週休たくさんで主にスペインサッカーを分析
「さて」
「バルサは無事に勝ち抜け」 「トータル5-1やしな」 「第2戦の先発はこう」 「バイエルンは、4-0で負けた緒戦からずいぶんと変えたわけやけれども」 「中でも特徴的だったのは、リベリの動きかね」 「フォワードとも中盤とも、サイドとも中央ともいえない位置で浮いていた」 「基本的に、上がるアウベスを追わない」 「ゼ・ロベルトが出て対応するが、中に絞っていた場合などは、遅れることも多い」 「危ないといえば危ないけど、そこを受けてはいられない」 「4点差やしな」 「バルサとしては、その4点を守ればよかった」 「楽な状況ではあった」 「その中で、きらりと光るプレーを見せた選手がいた」 「その名もアビダル」 「アビダルは、バルサに来て以来、あまりにも組み立てが下手でチームの流れを切ることが多かった」 「例えば、敵陣で、ディフェンダーとの距離がある状態でボールを持ったとしても」 「前に出てこられると簡単に後ろを向いてバックパス」 「受けた選手がプレッシャーを受ける」 「といった形で、チームに害をなすことが多かった」 「自分がプレーしなければならないのに、責任を人に押し付けようなパスを出していた」 「それが、去年の夏にグァルディオラが就任し、今年の2月くらいには、明らかな改善が見られるようになった」 「まず、簡単に後ろを向かなくなり、体を相手に向け、左右へのパスを出す姿勢を見せるようになった」 「この試合では、前に踏み込んでのパスフェイクで、前に出る相手を止めるシーンがあった」 「例えば、次の形やな」 「自陣でボールを受ける」 「バルサは左に攻めている」 「詰めてくる相手に対して」 「大きく前に踏み出して、パスフェイクを見せる」 「それをキャンセルし」 「相手の横を抜き」 「無事にパスが通る」 「じつに素晴らしい」 「以前のアビダルのプレーとは天と地ほどの差やな」 「シャビで見た、相手方向に踏み込む大切さ、プレーベクトルを前に向ける大切さ、というのがここでも見られる」 「ちなみに、上のプレーがまぐれではないということが、下の流れでわかる」 「いや、まぐれでこのプレーはできんぞ」 「それはあるけれどもや」 「上の状態で相手に詰められる」 「ここで、体の正面を、一度相手に向ける」 「これも非常に大切やな」 「その後、右足を前に踏み込み、左足でのパスを見せる」 「モーションをキャンセル」 「この過程で、ディフェンスの両足が、一旦横に揃っている点が注目やな」 「そこから、もう一度キックモーションを起こしてパス」 「無事、味方に渡る」 「これまた素晴らしい」 「寄せてくる相手に向かって、前に踏み込み、出足を止め、距離を保ってからパス」 「ほとんど別人のようなプレー振り」 「ちょっと、キックフェイクの後のバランスがあやしいけどな」 「傾き過ぎておっとっと、みたいな感じやな」 「これだと、例えば、パスフェイクからアウトで切り返したり、モーションをキャンセルした後、もう一度ボールを踏んで向きを変える、といったことはできない」 「そうは言っても、2年前と比べたら、長足の進歩やで」 「人というのは、上手くなるもんやな」 「プレーに対する、正しい技術、そのもととなる、正しいアイディアを持つことが、いかに大切かを物語っているのではなかろうかと」 「アイディアというのは重要やな」 「ある意味、正対と踏み込みというアイディアにおいて、アビダルはシャビに追いついたともいえる」 「ただ、その後、実際の行動においてどれほど上手くできるかというのは別問題で、才能やら肉体的条件やらが関わってくる」 「ある状況で有効な技術、行動というのはほぼ決まっているけれども、細かいところは、自分に合わせて改造する必要がある」 「それで言えば、ファン・ボメルなんかがそうかもしれん」 「どういうことや」 「彼は、実は、ゴールにつなげるために相手を崩すアイディアという点で、非常に優れている」 「確かに」 「例えば、この試合で、インステップフェイクから足を返し、インサイドでスルーパスを出す場面があった」 「赤がシュートフェイクの方向」 「白がパスの方向」 「結局、誰も反応してなくて、後ろに抜けただけやったけどな」 「それはそれとして、この時のパスモーションは下のようになる」 「ふむ」 「ボールが軸足のずいぶん前にあり、体を後ろにそらしながら蹴っている」 「なるほど」 「これは、蹴り方としてはあまりよくない」 「確かに良くない」 「上は、インステップからインサイドへの変更で、いわゆる、ステップサイドの裏と呼ばれるものだったわけだが」 「同じ選手が、インサイドの表から裏へ変更する場合に次のように蹴る」 「やはりボールを前目において、後ろに傾きながら蹴っている」 「同じアイディアをもとにしながら、シャビのフォームとは著しく異なる」 「これは、ファン・ボメルが自分の体に合わせて、技術を変形させた結果ではなかろうかと思うわけや」 「そうなんかね」 「おそらく、骨格、筋肉や関節の柔軟性といった点で、シャビのように蹴るのは難しいため、上のような蹴り方にいきついたのではなかろうかと推察されるわけなんやけどな」 「それは、バルセロナのメディコにでも聞かんと真偽がわからん話やな」 「まあ確かに」 「この試合、ファン・ボメルといえば、インステップからインサイドで上とは逆の変更から、見事なスルーパスを通した」 「42分54秒くらいの出来事やな」 「そちらの詳細はこちらにありますので、よろしければご覧下さい」 「また、上で出てきたアビダルの詳細については、こちらとこちらですので」 「よろしければご覧下さい」 「ビジャレアルが敗れ、スペイン勢はバルセロナを残すのみ」 「ビジャレアルは、最近5位に落ちたとはいえ、リーグで4位を保ちつつ、本当によくここまで辿り着いた」 「最後は、満身創痍でロンドンにたどり着き、文字通り力尽きた」 「以前にも見た通り、現在の選手構成でここまで来れたこと自体が英雄的功績ではなかろうかというところで」 「また次回」 「ご機嫌よう」
無題
いつも更新お疲れ様です。
この試合のボメリンは良かった様に私も思います 事項で指摘されているパスは素敵でした。 あれって以前c60さんがおっしゃられていた ランパードパスというやつでしょうか。 バルサの選手は点差のせいか シャビを筆頭に足元へのパスばかりで 面白くなかったですが・・ Re:無題
はい。
体の正面に対して90度方向を狙うパスです。 モウリーニョの時代のチェルシーが多用するため、以前チェルシーパスという名前を用いました。 基本的に、グティパスも同じ理屈で相手の裏を取ります。 ファン・ボメルは、一般的にボメりんというのでしょうか?実は、知り合いにも彼をそう呼ぶ人がいます。 返信が遅れ、申し訳ありません。 |
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