週休たくさんで主にスペインサッカーを分析
「なんと」
「バルサが6得点」 「一週間前は、ゴール欠乏症で有名やったのにな」 「面白い話やな」 「先発はこう」 「いつもの1-4-3-3やな」 「チャンピオンズリーグとは、メンバーもシステムもがらりと違う」 「前半、バルサは試合を支配する」 「ボールも良く回り、2得点」 「一方的であったわけだが」 「後半から、様相が一変する」 「後半開始のメンバーはこうやな」 「エトーが右でメシが中央になっているが、この試合では、その配置が一番多い」 「ヒホンは、マタブエナにかわりミチェル」 「それでよくなったわけだが」 「前半とどこが違ったのか、そこが気になる」 「そこで、56分までにヒホンが攻撃で良い形になった場面の発端を調べてみる」 「まず、右後方から、中央、もしくは、左サイドへのロングパスが3回」 「ヒホンは左に攻めている」 「次に、中盤でのハイボールの競り合いから左サイドを攻めたものが2つ」 「最後に、中央からのパスをワンタッチで左サイドに流し、そのままドリブルで突破したものが1つ」 「ロングボール、浮き球、競り合い、左サイド、といったあたりがキーワードやな」 「下の感じか」 「要するに、バルサ相手にごにょごにょつなぐ必要はなくて、放り込みに適した形を作って、さっさと長く蹴れ、ということやな」 「そして、左サイド、つまり、バルサの右サイドからのクロスで逆サイドを狙うと」 「その点は、第1節のヌマンシアが示した通りやな」 http://c60.blog.shinobi.jp/Entry/378/ 「そんなこんなで、調子のよかったスポルティングではあるが」 「49分に、コーナーキックからホルヘのオウンゴールで失点、0-3」 「それでも勢いは衰えず、50分にロングパス一本からマルドナドが決めて1-3」 「さらにスポルティングの良い時間が続くものの」 「56分に事件が起きる」 「キーパーのセルヒオ・サンチェスがフリーでキック」 「直接メシに渡る」 「ドリブルで抜けるメシを後ろから倒し」 「ディフェンスは退場」 「この時のメシの行動は面白い」 「転がった後、顔を上げ」 「ここでちらりと審判を見る」 「カードを出しそうな気配を感じると」 「そのまま転がり、痛そうな姿勢を取る」 「これは昔にもあったな」 「チャンピオンズリーグのチェルシー戦で、デル・オルノを退場させる時も同じように審判をちらっと見ていた」 「世に有名な、バルセロナ・シアター事件やな」 「そんなこんなで、あえなくヒホンのフィーバータイムは終了する」 「バルサが大勝利を収めた影で、45分から56分までの11分間、非常に不安定な時間が存在したことは非常に興味深い」 「しかし、ここ数年のバルサは、いつも同じ手でやられる」 「どうにかならんものかと思うのが人情であるな」 「昔は、エジミウソンがラインの前に入り高さを加え、右をベレティからオレゲルに代えることで空きにくくした」 「守備面から穴をふさぐには、その系統の交代が有効だが、今のチーム構成で同じことをするのは難しい」 「後はカウンターの問題かね」 「それについては、こちらで」
「さて」
「カウンターについてやな」 「バルサに対抗する側としては、飛ばし攻めが有効であると判明している」 「ふむ」 「しかし、本来、それは危険な意味がある」 「長く蹴ると、自分も前後に間延びする」 「そうなると、中盤から前方にスペースが多くなり、カウンターの危険が増す」 「特に、バルサを相手に飛ばすと、自然に3トップが前に残ることになる」 「つまり、その3人に抜群の破壊力があれば、飛ばされても、それ以上に反撃のチャンスがあるということになる」 「ふむ」 「それを念頭に置きつつ、下の流れを見てみる」 「今、バルサは左に攻めていて、メシがボールを持っている」 「ドリブルするメシを、イニエスタが後ろからフォローする」 「最終的に、イニエスタのコントロールミスで終わる」 「これは珍しい」 「イニエスタがボールコントロールを間違えることはほとんどない」 「それでは、なぜここでミスが出たかというと、その前に全力疾走をしなければならなかったことが原因としてあげられる」 「100の力で走ってしまうと減速が間に合わない。その状態でボールを扱うのは非常に難しい」 「もし、95の力で走っていればより楽にプレーできる」 「この場合、ドリブルするメシに対して、イニエスタのスピードでは十分な余裕をもってフォローすることができなかった」 「となると、メシ、エトー、イニエスタの組み合わせでは、一番単純な、前に大きなスペースがある状況でのカウンターにおいて、イニエスタが間に合わないことが起こりうる、ということになる」 「前半45分のプレーですので、ビデオをお持ちの方はご覧いただければと」 「もし、1人が間に合わない状況になると、カウンターの破壊力が落ちる」 「攻撃は2人より3人の方がはるかに選択肢が多くなるから、3という数は減らしたくない」 「バルサが最も強かった時期のトップは、ロナウジーニョ、エトー、ジュリ」 「あの3人は速かった」 「カウンターが始まると敵も味方もあっという間に置き去りにするスピードがあった」 「0506シーズンのバルサは、華麗にボールをつなぐシーンが印象的だったが、もう一つの柱として、圧倒的な破壊力のカウンターというのがあった」 「飛ばし攻めをする相手に対しては、それが抑止力にもなる」 「今のバルサで組むなら、エトー、メシ、アンリにボージャンかね」 「ただ、そのうちの3人を使うと、守備面でおかしくなる」 「つまり、両方をつないでいたジュリはえらかったと」 「そんなまとめか」 「まあ、こういうスピードの差で苦しむ話は結構あるけどな」 「そうかね」 「昔、リーガでベティスとデポルが対戦した時、ドリブルするホアキンをバレロンが追ったが、その差はまったく縮まらなかった」 「えらい古い話やな」 「その2人が代表で同じになり、トップ下バレロン、右ホアキンで組むと、ホアキンの突破にバレロンがついていけず、クロスに対して間に合わない場面が出る」 「ユーロ2004くらいの時期かね」 「そんな点も眺めてみると興味深いのではないかというところで」 「また次回」 「ご機嫌よう」
先発
アトレチコのディフェンスラインは、右から、セイタリディス、ペレア、ウイファルシ、アントニオ・ロペスである。 昨シーズンのアトレチコは、チーム構成に矛盾があった。 フォルラン、アグエロをいかすためには、ロングボールを使うより、後方からきちんとビルドアップする必要がある。 しかし、セイタリディス、パブロ、ペレアの3人がそれを行うと、ミスが多く、チームとして攻撃が成り立たなくなる。 これが第一の弱点であった。 これを解消するため、組み立て能力に優れる、ゼ・カストロをセンターバックに起用した。しかし、守備者としての能力があまりにも低く諦めざるをえなかった。 (参考:セビージャ戦、バジャドリー戦) 新しく加入した、ウイファルシは、その改善を目的に獲得されている。 ボールを持って、パブロのように慌てることはなく、それが組み立に落ち着きをもたらした。 また、彼の存在はペレアにも良い影響を与えている。 ペレアは、パブロと組んだ場合、自分がなんとかしようとして、能力以上のパスを狙いミスを犯すことが多かった。 現在は、ウイファルシに任せることができるため、非常に楽にプレーしている。 また、ウイファルシは守備者としても優れており、ポジショニングが非常に良い。 また、昨シーズンは、キーパーにも問題があった。 特に、アッビアーティがプレーした場合、あまりにもミスが多く、チーム全体が非常に不安定であった。 この点も、クペの獲得により改善された。 以上の2点が改善されたことは非常に大きい。 また、チームを放逐されていたマニシェも戻った。 サイドの強いアトレチコにとって、フォワードの後ろから詰めてシュートを決める彼の存在は貴重である。 交代 56分 シモン→ミゲル・クエバス 60分 アグエロ→ルイス・ガルシア 68分 マニシェ→バネガ バネガは、左のボランチとして起用された。 しかし、パスにも守備にも非常に低調であった。 今年のアトレチコは、ここ6年で最も強い。 控えにも有能な選手が多い。 最も代えが効かないのは、ウィファルシである。 参考: アッビアーティのミス一例(バルセロナ戦)
「さて」
「チャンピオンズリーグ、対スポルティング・リスボン戦で、バルサに新しい動きがあった」 「うむ」 「先発はこう」 「ほほう」 「これはこれは」 「1-3-4-3の菱形」 「これはまた懐かしい」 「思い起こせば、2シーズン前」 「初登場はサラゴサ戦」 「前半こそ上手くいったものの」 「後半からは、サイドに長いボールを飛ばされあっぷあっぷ」 「その後は、セビージャ、リバプールに敗れ」 「最後は、レアル・マドリー相手のクラシコで、史上最低の試合を披露し、使われなくなった」 「苦く、切ない思い出やな」 「この形での弱点は、サイドにボールを飛ばされると極端に弱いこと」 「そして、前線からのプレッシャーがまったくかからなかったことにあった」 「下のように、フリーでボールを持たせると、選手が前に集まっている分、長いパスを出すスペースが多く存在する」 「その悪夢が甦るわけだが」 「今回はどうかというと」 「違いは、以下の点にある」 「まず、エトーがセンターフォワードに来ている」 「前から守備をする際、最も大きな穴であったロナウジーニョがいない意味は大きい」 「次に、中盤のアウベス、ケイタ」 「シャビ、マルケスと比べると、比較にならないほど速い」 「空いたスペースを埋める点で、格段に良い」 「以上を見ると、2シーズン前、守備的に小学生以下だった頃より、このシステムが機能する可能性は高い」 「理屈上はそうなんやけどな」 「果たしてサイドに飛ばされると極端に弱い、このシステムの本質的な問題をどうするのか」 「前からプレスをかけていく以外、道はないねんけどな」 「うまくいくかね」 「一時期うまく行っても、長くは持たへんやろな」 「サイドに飛ばされて、アンリとメシが後ろに走るような展開が最悪やな」 「2人とも、長く走ると、良い面より悪い面の方が目立つようになる」 「このシステムの利点としては、アビダルを使わなくて良い、というのもあるねんけどな」 「彼が、サイドバックだと、組み立てで非常に問題が多い」 「ちなみに、細かいプレーが苦手なアビダルだが、ミドルからロングパスはなかなかいい」 「左センターバックの控えになるんかね」 「中盤には置けんやろな」 「はたして、バルサの今後やいかに」 「というところで」 「また次回」 「ご機嫌よう」
「さて」
「ビジャレアルは敵地で引き分け」 「非常に良いスタートをきったのではないかと」 「相手は去年のチャンピオンやしな」 「先発はこう」 「両者共に1-4-4-2であるが」 「はたして、この両者がぶつかった時に、どのような展開になるのか」 「ビジャレアルの側から予想した後に、以下を読まれると、より興味深いのではないかと思われますので」 「展開と、その後の交代を少し考えていただきたいわけでありますが」 「もちろん、お急ぎの方はそのままお読みいただいても何が起こるというわけではありません」 「あたりまえやろ」 「何も起きようがないわな」 「起きたら面白いけどな」 「というわけで」 「ビジャレアルの起用に注目してみるというと」 「目に付くのは下の赤丸のポジションやな」 「サイドに、ピレスとカニ」 「相手がマンチェスターだという点を考えると、これは危ないように見える」 「2人ともテクニックはあるが、サイドの選手としては走力がない」 「その両者を同時に置くと、マンUの中盤に対して明らかに走り負けをする可能性が高い」 「特に、右サイドが心配やな」 「ナニ、エブラを揃えるユナイテッドに対して、果たしてカニで大丈夫かどうかが問題になる」 「ナニ対カニってのも面白いな」 「結論を言えば、やはり大丈夫ではなかった」 「サイドを押し込まれてクロスを上げられるのはもとより、押し下げられた後のカウンターにも支障をきたした」 「そんなこんなで、前半はボコボコにやられ」 「これはいかんということで」 「後半からカソルラが登場する」 「これで、ビジャレアルは息を吹き返す」 「攻撃面では、カソルラがサイドを縦に長く持ち込むことで周囲が楽になり、また、相手陣では、右サイドから中央に入る彼を経由することでパスが回りやすくなった」 「さらに50分を過ぎると、下のように配置が変わる」 「マティが左に下がって、ピレスが前へ」 「最初の図と比べると、サイドの走力、前に出るスピードというのがまるで違う」 「しかし、こうなるとあれやな」 「なんや」 「なんで最初からカソルラを使わなかったのか、というのが問題になるわけやな」 「そうやな」 「いわゆるローテーションというやつかね」 「それもあるかもしらんが、もう一つは、前半のビジャレアルが、常に試合のテンポを落とそうとしていたこともあるやろな」 「キーパーはゆっくりゆっくりボールを蹴ってたな」 「スローインも、ファールもゆっくりやったしな」 「ファールがあった地点にボールを戻すのに、高く上げて途中の選手がキャッチ、それをわざと短く投げて、キッカーがのんびり取りに行く」 「時間稼をぎ、スローテンポにするための常套手段ではある」 「ユナイテッドとハイペースの試合をしたら不利だという判断かね」 「そうなると、サイドでどんどんいくよりも、カニ、ピレスでボールをキープし、中盤でのパス回しを強化する、という考えもなりたつ」 「この感じは面白いな」 「なんでや」 「試合前に、ある人が、”サイドに起点をつくり、中盤でボールをキープするためにカニ、ピレスを使う”と主張したとするやろ」 「ふむ」 「それに対して、”いや、それでは中盤で走り負け、押し返しも効かないから、カソルラ、マティの方がいい”と異をとなえたとする」 「それがどうした」 「この段階では、どちらももっともらしく聞こえる」 「サッカーはなにをやっても一長一短に近いところがあるからな」 「ところが、試合でやるときちんと優劣が出る」 「まあそうかね」 「具体的に見れば、カソルラが出た方がボールを前に運びやすい、押し戻しやすい、というのは、下のようになる」 「中心からやや左下でボールを持っている選手がカソルラ」 「ここから、右にドリブルを開始する」 「2人の間を抜け、前の1人をかわし、あっという間にボールを前に運ぶ」 「これをやってくれれば、周囲の選手は非常に楽になる」 「楽になることで、その後のパス回しに余裕が生まれる」 「一点でも相手を押し込めれば良い循環がうまれる例やな」 「次に、前にスペースがある場合」 「中央、やや左下でボールを持っているのがカソルラ」 「この場合、浮いた球を膝で前に出して、一気に走る」 「結局、後ろから追いかけて来たエブラに押し倒されるが、それはそれでいい」 「前にスペースがある時、前に走るのは当たり前のように思われるが、そうでもない」 「例えば、下の流れやな」 「カニが自軍エリア前でボールを持つ」 「前には大きなスペースがある」 「前にスペースがあったにもかかわらず、エブラに追いかけられて止まってしまう」 「上に挙げた2つの例からして、カソルラなら、この状況でハーフラインの手前までボールを運ぶか、ファールをもらうであろうと予測されるわけやな」 「スピードを上げた状態でのプレーに自信のあるカソルラと、他の選手ではそこが大きく異なる」 「ドリブルでボールを前に運ぶ、とか、押し返しの起点になる、といった表現は良く使われるところであるが、具体的にはこういうことを意味していることになる」 「先発の選択では、裏目を引いたペレグリーニであったが、後半からの修整でうまく試合を乗り切った」 「ペレグリーニは、前半おかしくても、後半になるときっちり立て直すことが非常に多い」 「去年の、レクレ、ヘタッフェ戦なんかもそうやったな」 「前半が悪い時のビジャレアルほど、後半の開始が面白いという話もある」 「それはあるな」 「そんなこんなで」 「また次回」 「の前にや」 「なんや」 「最初の方のビジャレアルの図で、カニ、ピレスに加えて、エジミウソンにも赤丸がついてたやろ」 「そうやったっけな」 「その理由がまだ出ていないような気がせんかね」 「理由といっては、恐ろしいプレーが多かった以外にないやろ」 「例えばこう」 「画面の中央よりやや上側、少しガニ股気味にボールを持っているのがエジミウソン」 「ボールは右足にあり、ビジャレアルは左に攻めている」 「ここから左に切り返すのだが」 「1人で転んでしまう」 「まあ、事故だと思えば事故やな」 「ところが、次もこける」 「ボールがこぼれて」 「エジミウソンが回収」 「さあ前にいくぞと思ったら」 「横から来た相手に潰される」 「また寝転んでしまったわけか」 「ちなみにファールじゃない」 「それは問題やな」 「さらにはこう」 「今、右下の選手から画面右上のエジミウソンに浮いたパスが出る」 「エジミウソンがトラップ」 「大いにバランスを崩す」 「引いた画面ですが、体が後ろに傾き、完全に平衡を失っているのがおわかりになるのではなかろうかと」 「以上のことから、エジミウソンは、体の平衡を保つ能力に問題があり、浮き球の処理も苦手ではないかと思われる」 「それはバルサ時代からそうで、ターンの時、重心が傾きすぎるから、軽いコンタクトで倒れ、良くボールを失う」 「おまけに、後半になると、中盤で相手に横パスしてとんでもないカウンターをくらっていた」 「こういうミスは、せめて半分にして欲しいところやけどな」 「2回でも多すぎやで」 「ハイボールに対する強さとかは頼もしいねんけどな」 「そんなこんなで」 「また次回」 「ご機嫌よう」 |
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