週休たくさんで主にスペインサッカーを分析
「さて」
「今回はバルサか」 「そういうことらしい」 「10節を終わった時点でトップ」 「ただし、チャンピオンズリーグでは大苦戦」 「はたしてその原因がどこにあるのか」 「特に新しい選手に着目しながら考えてみようかと」 「新しい選手と言えば、イブラヒモビッチ、チグリンスキー、マックスウェル」 「まずはチグリンスキーから」 「彼は組み立てが上手い」 「上手いといっても半分だけ上手い」 「半分の意味は後で見るとして、彼はコース取りがいい」 「フリーでボールを持った時、スペースへ逃げる選手は組み立てが自動的に下手になる」 「相手に近づくことを恐れず、中央にコースを取り、パスコースを確保しなければならない」 「これができないとどうなるか、というのは、こちらの実例でごらんいただければと」 「また、組み立てについての一般的な原理は、正対と組み立てをごらん下さい」 「チグリンスキーのコース取りとしては、下の例が一番わかりやすい」 「画面上部、中央やや左側でチグリンスキーがボールを持っている」 「その後のコース取りは以下のようになる」 「どんどん中央に進み、下の形で守備者と正対する」 「そこからパス」 「パスの前のコース取りが非常に良い」 「下図の理論通りになっている」 「ここまで極端に人に向かわないが、中央にドリブルをすることでパスコースを確保する例は、彼のプレーで良く見られる」 「ここでは、コース取りとともに、上図の左側、つまり軸足側に出すパスに注目する」 「次も、画面上部、中央やや左側でチグリンスキーがボールを持っている」 「どんどん中にドリブルで進み」 「前方へパス」 「ボールは正面より軸足側に転がり」 「味方にわたる」 「非常にいいパスで、前線で4対5ができている」 「たった一本のパスでこれだけの状況ができれば組み立てとして成功といえる」 「同じようなパスが次にも見られる」 「中央へのコース取り、正面から軸足側へのパスという点で共通している」 「この場合のパスは強すぎだが、一本のパスで最後の状況を作ることができれば十分であるといえる」 「以上の二つは、チグリンスキーが正対から軸足側、つまり下図の左側へのパスが上手いのであろう、ということを示している」 「では、逆の右側、正面から蹴り足側へのパスはどうか、ということが気にかかる」 「次にそれを見るわけやな」 「ハーフライン上部、左側でチグリンスキーがボールを持っている」 「例によって中央へ持ち込み」 「パス」 「こんどは、正面よりも蹴り足側へ転がる」 「なんと相手にカットされてしまう」 「これは良くない」 「次に、別の例を見る」 「ハーフラインやや左にチグリンスキーがいる」 「正面を向いた状態からパスモーションに入る」 「パスは、正面より蹴り足側へ飛ぶ」 「受け手の非常に近い位置に守備者がいる」 「これは組み立てとしてよくない」 「わざとこれを狙うときもあるんやけどな」 「この場合は、そうではない」 「さらに、次の例」 「今度は、中央画面右側でチグリンスキーがボールを持ち、左に攻めている」 「カットされてしまった」 「組み立てとして非常によくない」 「このままカウンターを喰らう可能性を考えても、非常によくない」 「以上のことから、チグリンスキーとは下の特徴を持つ選手であろうと考えられる」 「まず、相手と正対することを怖がらない」 「これは非常に頼もしい特徴やな」 「そこから、軸足側にパスを出すのは上手い」 「いわゆる、表変換が上手い」 「しかしながら、蹴り足側へのパスは上手くない」 「いわゆる、裏変換は下手である」 「ということになる」 「これが、最初に半分だけ上手いといった意味やな」 「はたして、彼は組み立てが上手いのか下手なのか」 「その辺りが問題になる」 「どうなんやろな」 「表変換に限って言えば、非常に上手い」 「パス一本で下の形ができたらそれはおいしい」 「バルサは、彼のこの能力を買って獲得したのではないかと思われる」 「守備では速いとも言えず、強いともいえない」 「ユニフォーム引っ張るのは上手いけどな」 「審判から見えない角度でうまいこと引っ張る」 「そんなこんなを考えても、後方からの組み立てを強化するために呼ばれたと思われる」 「マックスウェルもその意味が強いであろう」 「というのを次に見る」
無題
はじめまして。
チグリンスキーですが、バルサ関連の番組で左手で字を書いていました。プレースタイルを見る限りは右利きのようですが、ひょっとしたら左で蹴ることもさほど苦にしておらず、右足の裏変換側へのパスは左足で蹴ることが習慣化していることが、精度低下の原因の一つではないでしょうか。正確にデーター等採ったわけではないですが、彼が右側にパス出すときは左足を多く使ってるような気がします。※ビルバオ戦の右サイドのペドロへの一発スルーパスも左足でした。 Re:無題
コメントありがとうございます。
チグリンスキーが左足を使う場面は、大きく3つあります。 ・センターバックへの横パス ・左サイド方向に切り返した後、中央へパスを出すとき ・その他 ペドロのパスはその他にあたります。 組み立てにおいては、二つのスペースを見合いにすることが大切です。 詳しくは、「正対と組み立て」もしくは、「正しいインサイドキックとは」をご覧ください。 チグリンスキーの場合、右足で左側に蹴る持ち方と、左足で右側に蹴る持ち方が分離しています。その意味において、彼の左足でのキックは組み立てにおいてあまり大きな意味を持ちません。 彼の最も得意とするパスは、左サイド側において、右足で表側へ変換するパスです。 それをメインとして、逆方向に出すパスが見合いとなっていれば、中央の最も良い位置にボールが通ります。 それができないのが苦しい、というのが上の文の意図です。 また、ビルバオ戦で、ペドロへのパス以外でどのくらい左足を使ったか、その他の試合で、左足での良いパスがどれくらいあったか、ぜひ確かめて下さい。 非常に少ないことがわかると思います。 確認された場合は、結果などお教えいただければ幸いです。 不明な点などありましたら、またお寄せ下さい。
無題
オリセーさんと同じ意見ですが
彼の魅力には両足からパスが出る、ということなのかなと思っています。 このサイトを見るようになってからは各クラブのCBの組み立てを気にして試合を見るようになりました。 Re:無題
きちんと組み立てるサッカーをする場合、センターバックのパス能力が低いと最終的にどうにもなりません。
オランダサッカー協会は、センターバックも飛び越えて、キーパーの組み立て能力も重視しています。 その点において、ファン・デル・サールが最高である、と言っていました。 興味深い話ではないかと思います。
無題
たしかにチグリンスキーはパス能力があることはよくわかりましたが、肝心のディフェンス能力があれでは相手にカウンターでやられ放題じゃないでしょうか?実際失点してますしね。
Re:無題
チグリンスキーのパス能力について、良い点もあれば、問題点もあるということです。
守備についても本文の通りです。 疑問点等ありましたら、またお寄せ下さい。 |
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