週休たくさんで主にスペインサッカーを分析
前回まで、意図的な操作が困難な状況においても、受動的な接触によりボールがコントロールされうることを見た。
ここでも同様の例を見る。 画像元 Dennis Bergkamp vs Argentina 1998 WC As Seen On American TV まず、画面左上の選手が画面右へ長いパスを出す。 これを、ペナルティーエリアの縁でフォワードがコントロールする。 コントロール過程の拡大図は以下のようになる。 前回までの例と同様、選手は足を前に置いて飛んでいるだけであり、ボールと接触する部分周辺の操作は見られない。 緩衝の様子は以下の二つの図にあらわれる。 足先がボールの進行方向へと変形していることがわかる。 ここでも前回までの例と同様、受動的な接触が行われている。 その直後、足とボールは離れた状態にある。 これは、それ以降ボールに対する操作が不可能であることを示している。 このコントロールの特徴は、接触の後、体とボールがほぼ同じ距離を保つことである。 足を伸ばしてコントロールしたボールが、地面についた後、足を伸ばして切り返しができる位置にある。 これは、それまでの間、ボールと体が近い速度で動いていたことを示している。 もし、体が動いているのに、ボールが止まっていれば体は前に行き過ぎ、逆であれば、ボールが前に行き過ぎる。 接触の後、ボールと体がつかず離れずの距離を保ったことが、次のプレーへの移行を容易にしている。 これは、以前に見たコントロールでも同様である。 確かにつかず離れずの距離を保っている。 次の例は、ボールの方が体よりも遅い。このため、接触後、体に近づいていく。 それでも、次のプレーに移行可能な範囲に収まっている。 動きながらコントロールにおいては、ボールを地面に対して止めるのではなく、接触後、体と同じ速度にすることが重要であることが多い。 そうなれば、選手から見てボールが止まっている状況になり、次のプレーに移りやすい。 これまでに見た例においては、 コントロールにおいて意図的な操作を行う必要はない 足先、足首の変形によりコントロール可能である 接触後、体とボールの速度差が小さい状態に移行可能である ということが言える。 次に、このようなコントロールにおけるメカニズムを考える。 |
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