週休たくさんで主にスペインサッカーを分析
ここまで、正対こそがサッカーにおける上手さの核であることを見た。
正対が核である以上、技術レベルは、それを基準に定義されなければならない。 この基準は、いわば正対度というべきものであり、上に行くほど高い。 サッカーの技術の高さにおいて、個別技術の器用さ、キックが正確である、キックが遠くまで飛ぶ、切り返しが深い、切り返しの種類が豊富である、といった要素は副次的な重要性しか持たない。 副次的であるということは、個別技術がサッカーに必要ないという意味ではない。 いくら正対に優れていても、その後のパスがすべてずれるようでは意味がない。 個別技術は、正対の後に重要になるという意味である。 また、個別技術をいくら器用にこなしたところで、正対ができなければ、それはただの下手である。 この点については、これまでに見た通りである。 正対ができるか否かによって、明快に上手、下手の区別がなされる。 正対をできる選手が上手であり、正対をできない選手が下手である。 より正しく言えば、正対してプレーする方が楽な選手を上手と呼び、正対しないでプレーしたがる選手を下手と呼ぶ。 正対の欠けたプレーは、しょせん嘘であり、偽である。 最初は、どうしても横を向いたプレーから始まる。 ボールを持って相手に詰められると、あわてて横を向いてしまう。 少し進化すると、相手から逃げながらも、ボールを保持して移動しつつプレーするようになる。 これがスラロームである。 ただし、スラロームは、行き止まりの概念である。 どんなに突き詰めたところで、本当に上手くはならないし、真の技術は身につかない。 上手と下手の段差を飛び越える鍵は、正対にある。 そこを乗り越えて初めてサッカーをプレーすることができる。 それ以前は、サッカーの真似事をしているにすぎない。 これは、サッカーを見る上で絶対に欠かすことのできない視点である。 正対も、レベルにより、いくつかの種類に分けることが可能である。 次に、それぞれの意味するところを見る。 |
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