週休たくさんで主にスペインサッカーを分析
飛ばし
リバプール 2-0 インテル 青:リバプール、赤:インテル 0-0の後半リバプールは下の形を意図的に作る。 下の点線で囲まれた場所に仕掛けがある。 サイドからのハイクロスに対してディフェンスはクラウチに引き付けられる。 これはクラウチが高いボールに非常に強いためである。 その結果、クラウチがボールをスルーすればサイドのカイトがフリーでボールを持つ。 リバプールは常にこの形をつくっており、最初のゴールはここから決まった。 監督が狙って奪った一点である。 上の形は簡単に作ることができる。 これは、インテルが10人だったためである。 1-4-4-1では点線の部分が空く。ここで一度縦を突けばサイドにスペースができる。 回り込み ベティス 2-1 レアル・マドリー ベティスの1点目は下の形で決まった。 ベティスは試合を通してこの形を狙っていた。 マドリーの左サイドはマルセロであり守備に穴が多い。 2点目もほぼ同じ形で決まった。 マドリーの守備は下のようにサイドが空きやすい。 このため、上の形を作りやすい。 左サイドでボールを持てば、左サイドバックとセンターバックの間にスペースが空く。 そこを外から回り込んで狙う。
「さて」
「前回でオープンのデータ整理が終了した」 「今回は遂に待望の設計編が始まる」 「待望かね」 「まず、データ的に多かったものからデザインすることにする」 「コーナーキックのあと最初のボールタッチゴールが決まるやつやな」 「ワンタッチで決まって、さらにシュートを打つ選手の前に2人走り込むパターンについて考えようと思う」 「よかろう」 「まず最初に、シュートを打つのが1人、前に走りこむのが2人で、合計3人の動きを決めるのがよかろうと思われる」 「どこから動きはじめるかが問題やな」 「どうするかね」 「例えば縦一列に並ぶパターンならこういうのがある」 「ふむ」 「ゾーンの意味としてはこちらの絵を参照していただきたいかと」 「前回の結論やな」 「それはともかく、上の図では、赤がシュートを打つ選手で、水色と緑はおとりになる」 「シュートを打つ選手の前に確かに2人やな」 「前の2人もボールが飛ぶ軌道の下に入る。こうすると高さを変えるだけでシュートを打つ場所を変えられるし、キッカーのミスで高さが変わった時に対応することもできる」 「というより、ディフェンスの目を引き付けるためにはそうせざるをえない」 「それもあるな」 「ちなみに、データを重視したら、こういう配置も可能やな」 「ふむ」 「シュートを打つ選手が最初にいるのが赤いゾーンなわけだから、そのど真ん中にシュートを打つ選手を置く。同じ理由で緑のゾーンのど真ん中に前に飛び込む選手を置く。そして、その2人の間にもう1人の前に飛び込む選手を置いて終了というわけだ」 「じゃあこんなのはどうだ」 「こりゃどういう狙いだ」 「ピックアップ狙いで、シュートを打つ選手である赤のマークを水色がブロックするのが目的や」 「その後はどうするんや」 「緑と水色がニアに飛び込んで、その裏で赤がシュートを狙う」 「つまりこういうことか」 「そういうことになる」 「ピックアップを使わないならこういう変化もありやな」 「パターンとしては単純になるけど十分ありやな」 「ほなこれで行くか」 「ええんか」 「別にええで」 「じゃあ、メインの3人の動きが決まったところで、次は、他の場所に選手を増やしていきたいところやな」 「ゴールエリアの中はどうや」 「なんの目的や」 「ここに選手を置くと、色々とジョーカー的に動かせて便利なんや」 「ほう」 「例えば、ゴールキーパーの飛び出しを防ぐこともできるし、ニアサイドに動いて最初にボールを触ることもできる。おまけに、ファーに思いっきり引けば一番後ろでボールを叩くことができる」 「ただ、そこに選手を置くか置かないかは各流派でかなり違うやろ」 「それはそうやな」 「置くのと置かないの、どっちがええんやろうな」 「わしは、1人引く選手がいると守りにくいから、置くのに賛成やねんけどな」 「ほんまに守りにくいのかね」 「ほんまやで」 「ほな信用しといたるわ」 「おおきに」 「そしたら、今は赤がシュートを打つことを考えているから、オレンジはそこにキーパーが出てこないようにキーパーの前に入る役割を負わせるか」 「こう動くわけか」 「その次は、赤の後ろに選手を置いてこう動かす」 「前か後ろかどっちに動くつもりや」 「点が欲しいときは赤の前に入ってシュートを狙う。失点を防ぎたい時はさっさと下がってこぼれ球に備える」 「ほう」 「この時、紫が前に飛び込む形はよくて、ちょうど赤と水色がクロスした間に入ることになるのでそこにスペースがある可能性は高い」 「これでエリア内に5人やな」 「コーナーで中に入る人数は、5人が一番多いからこれで一段落やな」 「あとは下の形でエリアの外に1人置いておきたいとこやな」 「抜けた球とリバンウンド対策か」 「オープンに蹴るとボールがファーに抜けることもあるしな」 「まとめると、コーナーキックでオープンに蹴る時の初期配置は、こういうことか」 「ここから下のように動いて、一番の狙いは赤がヘディング、それがずれたら紫がヘディング。バリエーションとしては、同じ球筋から手前に落として緑か水色に合わせる。もしくは遠くに落として紺がボレーシュートも考えられる」 「これがメインラインやな」 「これを基本として、それぞれの選手の動きを変えてもっとバリエーションを増やして行きたいところではあるが」 「それは次回の、”コーナーキックを好きになろう!オープンでバリエーションを増やそう編”で取り扱うというところで」 「今回はこの辺りで」 「また次回」 「ご機嫌よう」
「さて」
「なんだ」 「前回、オープンなコーナーキックでは、1回で決めるなら前に2人、2回以上で決めるなら前に0人を入れるといいという結論に達した」 「1回で決まり、前に2人が入るパターンはこう」 「2回以上で決まり、前に0人が入るパターンはこうやな」 「そこで、今回はそれを詳しく見ていこうという話であるな」 「うむ」 「まず、1回の場合から始めるとする」 「ええで」 「とりあえず、シュートが打たれた場所を眺めるとこうなる」 「なかなか集まりのいい図やな」 「ゴールエリアとペナルティースポットの間。ピッチの縦の中心軸からややファーサイド寄りとニアサイド寄りに集中している」 「大まかにゾーンを書くとこんな感じやな」 「そのゾーンは、どうやって決めたんや」 「本当は、真面目に計算して求めるといいんだろうけど、余裕で目分量だ」 「目分量か」 「うむ」 「それまた適当やな」 「サッカーは数学ではないから概略がわかれば十分なんや」 「ほんまかいな」 「ほんまや」 「そうか」 「次に、シュートを打つ位置がわかったとしたら、シュートを打つ選手がどこから走って来たのか気になるところやな」 「こうやな」 「横はペナルティースポットとファーポストの間、縦はペナルティースポットとペナルティーエリアの端の間に分布してると思ってええな」 「まあそうかね」 「ついでに言うと、最初位置からシュートを打つまでにどう動いたのかも気になる」 「となるとこれか」 「ファーに逃げたりニアに来たり真っ直ぐ動いたり、顕著な特徴は見られないように見える」 「そうやな」 「これで、シュートを打つ人間に関しては、最初の位置、走る軌道、シュートを打つ位置がわかったことになる」 「そうなると、次は囮の動きやな」 「シュートを打つ選手の前入る2人の動きやな」 「ごちゃごちゃいうのも面倒だから、結論を急ぐとこうなる」 「それはまた急ぎすぎやな」 「これから先ほどと同じようにしてゾーンを求めると、動き出しの位置は次のようになる」 「要するに目分量ということやな」 「結構分布が広い」 「なかなか表現が難しいところやけど、ペナルティースポットから45度に線を引いて、その左右3mに分布していると思えばそう外れへんな」 「ペナルティーエリアの端では大分ずれるけどな」 「それは脳内で補正しせなしゃあないで」 「そして、囮が走り込んだ後の最終的な位置はこうなる」 「これは要するに、シュートが打たれた瞬間にいる位置やな」 「ゴールエリアの縁の左角から中央までの線、その前後3mくらいに分布していいて、特にニアポストの前あたりに多い」 「以上を総合するとこういうことになる」 「なかなか面白いな」 「まずシュートが打たれるエリアが実はかなり限定されている点が興味深い」 「コーナーキックがオープンに蹴られる時は、まずこのゾーンに注目やな」 「そして次に誰がそこに走り込むかを考える」 「赤のゾーンにいて、一番ヘディングの強い奴が犯人になる確率が高い」 「犯人ってなんや」 「つまり、試合観戦中、”このコーナー、一発で決まるとしたら、あの選手があの辺りで決めるよ”とでも言っておけば、当たった時にヒーローになれるということか」 「ヒーローかね」 「それは色々ともてて人生ハッピーになれそうやな」 「自分もかなり妄想力の強い人やな」 「それにしてもだ」 「なんだ」 「赤と緑の重なりが大きいから、ニアに入る選手とシュートに行く選手の見分けは難しそうやな」 「そこが簡単にわからないから、守備は苦労するわけやけどな」 「それはそうやな」 「次に、オープンで2回以上のタッチで入り、エリア内で最初にボールを触る選手の前に誰も走り込まなかった場合を考える」 「うむ」 「これは4個しかないので、最初から1つの図にまとめるとこうなる」 「青い丸が最初にボールを触る選手で、赤い丸がシュートを打つ選手のものやな」 「その通り」 「ところでだ」 「なんだ」 「データは、4つあるはずなのに、シュートを打った印が3つしかないのはどういうことや」 「それは残り1つはオウンゴールだったから外してある」 「そいうことか」 「そうや」 「それにしても、サンプルの少なさは否めないところやな」 「そうではあるが、1回で決まるものと重ねてみると意外といい」 「確かに意外とええな」 「重なっている部分が多いから、同じ配置から両方に変化できそうでええやろ」 「1回で決めるパターンの囮が、2回以上で決める場合には最初にボールに触る選手になることができるわけやな」 「そのあたりを利用して一番効率的と思われるコーナーキックを設計したいわけではあるが」 「それはまた次回というところで」 「今回はこれにて」 「また来週」 「ごきげんよう」 |
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