週休たくさんで主にスペインサッカーを分析
「決勝、ドイツ戦の得点は、スペインのサイドハーフが横に開いた結果か」という点について考える。
以下の図において、赤いユニフォームがスペインである。 下図において、スペインは右から左に攻めている。 ドイツのゴールは、図の左外にある。 ボールを持っているのは、カプデビラであり、セナにパスを送る。 この状態で、スペイン選手の名前を記す。 白いユニフォームはドイツであり、下に名前を記す。 ボールは、下の青い矢印の軌道を通って、カプデビラの元に来た。 バックラインでのゆっくりとしたパス回しであり、本来、守備をずらす効果は少ない。 上の図で、オレンジの丸に囲まれたフリングスは問題を抱えている。 本来、彼は、自分の前(写真の右)に位置するセナをマークしなければならない。 しかし、ここでは、シャビが背後に走り込んでおり、そこへのパスを切らなければならない。 1人で2人を見る、いわゆる過負担駒(overworked piece)になっている。 結果、下のようになる。 フリングスは、シャビへのパスコースを切ることを優先する。 これは、正しい判断であり、もし前に出て裏に走り込む選手に青い矢印のパスが通れば非常なピンチになる。 ゴールからより遠い白い矢印のパスを出させた方がよい。 それを見て、バラックが赤い矢印のように詰める。 しかし、バラックは、もともと距離があり、フリングスが前に出ると思っていたため、対応が遅れる。 その結果、セナは中央でフリーになった。 この時の、スペインのサイドハーフの位置を見る。 シルバはサイドに開いている。 イニエスタは、中央に近い。 もし、イニエスタが絵で描かれたユニフォームの位置にいるならば、サイドに開いた配置と言える。 しかし、実際のイニエスタの移動した軌跡は下のようになる。 中央から動き出している。 これは、イニエスタがサイドに開いていたことで、中央にスペースができていたとする説と矛盾する動きである。 この後の流れを、角度を変えて検証する。 今、セナがボールを持っている。 中央で完全にフリーになっている。 これは、上で述べたように、フリングスが2人を同時に見る形になり、中途半端なポジショニングを余儀なくされたためである。 その影響で、点線のように中央に大きな空隙を作った。 以下の写真では、写真上部に位置する赤い選手、シルバの動きに注目していただきたい。 シャビへのパスが空隙を通る。 シャビがボールをコントロールする。 シャビがスルーパスを送る この時、図の上部にいたシルバは、中央に寄ってきている。 スルーパスが、トーレスに渡った状態は下のようになる。 この流れで、中央にスペースを作り出すためには、シルバは中に寄るべきではない。 それを目的とするならば、例えば、下のように動くべきである。 白い矢印のように動くのではなく、赤い矢印のようにラインの裏を突く。 シャビは、ダイレクトでパスを出せる体勢だっただけに、このような動きを見せればドイツのディフェンスラインの一番上、サイドバックのラームはシルバをマークするために黄色い矢印の方向に動かざるを得ない。 その動いたことにより、センターバックとの間が広がり、そこをスルーパスが通れば、確かにサイドハーフが開いたことで中央にスペースができ、そこからチャンスが生まれたことになる。 しかし、現実のシルバは、まったく逆の行動を取り、相手のサイドバックをトーレスに近づける働きをしている。 最初に、カプデビラがボールを持った時、イニエスタは中央にいた。 次に、シャビがボールを持った時、シルバは中央に入る動きを見せている。 これは、サイドハーフが中央に入るのを避けたとする説と矛盾する。 また、中央のシャビにパスが通ったのは、センターサークル付近でドイツが数的不利に陥ったためである。 その理由は、バラック、もしくは、クローゼのヘルプが遅れたためであり、サイドハーフの動きとの著しい関係はない。 以上のことから、「決勝、ドイツ戦の得点は、サイドハーフが横に開いた結果か」という問には、否と答えざるを得ない。 前に見たロシア戦の最初のゴール、ドイツ戦での唯一のゴールは、ともに中央に人が寄ってくる状況下で決まっている。 ロシア戦においては、相手の中盤の守備の甘さも手伝って、ゴールが生まれた。 ドイツ戦においては、シルバが中央に寄ったことで狭まったラームとメッツエルダーの間を抜いたシャビの技が際立った。また、以前にあるように、一度体を入れたラームを抜き返したトーレスのスピードも見事だった。 2008ユーロにおけるスペイン代表の特徴の一つは、本来、スペースを広げなければ入らないはずの得点を、それをせずに奪ったことである。 ![]()
検証いただきありがとうございました
出先から失礼します。
この度は大変お忙しい中、杉山氏の記事を検証いただきましてありがとうございました。 やはり、誤謬の域を出なかったのですね。大会終了後に発売されたサッカー誌に掲載されたデータやUEFAのデータでもシルバやイニエスタのポジションは中央よりになっていたのでおかしいな、と思っていたのです。やはり、杉山氏は「数字だけ」のシステムを機械的に当てはめているだけと批判されてきましたが、その通りのようですね。これで杉山氏自身は「欧州トップモードに通じている」と自慢気な書き振りなものですから虚しいかぎりです。こうしたライターが大手を振っていると、蹴休計画様が仰るレベルの高いファンは育っていかないのだろうな、自分たちファンが成長するしかないのだな、という思いを強くした次第です。 今後ともよろしくお願い致します。
無題
杉山氏の文章の的外れ、稚拙さはなかなか有名な物ですよ
というより多くのファンがそのことには気付いています 以前よりそのようなことに気付ける人が多くなったのはやはりサッカーをしっかり見る人が多くなってきた結果ではないかなと思います それにしてもこのようなライターがたくさん筆を取っているというのは問題ですよね
無題
検証お疲れ様です。
ふと気になったのですが、スペインのサッカー・スポーツ雑誌の(中でも他国のサッカーについての)記事のクオリティはもう少し高いのでしょうか。 一般に言われているスペインの国民性から想像すると、あまり検証とかせずに書いてそうな気がしたのですが。
はじめまして。
あのシルバの動きは、
いつものシャビなら、あそこでプレッシャーにきた選手を足裏コントロールでかわしてパスをくれるんじゃないかなって動きだったと思います。わりとあそこでチャレンジするシャビは意外でした。でもそれが得点に結びついて良かったです。 杉山氏については、もうコメントのしようがありませんけど、僕も前から、なんでこの人ライターになれたんだろうと思ってました。本当にサッカーを見る目がないんですよね。かわいそうになります。
サイド
杉山氏はサッカーを見る目はありますよ。少なくともJUNさんよりは。それと多くのファンが気づいてますという、aさんの意見もおかしい。たぶんその多くのというのは日本代表のファンや浦和レッズのファンでしょ。あいつらはシステム、戦術に関して何もわかってないですから。オランダがロシアに負けた準決勝は杉山さんの言う通りですよ。スペインに関しては、みなさんが正しい部分と間違ってる部分があります。それについてはまた書かせてもらいます。
無題
シルバが最初から中央ににいたとしたら、DFラインが上がってトーレスからオフサイドをとろうとしていたはず。画面を見てもわかるようにドイツのDFラインは高い位置ですからオフサイドを狙う準備はあったはず。DF側からしたら、相手が中央に集ってるほうが開かれているよりラインは上げやすい。しかしシルバが少なくとも最初は開いていたことにより、センターバックはサイドのケアを考えて微妙なライン取りをした。シャビがセナからボールをもらう時にラインを上げられなかった。上げてたら、おそらくシルバは中に入る動きをしてなかったでしょう(というよりそのスペースがなかったはず)。そのままサイドを走っていたことは考えられますよ。中に入ろうとしたのはDFラインとシャビとの間にスペースがあって、フリンクスが来る前にシャビからボールを受けようとしたためでしょ。最初に開いておけば、DFは横に開くし、中盤との間のスペースも獲られるんですよ。あと逆サイドのイニエスタが左にいるのでドイツの右サイドバック(名前忘れた)も中にしぼってない。イニエスタが中にいたら、やはりDFはもっと積極的にラインを上げるなりプレスするなりできたはず。なぜ中途半端なDFになったかはサイドが開いていたからですよ。もしイニエスタが中央にいたままで、シュバインシュタイガーと右サイドバックが内にしぼってDFしていたら、ドイツはセンターサークル付近で数的有利をつくれていたはず。シャビはボールを受けるのが難しかったんじゃ無いですかね。シャビがボールを受けられたのは、「センターサークル付近でドイツが数的不利に陥ったため」と解説してますが、なぜそのような状態になったのかを、みなさん一緒に考えましょう。セナがボールを出す際にバラック・クローゼが確かに遅れてますが、それはしょうがないですよ。問題はシャビをフリーにした事でしょ。イニエスタとシルバがシャビの近くにいたらと想像して下さい。いくらスペインとはいえ、日本代表のように自分たちでスペースを殺して、中で奪われていた可能性は否定できない。まあスペインはトラップが完璧だし、反転もスムーズにできる選手ばかりなので、中に集ってもできるとは思う。グループリーグの試合のように。だけどセスクが入ってからのほうがよくなったのは明らかでしょ。シルバもイニエスタも中に相変わらずいる時間は多かったが、二人揃って中にいるってことは少なかったし、セスクやトーレスが代わりに開いていたし。
では、逆にお尋ねしますが
http://jp.euro2008.uefa.com/tournament/matches/match=301696/matchcentre.html
このUEFAのデータをホアキンさんはどう説明するのですか?例えば同じ左サイドということで、イニエスタとポドルスキのプレーエリアを比べてみてください。 ポドルスキはライン際いっぱいに開いてプレーしていた様子が分かりますが、イニエスタは明らかに中央よりです。シルバについても同様。 杉山氏の言う「サイドに開く」というのは、かつてのオランダのウイングのように、ピッチいっぱいに開くということを意味しているはずです。 ロシア戦の http://jp.euro2008.uefa.com/tournament/matches/match=301698/matchcentre.html データの示すように、二人ともスタート位置はややサイドに位置して、そこから中に進むことが多かったものと推察されます。 http://jp.euro2008.uefa.com/tournament/matches/match=300697/matchcentre.html このスウェーデン戦のデータと見比べてみてください。 私が言いたいのは、杉山氏の言うように、システムが変わったことにより「ウイング然」としてピッチいっぱいに広がるプレーをすることで、オフェンスの幅が広がり、それによってオフェンスが劇的に改善したというロジックはおかしいのではないか、ということです。 シルバやイニエスタが最初から中にいたとかそんなことを言いたいのではありません。 私の分かる範囲で、データから読み取れることとして、 イニエスタとシルバは ・最初からピッチいっぱいに広がるポジションは取らない。サイドと中央の中間で、概念図が示すポジションの通り ・そこから二人は縦を突くよりも中に移動するプレーを行う回数が多かった ・少なくともサイドの奥のスペースを突くホアキンやビセンテのような動きでディフェンスを押し広げるようなプレーはしていない ということでしょう。 いかがですか? >>蹴球計画様 この度は私がお願いした記事の件でコメント欄を荒らしてしまい申し訳ありません。以後はお願いする際も無用なトラブルが起きないよう注意を払うこととします。
続き
そうしたデータを無視して、いわゆる数霊術を用いて説明しているから私らはおかしいのではないか、と申し上げているのです。疑問に思うのでしたら、店頭に並んでいるWSDの特集号とバックナンバーで確認してみてください。スペインの中盤の選手の重心は明らかに中央よりです。サイドに開いてプレーする時間もあったにせよ、点が取れたことがシステム変更だけで説明できるものではないことを理解いただけると思います。
返答
moさんへ
あなたよりレベルは上ですよ。浦和ファン?ジーコ信者?ためしにオシムジャパンのサイド攻撃がなぜダメだったか書いて下さい。採点しますよ。それと杉山氏の支持者でもないですよ。サイド攻撃が好きなので、杉山氏の意図していることがわかるだけです。 ZEROさんへ そんなに興奮しないで下さい。って私が興奮してましたが。 シルバとイニエスタが中寄りでプレーする選手なのはデータ見なくても試合を観たのでわかりますよ。WOWOW加入者としてスペイン戦は全部観ました。しかもビセンテ、ホアキンファンとして、シルバやイニエスタのポジション取りには、はっきりいってむかついてましたから。 まず、私が書いているのは決勝戦のトーレスの得点の場面についてですよ。一試合中シルバとイニエスタがライン際にはってプレーしていた的なことは書いてないです。中央ばっかりでしょあいつ等は。 ただ2トップの時よりは2列めに幅が出たのは事実だし、4-1-4-1になってからのほうがボール回しがスムースになったのは監督、選手も言っている事。セスクが他の選手よりずっと優れているからということでもないでしょう。だから杉山さんはわかりやすく書きたかったんじゃないですか?確かに飛躍し過ぎの感もありますが。スペインの試合に関して杉山さんが書いたことにみなさん過剰反応してますが、ポドルスキやオランダVSロシア戦に関しての記事はどう思いますか?
無題
ZEROさんへ
付け加えます。ポドルスキやオランダVSロシア戦の杉山氏の記事ですが、同じく「核心はサイドハーフにあり」というのに書いてありますnumberのEURO総集編に載ってます。 それとZEROさんが最後の方に箇条書きで3つ書いていますね。「いかがですか?」と締めているやつです。全然正しいですよ。私がどこで否定しました?あなたはデータから読み取ったらしいですが、私も試合を観たのでそのくらい当然わかってますよ。ただトーレスの得点場面での状況、特にドイツのDFがなぜシャビを楽にしたのかを書いたまでです。 あとワールドサッカーダイジェストは物足りないので読みません。
無題
>>2トップの時より
プレーエリアを先ほど確認しましたが、あまり変わっていません。少なくとも分散したと言うことは言えないと思われます。さきほど「見比べてみてください」、と申し上げたのはそういうことです。同じエリアに入る人数が増えた、そういうことではないかと。 >>ボール回し 基本的に足下にほしがるプレーヤーが揃っています。同じゾーンに、スキルフルなプレーヤーが揃うことで繋ぎやすくなったと言うことではないでしょうか?スペイン病ではありませんが、それがゴールに直結したかと言えば疑問を抱く面もあります。予選まで振り返ればお分かりと思いますけれど。 >>杉山氏はわかりやすく いいえ、そうは言えないでしょう。彼の論調は常にワンパターンです。表題を見れば結論は大体予想できます。私がお願いした彼の原稿に書かれていたスペイン選手の動きは、実際のデータに合致していましたか?そうではないはずです。残念ながら、誤謬や詭弁と言わざるを得ません。 >>ポドルスキ 蹴球計画様も仰っていますが、ビデオを見直したところ、カウンター以外の局面では輝きがありません。スペイン戦もセルヒオ・ラモスに完敗でした。そもそも、W杯と比べてみたとき、シュナイダーが落選したことによりシュバインシュタイガーを左で使えなかったという事情もあります。 >>オランダ戦 トラップディフェンスの話もありますし、彼が正しいとは一概に言えません。彼の論調は彼の観念と実際の試合内容がマッチしていれば、正しいように見えます。しかしながら、スペイン戦のようにそれと外れていれば完全な主観の投影になります。結局はそこに行き着くと考えています、
無題
>>蹴球計画の管理人様
本来の記事と関係ないコメントが続き大変申し訳なく存じます。まず、そのことをお詫びさせていただきます。 付け加えます >>オランダ戦 読み直してみましたが、これを本当に正しいと言えるのでしょうか? 第一、攻撃が中央から始まることへの書きぶり。 そもそも、ファン・バステンが「オランダらしさ」なるものを発揮するような義務を負っているわけではないし、左右非対称な攻め方をして勝っているチームはいくらでもあります。例えば去年のビジャレアルのように。中に入る左をクッションにする一方、右は縦を突くことが「片翼飛行」なる批判をされる道理はありませんし、監督の一つの選択に過ぎません。 第二、オランダの敗因分析。 あれだけまずいプレーをしたブラルーズについて一言も触れられていません。そして、先ほども書いたとおり、トラップディフェンスのことも一言も言及されていない。それから、 http://c60.blog.shinobi.jp/Entry/349/ の記事にもありますし、私も試合を見てましたが、ロシアはオランダの左サイドをほぼマンツーマンでマークしていました。従って、「スペシャリストによってジオの上がりを封じる」なる書き方が正しいとは思えません。 第三、交代について 批判されているカイトの交代ですが、カイトはそもそもCFのプレーヤーで、純粋なウイングではありません。従って、批判しても仕方がない。そもそもの問題として左右がどうこう言う前に、有効なフィードがDFラインから出せない弱点は克服できていないオランダでは、真の「オランダ」らしさなるものが出せたかどうか疑問です。 ブラルーズはまずいプレーの連続だったわけで、そこを放置して、左を変えて上手くいったとは考えられない。おまけに、マンツーマン気味だったわけですから、交代しても結果が変わったと言えるかは疑問です。 第四、中央突破を計ることを非効率と言うことについて 結局、相手の弱点や空いたスペースを着けるかどうかが感じなのですから、サイド攻撃をメインとしないからといって非効率と断定は出来ないと思われます。そもそも、杉山氏はサイド攻撃を絶対視して、レッテル貼りして物事を論じています、おまけになんらかのデータに基づいたわけでもなく。だとすれば、妥当性があるかは大いに疑問です。 以上、疑問点が多く、正しかったとは言い切るのは難しいのではないでしょうか。最後の結論は正しいのですから、間違っているとまでは言えませんが、少なくとも私は支持できません。 関係ありませんが、 >>むかついていた 私もビセンテは大好きな選手です、願わくば彼に出てほしいとも思っています。しかし、今大会を終えて感じることに、やはり杉山氏の言うような「サイド攻撃こそ効率的な得点パターン」を主張するのは無理があるように感じます。EURO2004の時のように、サイド攻撃をしても、チームのバランスがおかしかったり、それを決められる選手がいなければ上手くいきません。 結局は個人の好みですが、1-4-1-4-1をやるからといって、サイドに張らなければいけないと決められたわけではありません。あれも一つのやり方だと思いますし。蹴球計画様もおっしゃるように、あの中盤の構成が良かったわけではないない、と私も思いますが、結果として相手のミスやカウンターによって大会期間中にチームで12点獲っています。 最終的には、今いる選手でどうすれば一番良いか、ということを監督さん達は考えているわけで、今大会のスペインは、監督が忍耐して、現実的な姿勢を取ることで、カウンターとポゼッションの折衷型に進化し、それが上手くはまった、選手の能力を活かすことが出来たと言うことなのでしょう。 しかしながら、次の予選からは相手も研究してくるわけで、やはりサイドからスペースを広げる動きも必要になってくると思います。これからはサイド攻撃と中央突破の両立を図っていくことが課題になるのでは、と個人的には思っています。
無題
ポドルスキは確かにセルヒオ・ラモスに負けましたが、シュバインシュタイガーが左に入っていても負けてたでしょう。それはいいとして、カウンターとはいえトルコ戦、ポルトガル戦と点に絡んだサイドの突破をしましたよ。それに力の落ちた、というかもともとそんなにドリブル突破のないシュナイダーを置いてもねぇ。アーリークロスだけじゃダメでしょ。キックアンドラッシュじゃないんだから。ドリブル突破があるオドンコールを右で使えば、シュバインシュタイガーを左で使える。それをせずに右利きのシュバを右、レフティのポドルを左にしたのはある程度深い位置からクロスボールを多用したかったからでしょ。ゴメスとクローゼが2トップなんだから。シュバは左足あんまだし。シュナイダーの他にサイドできる選手がいるにも関わらず、今季バイエルンでひどかったFWのポドルをわざわざ左SHで使ったのはそういうわけでしょ。レーブ監督は利に適った起用をしたと思いますが。
杉山さんは確かにサイドのことばかり書きますが、それは日本のサッカーに対する怒りからということも考えないと。まあ煽りですね。コンパクトでワイドなサッカーが好きで、また日本代表がサイド攻撃を軽視しているからです。わかりやすく書いたと私が言ったのも、決勝戦云々よりもサッカーではこうなりやすいというのを杉山さんは主張したかったんでしょ。スペインはEUROではサイドを活かせなかったが、そりゃサイド攻撃ができるチーム、ウィングが優れているチームのほうが攻撃しやすいですもん。それに3-5-2を肯定しているような民放の解説者や決定力不足を2トップのせいにしている他のマスコミよりはましですけど。 オランダに関してですが、試合内容とマッチしてますよ。ヒディンクはどのチームを率いてもサイドを重視し、相手のサイドバックの上がりを押さえます。だいぶ昔にヒディンク本人が言ってるでしょ。今回のオランダ戦もそう。しかもスナイデルにも守備をさせる狙いがあったと言ってる。だからサエンコなんですよ。正しいとは一概には言えません、というのはどこからきているのでしょうか?
無題
まあ確かにサイドから攻撃すれば点が入ると決まっているわけではないですが、サイド攻撃がないとDFは守り易いですよ。怖くないでしょ。センターバックからすれば、サイドバックがしぼってくれるわけだから。それとアラゴネスはあえてウィングをはずしましたね。D・カペルやリエラは呼ぶべきでしょ。スタメンじゃないにしても。召集しないってことは、ああいうサッカーをするつもりだったと思います。
私もビセンテは大好きです。できればリバプールに行って欲しいです。
無題
>>管理人様
記事とは無関係なレスが連続することをお許しください。 >>一概に正しいと言えない 片翼飛行だと盛んに強調していますが、それがロシアにやらされてことを書いていないこと、それから先ほど書いた第三、第四の点です。 >>オドンコールほか ベティスで見ましたが、酷い内容でした。あれは抜いたというより走っているという表現が正しい。レーブは人材がいない中での選択をしたと思います。間違った選択だとは思いませんが、そうした背景も述べないよ間違った印象を植え付けかねません。 >>ドリブル突破 サイドを重視するからといって、ドリブルで抜ける選手をいれなければいけない、と決められているわけではない。むろん、その方がベターでしょうが。サイド攻撃といっても、様々な手法があります。例えばベッカムとネビルのコンビネーションのように。杉山氏の論調はまるで「一つしかない」というような書き方をすることです。サイド攻撃もいろいろです。 試しに http://blog.livedoor.jp/attacking/ も読んでみてください。 >>サイドハーフ サイド、サイドと強調していますが、それを活かす他の人材もいたからこそ、可能だったという面を彼は紙幅の都合もあったのでしょうが書いていません。サッカーはチームスポーツです。もちろん、一対一が原則ですが、彼が言うような一局面だけで試合の趨勢が決まるというのは飛躍が激しすぎます。様々な要素があり、その中でチームの優劣があり、運も加わって勝敗が付いていくはずです。わかりやすさを重視して、サイドばかりを強調するやり方は私はは感心しません。スペースについて触れる方がずっと論理立てがよくなるはずです。 >>3-5-2の肯定 では、なぜ肯定してはいけないのですか?サイドが空きやすいから?それは監督さんなら理解していることだと思いますが。自チームにいる選手の特徴を考えて選択しているのだと思います。そもそも3-5-2も4-4-2を破るために作られたフォーメーションです。 http://www.fujix.co.jp/varietyfootball/report/report_12.html をお読みいただければ分かる、かと。 私もホアキンさん同様にウイングがいるスタイルを好みます。1-4-3-3がやれれば理想だとも思っています。しかし、それができないとすれば、その理由は何かを考える必要があります。物事には様々な側面があります。どの面を強調するかによって言い方、論じ方も変わります。 結論として繰り返すと、私や他の方が申し上げていたのは、彼のそうしたワンパターンかつ胃側面のみを強調する論じ方がマイナス面の方が目立つと言うことを申し上げているのです。そして、自説が真理であるかのような書き方です。 私もかつては杉山氏のシンパでしたが、今はあまりにワンパターンなのでさして読む気が起きません。今回も、ああやっぱりと感じましたし。
無題
>>守りやすい
それはチームの持ち駒に影響される面もあり、断定は出来ません。思い出してください。サイド攻撃を重視した00-01のマドリーはカウンターを主体にしたバイエルンに敗れ去りました。バイエルンももちろんサイド攻撃をしなかったわけではありませんが、守りやすいかどうかはお互いに攻め合うという前提に立った上でのことです。 理論上の攻撃の効率で考えるならば、中央を一気に突き抜ける方がはるかに良い。それはゴールと直結しているから。スペースが残っていて、相手CBが自チームのFWに比べて弱ければ、カウンターやスルーパスを狙うことで得点の確率が上がります、緒戦のロシア戦のように。 杉山氏のような試合のコンテクストを無視したような論調は試合の見方を曇らせます。おまけに彼は勝手に自分で前提を建てているのに、それを言わないで結論だけ言っています。そのような議論は検証が出来ません。 私は大会を通じて、検証可能性を持つこと、複眼的な見方が欠かせないことを強く感じました。 >>リエラを呼ぶべき 結果として勝ってしまいました。もちろん呼んでほしかったとも思います。しかし、もう言っても仕方がありません。大会は終わってしまいました。今となっては、組み合わせの妙とルイスはあのメンバーで勝てると思っていたという推測しかできません。 ただ、いずれにせよ中央突破を非効率だと切って捨てる言い方は感心しません。むろん、サイド攻撃が必要でないということではなく。
追加
>>再び管理人様
度々こうした無関係なコメントを続けることをお詫びいたします。 最後に一つだけ本来の記事とは関係ありませんが、 >>日本代表がサイド攻撃を軽視 だれが決めたんですか?そんなこと。もしかして失礼ですが、サイドを2枚置いていないから軽視している、そんな杉山氏のコピーのような考えではないですよね? 日本代表の問題は、 http://www.shukyu-keikaku.net/partido/worldcup06/japon-matome/index.html つまるところ、ここで挙げられた課題を解決できずにいることなのではないでしょうか。 第一に、スピードを上げたカウンターが出来ない 第二に、サイドの縦突破、サイドからの切れ込みが上手くいかない、かつその担い手の多くがSBである 第三に、ミドルがなかなか決まらず ということでしょう。サイド攻撃は数ある問題の一つに過ぎないはずです。しっかりカウンターが出来れば、それだって十分計算が立つはずなんですから。 少なくとも、日本代表がサイド攻撃を軽視しているという考えは私は支持できません。少なくともオシム時代は、サイドから崩す意識は徹底されていましたし、岡田氏もF.マリノス時代からサイドから攻める意識を持った監督さんです。 日本代表のサイド攻撃に問題があるとしたら、相も変わらずその担い手がSBであること、選手個人の能力的制約から縦突破できる選手を置けない、置いていないということなのではないでしょうか。従って、問題は担い手や選手個人の能力から生まれているはずで、それを無視して論じるのはフェアではありません。以前に同様のことを申し上げましたが、サイドを2枚置いたから、ドリブラーを置いたからサイド攻撃が上手くいく、攻撃的サッカーというのは全く論理的につながらないはずです。EURO2004のチェコ VS オランダのように、サイドが1枚でも二人を引きずれば関係なくなるんです。その当たりのことを踏まえてもう一度お考えになってはいかがですか。
無題
おっしゃるとおりだと思います。
ZEROさんに関しては、蹴球計画というすばらしいサイトをどうしたいのですかと聞きたくなります。いつも質問してばかりだし、管理人さんがかわいそうです。自分もあるブログをやっているのでわかるのですが、質問ばかりしてくる人は結構めんどくさくて更新する気がうせるんですよね。その点を考えていただきたい。あなただけのブログではないのですよ。 そして、コメント欄を荒らしたいのかといいたくなるような連続コメント。内容はともかく、これもブログを更新する気を失せさせます。自分勝手すぎると思いますが、いかがですか。管理人さんが大人なので甘えすぎではないでしょうか。続きはメールでやってください。このサイトを見ている多くの人を不快な気分にさせているのですよ。 管理人さん、このような書き込みをして申し訳ありませんでした。自分もブログをやっているので、管理人さんのすごさがいっそう分かります。データ処理など大変だと思いますが、これからも面白い記事を読ませてください。よろしくお願いします。
無題
確かに続きはメールですべきです。
しかし質問ばかりするのは迷惑だ、というのは賛同しかねます。 疑問を投げかけていくからこそサッカーを見る目が上達していきます。 ここで『質問ばっかりするやつは邪魔』という空気ができてしまうと、他の人も質問や反論がしづらくなります。そこまで質問に対して厳しくなることはないのではないでしょうか
書き込みありがとうございます
様々なコメントをいただきありがとうございます。
以下に簡潔ではありますが、蹴球計画としての立場をご説明させていただきます。 質問、反論、疑問に答えることは、答える人間のためになります。 ですから、これからもなるべく多くいただければと思います。 質問や反論が迷惑ということはあり得ません。 いつでもお寄せ下さい。 その積み重ねでなにかが浮かび上がるものだと思います。 今回のホアキンさんとZEROさんの議論を拝見させていただき、学ぶ点が多くありました。 これだけ熱のこもったやりとりが行われるというのは、サッカーに対して真剣であられるからこそだと思います。 今後ともそのような方に見ていただけるよう努力する次第です。 議論が迷惑ということは、まったくありません。特に、相手をやっつけようとするのではなく、事実はなにか、という点に注力するものは良いものだと思います。 ユーロ期間中は、様々な疑問をお寄せいただいたことで、新たな知見を得ることが多くありました。 今後ともよろしくお願いできればと思います。
>>管理人様
私が不調法した面もありましたのに、誠に寛大なお心遣いをいただき痛み入ります。
コメント欄を荒らし気味にしたことは深く恥じ入る次第で、その点はお詫び申し上げます。 以後はネチケットにも今庄に配慮しつつコメントさせていただきますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。
決勝のゴールシーン
決勝のスペインのゴールシーンを見直してみたのですが、セナからチャビにパスが出た時点で、シルバとイニエスタはドイツの両SBよりも外側にいました。
どちらもタッチライン際ではないのですが、ドイツの中央に絞った守備陣形を考えると、スペインの攻撃体制はワイドだったと言えます。 しかし、これはデータから読み取る事は出来ません。この辺が検証の難しさですね。 この局面ではメルテザッカー、メッツェルダー、内に絞ったラームの3バックの形になっており、ラームと対峙するシルバはフリーの状態でした。 しかしシルバはサイドにラームを引き出すのではなく、内に走り込んでいます。 よって杉山氏のゴールシーンの考察は間違っていると言えます。 しかし、この試合全体の印象としては、スペインはサイドをより効果的に使えていたと思います。 それはドイツの守備が内に絞りぎみだったため、極端に外に開く必要がなかったからだと考えられます。 そして逆サイドの選手は外に大きく開くという約束事があったようで、データで表わされている以上にサイドを意識していた印象があります。 サッカーは駆け引きのスポーツなので、データでは読み取れない事が多いと思います。 選手の移動距離やプレーエリア(ポジショニング)のデータは、その質や局面の状況を表す事は出来ません。 ですので、データを重視した検証は危険かも知れません。 試合を見た印象としては、杉山氏の試合全体の考察は正しいと思われます。 Re:決勝のゴールシーン
コメントありがとうございます。
ドイツ戦において、ロシア戦よりもサイドが開く傾向にあった可能性は十分にあります。 この稿では、ドイツ戦に関しては得点シーンのみ分析しています。 得点シーンにおいてサイドは開いていない、だからこの試合全体でも開いていない、とはならないので、ご留意いただければと思います。それに関しては、別の解析が必要になります。 おっしゃる通り、データのみからサッカーを語ることはできないと思います。 しかし、試合にある傾向があれば、それがデータに残るものであり、矛盾しない結果であるというのは重要であると考えます。 今後ともよろしくお願いします。
無題
彼の著書などから学ぶべき点はありましたし(結局毎回サイド攻撃マンセーで芸が無いなとは思いますが)、見る目が無いとは思いません。
しかしながら彼の書く試合の論評は自説への強引な展開、試合の断片を捉えてそれがすべてだと断言するなどなど数多くの欠陥や問題点を抱えている場合が多いです。 特に酷いのが自説へのこじつけ。 具体例を示さず牽強付会ともいえる論理をまくしたてます。 実際本当にフルタイム通してこの人は試合を見ていたのかというような論評も数多く目にします。 こう考えるとライターとしての能力はやはり疑問符がつく人だと自分は思います。 これが私の杉山氏に対する印象です。 全く見る目が無いと思っている訳ではありません。 続きはメールでやるべきとの意見がありましたが、ののしりあいにもなってませんし、むしろいい緊張感の中で意見交換が行われていると思います。 この文章の流れは私にとっても参考になりましたし、他の人にも参考になるのではないかなと“自分は”思います。 Re:無題
インターネットにおける論争は、途中から煽り合いになり、個人攻撃を経て終わりに到るというものが多いように思います。
そのようにならない議論は非常に価値があると思います。 またなにかありましたらお寄せ下さい。
無題
はじめまして。同じ題材をとりあげられているのを見つけて、興味深く感じたのでトラックバックというのをしてみました。
フリンクスは、シャビのことをわかっていなかったように見ていましたので、シャビへのパス・コース遮断とは、意外な見方で、おもしろく感じます。異見・批判などございましたら、ご都合よろしいときにお寄せください。 失礼しました。 Re:無題
はじめまして。サイトを拝見させていただきました。
フリンクスは気づいています。セナにパスが渡る直前に背中方向のスペースを指差しています。 あれは、後ろの選手に自分が動くことでできるスペースを頼む、もしくは離す選手をケアしてくれ、という意味であることが一般的です。 実際の試合では、サイドへ応対に出る選手がよく行います。 また、メッツェルダーの動きですが、彼は自分とメルテザッカーの間に通されるパスをケアしています。 パスを出したシャビの動きには、コントロールの後、一瞬の間があります。そこで目線と体の動きでそこを通すフェイントを入れたのではないかと思います。 その部分の拡大映像が手に入らないので、これはあくまでも推測です。 シャビは、蹴る直前にパス方向を変えることをよく行います。このため、技術的には、それを行うことに問題はありません。 またなにかありましたらお寄せ下さい。
感謝しています
日韓W杯を控えた2001-2002年頃に杉山氏が「日本代表のようなサイドが1人の3-4-1-2ではサイドが2人の4-2-3-1に勝てない」という記事を書いていたのを今でも覚えています。その記事の中で「マンチェスター・ユナイテッドやレアル・マドリーも4-2-3-1」と挙げていたのですが、ただ4-2-3-1だから強いと名を挙げただけで具体的な解説がありませんでした。
その時に私が感じたのは「形は同じでも『ベッカム、ギグス、ネビル兄弟』と『フィーゴ、ジダン、サルガド、ロベカル』だと、実際には全然違う動きになるのでは?」と、まるで数字だけで勝敗が決まるような論調の記事への疑問でした。 当時はそうした疑問を解決できるような雑誌や優れたホームページが中々なくてもやもやしていましたが、現在は「蹴球計画」様のような素敵なHPのおかげで、毎回素晴らしい解説を読む事ができて本当に嬉しいです。 あの試合のあの戦術にはどんな意図が見えるのか、あのゴールの時にどんな技術が活かされているのか…図にしたり写真やデータなど具体的な情報も交えての話なので大変分かりやすいです。 勿論、同じシステムが複数のクラブで使われていても、それぞれの所属選手に応じてどのようにアレンジされているか、どこに矛盾が発生しているかまでしっかり解説されていますし。 長々と個人的な話ですみません、これからも楽しみにしています。 Re:感謝しています
システムの相性は確かに存在します。
しかし、数字だけではそれは決まりません。 例えば、1-4-2-3-1が1-3-4-1-2に対して有利なのは、大枠で言えば、中央からサイドに展開する能力が高く、サイドの選手が一対一において勝利する場合です。 もしその条件を満たしていなければ、優位関係は逆転し、3バック系の中央の厚みがいきてきます。 おっしゃる通り、システムとは人であり、その中でプレーする選手の特徴で大きく変化します。 ビジャレアル対ベティスにも見られるように、数の上では1-4-4-2であっても、その内容は選手配置により大きく異なります。 一個人の特徴がかけがえのない影響を与える、というのがサッカーの魅力の一つであると思います。 ありがたいお言葉をいただきまことにありがとうございます。 これを励みとして、これからも読んだら見たくなる、読んだら蹴りたくなる、読んだら上手くなるような文章を目指していきたいと思います。 これからもよろしくお願いします。 ![]() |
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