ロビーニョの移籍がある。 彼が、63億とも言われる金額でシティへ買われたことは、これまで札束で顔をはたくようにして選手を集めていたレアル・マドリーが、逆の立場になったことを示している。 今はまだ、上で見たような選手や、ホセ・エンリケ、アルベロアといった若手の流出が主である。 しかし、これからは、それに留まらず、ビジャ、シルバのような選手が、クラブの資金難から海外に出ざるを得ない状況になると考えられる。 イギリスとスペインを比べると、もともとの経済力に差がある。 これに加えて、プレミアには、石油資金が次々と投下されている。 シティがメシに140億の値段をつけたという話からもわかるように、バルサ、マドリーですら、選手の流出を食い止めるのが難しい情勢になりつつある。 スペインは、土地を売り買いすることで資金を集めたが、あちらは土地からお金が湧いてくる。 当然、勝つのは難しい。 また、経済に格差が出れば、該当国間での移籍だけでなく、他のリーグからの選手獲得において不利になることは当然である。 リーガ低迷の大きな要因は、土地バブルの崩壊と資金難にある。 まとめ マドリーの弱体化の背景には、リーガ全体の弱体化がある。その大きな理由は、経済の悪化である。 マドリー内部の問題としては、会長が自己の名誉と保身のみを考えて行動したことである。これが、監督を短命に終わらせ、方針の一貫性を欠いた。 また、意味のない補強を繰り返す背景には、推測ではあるが、代理人との癒着構造があると思われる。 以上の理由により、チームに求められる選手の質と現実の選手の質が矛盾した。一面から見たら、選手の質が落ちた。 強くなる理由がなく、弱くならない理由がない。 マドリーの今後 根本から変えるべきである。 経済状況を変えることは難しい。 よって、良い会長を選ぶことが最初の課題である。 フロレンティーノを戻したところでどうにもならぬのは明らかである。 会長の候補を探すのは難しいが、例えば、ヘタッフェのアンヘル・トーレスがいる。 彼は、昔からマドリーのソシオであり、その面での問題はない。 彼が就任して以来、ヘタッフェはセグンダとセグンダBのエレベーターチームであることをやめ、一部に昇格はおろか5シーズン残留し、さらには、UEFAの8強に残るまでの成績を残した。 常識的に考えて、他のクラブの会長からいきなりマドリーの会長に納まる、というのは無理であろう。 彼以外にどのような人材がいるのかはわからない。 しかし、次の会長選においては、商売人ではなく、サッカークラブの会長を選ぶべきである。 また、噂の真偽によらず、ミヤトビッチを首にすべきである。 補強の失敗は明らかであり、総指揮者の立場にある彼の責任は当然問われるべきである。 監督は、ビジャレアルのペレグリーノが適任であると考えられる。 ラッファ・ベニテスを呼ぶという話もあるが、愚である。 まず、サッカーが合わない。また、リバプールがよほどの仕打ちをしない限り、わざわざ今のマドリーに栗を拾いに来るとも思われない。 まだ、マドリーは落ちきってはいない。 おそらく、後1~2年ほど駄目な期間が続き、その後改革があらわれるであろう。
無題
すいません。途中で送信してしまいました。プレミアは経済の力が顕著に表れているということでしょうか。
Cロナウドを獲得すると言ってますが、彼はどうなんでしょう。ロベンと両サイドで組んだらカウンターサッカーを指向するチームになってしまうと思うのですが。 Re:無題
経済力の強さがプレミアの強さの一因であることは確かです。
おっしゃるように、クリスティアーノ・ロナウドを取るなら、カウンター設計にする方が結果は早いと思います。 しかしながら、最近はカカーをはじめ、取る取る詐欺が多いので、話半分に聞くのが良いのではないかと思います。
ありがとうございます。
まず、興味的なお話ありがとうございました。
次に、原稿依頼という形になってしまい、当方、お金を払えるわけではないのに、申し訳ありません。 会長職の保身や、組織を食い物にする内部の人間、代理人との癒着(これは噂に過ぎないということでしたが)は他のクラブではありえないことなのでしょうか。 リーガでいえば、バルセロナやアトレチコといったビッククラブ、またチャンピオンズに出ているような世界的なビッククラブにおいては起き得ないことなのでしょうか。 なぜ、マドリーだけがこのように凋落してしまったのか、とても悲しい気持ちになってしまいます。 ペレス時代にあったベッカム獲得騒動等の時に、レアル・マドリーが組織として、大きくなりすぎてしまったという意見がウェブではみられていたのですが、こればっかりはどうしようもないことなのですかね。 ベッカム・オーウェン・ウッドゲートの獲得は、英国資本からの指示という噂もあったと記憶しています。 マドリーは、サッカークラブにおいて、数少ないソシオ形態を取るクラブなので、非ソシオの日本人ファンがやんや言ったところでどうにもならないのかもしれないのですが、リバプール戦のあの大敗は、とてもショックが大きかったです。 とりとめのない返信になってしまいましたが、質問に答えて頂き、ありがとうございました。 Re:ありがとうございます。
基本的に、選手獲得には裏金が動きます。
裏金や、税務署に隠れて流通させる金のことをディネーロ・ネグロ、もしくは、単にネグロといいます。 スペインのサッカー界は、上から下までネグロネグロネグロです。 ただ、チームのためになることをして裏金を稼ぐか、チームを食い物にして裏金を稼ぐかの違いは大きいでしょう。 また、スポーツ界で癒着や買収まがいの裏金が動くことは、世界共通だと思います。 日本でも、選手に育成費が出たり、大学や高校の監督に金が渡ったり、まだ契約前の選手の家が突然豪華になったり、というような事実、噂は絶えないのではないでしょうか。 やんや言うことは大切だと思います。リバプール戦で負けることは予想していましたが、見事に負け過ぎではあります。 裏事情には、詳しくないので、中途半端な知識で書いているところがありますが、もしお役に立てたなら幸いです。 またなにかありましたらお寄せ下さい。
無題
マドリーの誇りとは何だろうと考えたときに,一番に浮かんでくるのは
「ヨーロッパで一番勝っているクラブ」 だということではないかと。 言い換えれば,弱いマドリーには用はない。 こういうことだと思うのですが。 ボールを持って強いチームを作らないと,ファンも離れていく負の連鎖が止まらなくなるじゃないか。 それが一番心配です。そして悲しいです。 リーガをみていても,横綱の貫禄を感じるような試合が今シーズン何回あったことか… Re:無題
誇りであり、アイデンティティそのものです。
強いだけでなく、サッカーをプレーするチームでなければならない、という点において、ベルナベウの観衆は傲慢ともいうべき信念を持っています。 例えば、カペッロが勝っても決っして認めないのは、それが彼らの思うサッカーではないからです。 また、最近ではドレンテが観衆に潰される形で使われなくなりました。これも、彼らの観点すると、サッカー選手ではないからです。 そこまでの行動を取れる源というのは、レアル・マドリーが世界一であり、それを自分達が支えた、育てたという事実です。 その、「世界一」という根拠がビッグイアーの数です。 以前、ミランがリバプールに驚くべき形で敗れたとき、多くのマドリディスタはほっとした顔をしていました。 酷い現状だとはいえ、マドリーからファンが離れるということはないと思います。マドリディスタにとって、他に行く場所はないでしょう。 しかし、このまま低迷が続き、例えばミランに欧州優勝回数を逆転されたとしたら、心理的に深刻な状況が生まれ、いまほどの自信を保てないのではないか、と予想されます。 それでも信念を貫けるか、徐々に変質していくのか、興味深いところではあります。 見たいか見たくないかは別問題ですが。
無題
非常に興味深く読ませて貰いました。
個人的にはリーガが世界で一番みていて面白いリーグ なので、やはり面白いサッカーをやる所が強くあって欲しいのですが。 グティ大好き様 横からお返事するのはどうかなと思いましたが 私はバルサのソシオですので、発言したいと思います バルサについては同じような事があっています。 ジーコが監督をしていたプニョドコル?とかいう チームとラポルタの黒い繋がりが噂されていますし ユニセフの胸のスポンサーについて、MLSの一件など よくない噂は絶えません。 『商売人でなくサッカークラブの会長を選ぶべき。』 真に同意します。 Re:無題
最近は、マーケットが巨大であるがゆえに、商人的経済感覚がない会長では難しいのかもしれません。
ただ、商人には、1円でしのぎを削る能力が必要であり、その同じ人格の中に、会長に求められる度量の大きさを共存させるのは、確かに難しかろうという気がします。 上に立つ一つの型として、自分がしゃしゃり出ず、各所に信頼できる人物を選び、自分は統括と責任だけを負う、というものがあります。 アンヘル・トーレスはそのような形であると聞いてはいますが、果たして本当のところはわかりません。 また、希望としては、バルサは胸に何もつけないで欲しいのですが、それを売るだけで年数十億が入るとすれば、世の流れ的に抵抗するのは大変だろうとは思います。
無題
読んでいて、なるほどと思いました。
リバプール戦を見ていたのですが、0-4で負けたのはさすがにショックです・・・ 開始5分のリバプールの出足だけで、これは負けるかなとも感じていましたが。不利な判定が無かったとしても負けていたかな、と思います。 蹴球計画さんの詳しい試合戦評を見てみたいなと思いますので、もしよろしければお願いします。 Re:無題
分析は、時間的に無理です。申し訳ありません。
1点目、2点目は審判によっては無効だったでしょう。 ただ、おっしゃるように、それがなくても、まず負けていたでしょう。 マドリーにとってショックだったのは、5点取られたこともさることながら、1点も取れなかったということであり、取れなかったことが必然に近かったことだと思います。 5点取られて1点返すより、6点目を取られなくてよかった、という内容であるのは、いかんともしがたいところです。
大変面白く拝見しました。
素晴らしい分析をどうもありがとうございます。
大変面白く拝見しました。 こうやって過去のチームとの比較を見てみると,たしかに選手が小粒で,かつ,その獲得の意図がはっきりしませんね。 いずれにしても,今後マドリが復活するためには,まず,まともな会長が選出され,そして,マドリーのサッカーに合う監督が数年間腰を据えて,じっくりチームを作ってほしいですね。 素晴らしい分析をどうもありがとうございました。 Re:大変面白く拝見しました。
お褒めいただき恐縮です。
果たして、いつ転機がくるのか、というのはよくわかりません。 次の会長選びが一つの機会ですが、そこでは駄目だろうという予感があります。 これからの動向を注目していきたいところです。
初めまして
いつも興味深く拝見しております。
リーガの地盤沈下については、自分もしばしば感じます。 個人的には放映権料の分配があまりにも不均衡となっていることが、ここ数年の優勝争いがマドリー&バルサ間でしか行われていない一因であるように感じています。 放映権をリーグが一括管理し、各クラブに分配する形であれば少しは改善されるように思うのですが・・・スペインではお国柄的に難しいのでしょうか。。。 2強に資金が集中した結果として、優勝争いの寡占化→寡占化したクラブの自浄能力の低下→国際的な競争力の低下・・・となれば、なかなかこの先も見通しは厳しそうで寂しいです。 なお、本筋とは少しずれますがマドリディスタとバルセロニスタでは「ボールをプレーすることを要求する」ことは同じでも、それに対する感覚がずいぶん違うように思います。 バルセロナは「耽美主義」「機能美」とすれば・・・マドリードは何なのでしょう?より結果主義的であるような、より個人のスペクタクルへの要求が強いような 気もしますが、いまだ明確なイメージが持てずにいます。 いずれにしろ、地元のマドリディスタは傲慢な印象の人が多いの気はしますね(笑)サッカーを離れればそうでもないんでしょうけど。 Re:初めまして
放映権の分配を行おうとした場合、マドリー、バルサの猛烈な抵抗にあうでしょう。
この2つのクラブが抵抗する以上、実現の見込みはまずないと考えられます。 もし、これを強要すれば、LFPから脱退し、自分でリーグを始めるとも言いかねません。 スペインの経済的な見通しは暗く、やはり、サッカーにおいても見通しは暗いと言わざるを得ません。 例えば、今週バルサと対戦した、アルメリアのネグレドなど、イングランドやイタリア方面で喜ばれる選手だと思います。 もし、彼のような選手を国内に留める経済力がリーガ全体でないとしたら、櫛の歯が欠けるように空洞化が進む恐怖をおぼえます。 バルサとマドリーの顕著な違いは、目の前にニンジンがぶら下がった時の執着心の強さ、勝利に対するがめつさの違いであろうと思います。 優勝をほとんど手にしていたバルサが、ルフェテのパスからタムードに決められて沈み、内容はどうあれ、とにかく勝利を重ねたマドリーが優勝したシーズンなど、その現れであると考えます。 マドリディスタが、はたしてピッチ外でも、例えばアトレティと比べて傲慢である、というのは言えるような気もしますが証拠はありません。 アトレティの方が人情派が多い、とは言えると思います。
歴史
歴史は繰り返すという言葉がありますが、一時期バルサが沈みましたが(リバウド活躍時と重なります)その時はマドリーと似たような状況だったと感じています。
もちろん、その時はリーガ自体が地盤沈下する前ですので、文脈が異なると言えば、確かにその通りなのですけれど。 歴史に学び、己を改める性質が欠けているように感じるのはスペイン人、日本人どちらにも言えると感じますが、いかがでしょうか。実際に、日本人はW杯に負けた原因を今の代表の強化に繋げているとは思いがたい状況です。その原因の一端は、W杯2006の敗戦時に仰っていた、振れ幅の大きさ、論理よりノリという点が暗い影を落としているようにも感じております。蹴球計画様はこの点についてどのような意見をお持ちでしょうか。ご教示ください。 Re:歴史
バルサが非常に良くなかった時期、ガスパールが会長でした。
彼も、保身にのみ長けた人物であったと思います。 歴史に学ぶ点ですが、人間というのは、やっぱり自分が真にこけてみないと、本当には学習できないようにできているのではないでしょうか。 転んで学ぶという意味で、2006年のW杯は、日本代表を考えるにおいて極めて示唆に富んだ大会であったと思います。 それは、以前に書いたまとめにもあらわれています。 これ以外にも、多くの情報が含まれていたはずです。 それを、ただ否定し、失われた4年と片付け、何も学ばずに目をそらすのであれば、日本サッカーにとって重大な損失だと考えます。 確かにあの大会は失敗だったと言えます。 ジーコは、日本での失敗から学び、その後、チャンピオンズリーグではっきりとした結果を残しました。 転んで学ぶというのは双方にとって当てはまることだと思います。 ジーコのサッカーというのは、常識的にありえないものだっただけに、普段は覆われて見えないものが表面に出たはずです。 日本サッカーの内臓が見えた大会だと捉えるべきだと思います。
歴史
歴史は繰り返すという言葉がありますが、一時期バルサが沈みましたが(リバウド活躍時と重なります)その時はマドリーと似たような状況だったと感じています。
もちろん、その時はリーガ自体が地盤沈下する前ですので、文脈が異なると言えば、確かにその通りなのですけれど。 歴史に学び、己を改める性質が欠けているように感じるのはスペイン人、日本人どちらにも言えると感じますが、いかがでしょうか。実際に、日本人はW杯に負けた原因を今の代表の強化に繋げているとは思いがたい状況です。その原因の一端は、W杯2006の敗戦時に仰っていた、振れ幅の大きさ、論理よりノリという点が暗い影を落としているようにも感じております。蹴球計画様はこの点についてどのような意見をお持ちでしょうか。ご教示ください。 |
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