週休たくさんで主にスペインサッカーを分析
ボールを持ち、周囲の動きをうながす。
手のひらを上に返し、寄ってくるように催促している。 ここから、両足をそろえ、空中に浮かぶ。 右足を着地し、そのままインサイドキックに入る。 ほとんど歩くような踏み出しからキックが行われている。 また、この流れにおいて、この選手は一度もアゴを引いていない。 常に顔を上げたままであり、これは、ディフェンダーの動きを牽制することにつながる。 以上の動作は、相手のプレッシャーのない状態で行われている。 次に、正面にディフェンスを置いた状態で使われる例を見る。 今、ボールを持った選手は左に攻めている。 ここから一度右足を踏み込み、キックフェイクを見せる。 ジャンプする。 両足で着地する。 正面のディフェンスは、それを見て両足をそろえる。 これに対し、もう一度両足をそろえてジャンプする。(*注1) ここで、正面2人のディフェンスの足が揃う。 ここから左に切り返す。 右足のアウトサイドでスルーパスを通す。 イブラヒモビッチと同様、両足で飛ぶことにより、左右どちらにでも動くことのできる状態をつくり、ディフェンスとの距離を保ち、受身に回している。 相手の足を揃えさせて、距離を保ち、間をつくる、そこから先手を取るという意味で重要な技術であると考えられる。 相手を躊躇させるには、両足で飛んだ後、着地からそのまま左右に切り返す技術、同じく、そのままパスを出す技術が必要である。 *注1:この時、右足で蹴るフェイントが入っている可能性がある。
「さて」
「今週は良く点が入った」 「レアル・マドリー対アスレチックが3-2」 「バルサ対アルメリアは5-0」 「そして、この試合は4-4」 「3試合で18点とはなかなか」 「素晴らしいな」 「先発はこう」 「ビジャレアルは、いつものメンバーだが、アトレチコが目新しい」 「1-4-1-4-1やな」 「アグエロを休ませるのが目的かね」 「もう一つは、ビジャレアルの中盤を止めるのが目的やろうな」 「それで、試合の方はというと」 「まず、2分にシモンが決めて0-1」 「後に見るように、見事なミドルだった」 「21分には、左サイドを抜けたシモンからクロス、ディフェンスの苦しいクリアを拾ったフォルランが決める」 「0-2」 「アトレチコとしては万々歳な展開となった」 「中盤の守りを固めた状態で2点もリードを奪ったら、そら嬉しいわな」 「これに対し、ビジャレアルは、ボールをキープするもなかなか決定機が訪れない」 「こうなると、戦術的に興味深い」 「確かに」 「攻める側にとって、1-4-1-4-1というのは、非常に崩しにくいシステムで、ビジャレアルがどのような方法を用いるか、というのは見所になる」 「この日のベンチは、下の通り」 「普通に考えると、ベティス戦のように、中央にイバガサを入れたいところだが、召集されていない」 「となると、どうやって攻め手を強めるか」 「ピレスを中に動かすか」 「サイドでフリーになる機会が多いものの、クロスが当たっていなかったベンタを代えるか」 「ギジェ・フランコを入れて前線で混乱を巻き起こしていくか」 「はたして、誰をどの順番で入れるのか」 「非常に楽しみだったわけだが」 「前半が終わる前に事件が起きる」 「時は36分」 「アトレチコのバネガが2枚目のイエローを受けて退場する」 「ありゃりゃ」 「これで、ビジャレアルとしては、あまり交代を心配する必要はなくなった」 「しかし、このバネガの退場はない」 「ファールをしたのは敵陣、しかも後ろを向いたペルニアが相手で、危険を犯す意味はひとかけらもなかった」 「勢い余って、というやつかね」 「どうやろな」 「なんにせよ、つまらないファールで退場されたアトレチコもがっかり、ペレグリーニの交代を楽しみにしていた人もがっかりと、2重のがっかりが場を支配した」 「前半はそのまま終わり、後半が始まる」 「セイタリディスが下がり、アントニオ・ロペスが入る」 46分:セイタリディス→アントニオ・ロペス 「こりゃどういう意味やろな」 「イエローももらってなかったし、怪我ちゃうかと思うけどな」 「ビジャレアルは、10人のアトレチコを攻め、47分に1点を返す」 「セナのミドルシュートやな」 「これをレオ・フランコがぽろりとこぼす」 「無回転の妙な変化をしたから、難しいと言えば難しい」 「51分には、ジョレンテが決めて同点」 「ロッシのパスから抜け出し、早く寝すぎたレオ・フランコの脇の下を通して決めた」 「そして、57分」 「ピレスが落としたボールをゴンサロが決めて逆転」 「あっというまの出来事だった」 「たまらず、アトレチコは交代」 「60分、パウロ・アッスンソンが下がり、ラウール・ガルシアが入る」 60分:パウロ・アッスンソン→ラウール・ガルシア 「しかし、68分には、カソルラのパスからロッシが抜け出し4-2」 「1人少ない状態で2点のリードを奪われる」 「アトレチコは終わったと思われた」 「9割くらいの人がそう思ったやろな」 「それは、両監督の交代にもあらわれる」 「まず、70分に、ビジャレアルは、カソルラを下げカニを入れる」 「76分に、アトレチコは、マニシェを下げミゲル・デ・ラス・クエバスを入れる」 70分:カソルラ→カニ、76分:マニシェ→ミゲル・デ・ラス・クエバス 「最初に、カソルラからカニへの交代だが」 「これは、ご苦労さん交代で、代えの効かないカソルラを少しでも休ませるためやな」 「次に、マニシェからクエバスへの交代だが」 「これは、アギーレがこの試合を少し諦めたことを示している」 「実は、ビジャレアルにリードされた後、アグエロがアップを開始していた」 「しかし、2点差がついた時点で、クエバスを投入」 「無理してアグエロを使う必要はない、ということやな」 「ずっと怪我を引きずってプレーしているらしいからな」 「おまけに、今週の中日は国王杯」 「手を抜いても誰も文句は言わない」 「今のうちにアグエロを治しておきたい」 「それなら、4-2かつ1人少ない状態で使う必要はない」 「つまり、負けるにしても、なるべくダメージの少ない形で負けようという意図が見える」 「見えるわけだが」 「実は、カニの登場と、シモンをトップ下に上げて、点を取りに行ったことが決定的な意味を持っていた」 「ビジャレアルは、81分にピレスを下げてマティを入れる」 81分:ピレス→マティアス・フェルナンデス 「これも、もう勝ちました、という交代やな」 「攻めの大駒であり、怪我をすると一番困る、カソルラとピレスを代えて逃げ切り体勢に入っている」 「ところが、その2分後にアトレチコが点を入れる」 「シモンが浮かせたコントロールからディフェンスラインの裏を取り独走」 「キーパーとの一対一を決めて4-3」 「さらに2分後」 「シモンのフリーキックからラウール・ガルシアが頭で決めて4-4」 「なんと」 「まあ」 「恐ろしい展開であることか」 「実は、ビジャレアルの中で、カニがこれを止めることのできる可能性を持っていた」 「アトレチコの3点目で、シモンが裏に抜け出した時」 「カニは一度これに追いつく」 「しかし、間に合わぬと見て、万歳をして通す」 「結果、シモンはフリーになる」 「ここから、左に打つ踏み込みを見せ、インサイドでこするように逆に打つ」 「下の状態から、カニは足をかけることができる」 「ただし、ここでファールをすれば、赤紙退場は間違いない」 「状況は、11対10で1人多く、4-2で2点リードしている」 「はたして、かけるべきかかけざるべきか」 「悩むところやな」 「倒せば、10対10、2点リードで戦える」 「通せば、11対10、1点リードで戦える」 「今夜のご注文は」 「どっち」 「古いな」 「自分が言い出したんちゃうんか」 「それにしても、難しいな」 「シモンがシュートミスでもしてくれたら、1人多いまま、2点リードで戦えるから一番いいねんけどな」 「カニもそう判断したんやろな」 「倒して、退場してフリーキックを決められたら、下手すると逆転まであるしな」 「それは流石に可能性は低い」 「結局どうする」 「監督の立場としたら、気合で倒しとけ、と言いたいところやな」 「そうか」 「この試合の、時間によるシュートとクロスのデータを見ると面白い」 http://www.as.com/futbol/partido/Villarreal-Atletico-0289_00_08_0042_0002 「うむ」 「なんとも味わい深い」 「前半、ビジャレアルの方がシュートを打ったものの、点を取ったのはアトレチコ」 「後半開始から、ビジャレアルは、1人少ない相手を攻めて4連続得点」 「アトレチコは、58分辺りから、クロス1本上げられない時間が続く」 「そんな中、83分に突如得点」 「2分後にもう1点」 「これに対し、ビジャレアルは、カソルラを代えた70分から攻め手が鈍っている」 「交代が的中して同点に追いついたアギーレ、交代が裏目に出たペレグリーニともいえる」 「裏目いうても、神様でもなければ、あんな展開を読みきれへんて」 「そりゃそうかもしらん」 「シモンを上げたらそのシモンが点を取った。一方、交代で入ったカニに重大な決断が委ねられていた」 「勝負のアヤはかくも不思議というところで」 「また次回」 「ごきげんよう」 「今週の個人技編は、こちらとこちらにありますので」 「よろしければ」 「ご覧下さい」
相手エリア前にパスが出る。
ゴールは画面右方向にあるが、左へとコントロールする。 左へ踏み込んだ後、右へ切り返す。 シュート体勢に入った選手に対し、ディフェンスは一度足を止めている。 シュートコースと逆方向にコントロールし、ディフェンスのポジショニングのずれを固定した点で興味深い。 カメラがボールを見失い、左右に振りすぎて映像がぼけているのが残念である。
アトレチコ 1-1 リバプール
先発 アトレチコは、シマナが引いてシャビ・アロンソをマークする関係で、1-4-1-4-1に近い配置だった。 リバプールの先制点は、14分、セイタリディスのミスが発端となった。 セイタリディスが、サイドから中央へのパスを相手に渡し、それを一度は回収するものの、シマナ・ポンゴールが中盤で奪われ、ジェラードのパスからキーンに決められた。 アトレチコは、ウィファルシを欠き、後方で慌てる場面が非常に多かった。 46分 ルイス・ガルシア→クン・アグエロ アグエロが入り、普段の1-4-4-2に戻った。 前線にアグエロ、フォルラン、シモンが揃うことにより、リバプールが狭めるスペースを抜けることができるようになった。 右サイドに移ったシマナは、ラインの裏へのパスにおいて良い狙いを見せた。 しかし、後方からの組み立てに関しては、アントニオ・ロペス以外、問題が多い。 センターバックか右サイドバックに1人、中盤に1人、組み立てを良くする選手を入れたい。 例えば、中盤に関しては、後ろを支えてパスも出せる、エグレン、ブルーノ、セレスティーニのような選手が入れば、マニシェ、ラウール・ガルシアの前へ出る能力が生きる。 ユベントス 2-1 レアル・マドリー 先発 ユベントスの守備の特徴は、下のような特徴があった。 中央に壁をつくり、右のセルヒオ・ラモスにはネドベドが詰める。 逆サイドのマルキオンニは、スナイデルへのパスを防いでからサイドに出る。 このため、ハインツェがボールを持たされる時間が長かった。 レアル・マドリー唯一の得点は、ハインツェのクロスをファン・ニステルローイが決めたものだった。 ハインツェとしては、意地の一撃といえる。 それほど速くないクロスだったが、中央が4-3で数的優位であったことが幸いした。 ユベントスは、カウンターの初期段階においてミスが多過ぎた。 パスミス、判断ミス、ドリブルミスを連発していた。 原因としては、選手の質、チーム状況によるプレッシャー、自信のなさなどが考えられる。 後半、マルキオンニ、シソコ、ネドベド、サリハミチッチが中盤に並んだが、見事なほどにボールが出てこなかった。 レアル・マドリーについては、良くも悪くもこれまでと変化はない。 |
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