週休たくさんで主にスペインサッカーを分析
「さて」
「前回は、シャビのプレーで、インサイドでのパスとアウトでの切り返しが見合いになっているものを見た」 「一方を止めようと思うと、もう一方を止められなくなるから、相手はうかつに近寄ることができない」 「ところが、昔のシャビは、うかつにも近寄られることがあった」 「というのが下の図になる」 「ずいぶん前の映像で、多分、6~7年前のベティス戦だと考えられる」 「今、左下の赤っぽい選手から、中央、マイナスにパスが出る」 「これをシャビが受ける」 「ボールをコントロールする」 「ここで、体の正面が相手を向く」 「さらに横を向きながら」 「パスフェイクをかけて」 「アウトで切り返し」 「ところが、相手はそのまま寄ってきて」 「絡みつかれる」 「最後には体を前に入れられてしまい」 「ファールで引き倒す」 「これは、プレーとして良くない」 「ボールをコントロールした時点では、十分に相手との距離がある」 「今のシャビなら、まず相手に絡まれることはない」 「ボールをコントロール、ボールを横に動かして相手を向いてパスフェイク、パスフェイクからアウト切り返し、という流れは共通しているのに、昔は絡まれて、今は絡まれない」 「その差はなにかというと」 「前への踏み込みやな」 「これが今で、しっかり体の前方に踏み込んでいる」 「ところが、昔のプレーではそれがなく、横に流れている」 「わかりにくい場合は、例によって、パラパラ漫画にしていただければと」 「体の正面を相手に向けても、プレーのベクトル自体が前を向かなければ、相手を止める効果は少ない、ということやな」 「それどころか、自分の体勢を崩して、むしろ相手を呼び込むことになりかねない」 「正対してはみるけど、どうも相手に飛び込まれてボールを失ってしまう、だから恐くてできない、ということは往々にしてある」 「そのような場合は、一度前にプレーのベクトルを向ける、すなわち、前へ踏み込む、もしくは、ボールを軽く前に突く、という行動を取った後に技を仕掛けるとよい」 「と、そのようなことがシャビのプレーから見えますので」 「ぜひ試していただければと」 「これまでの話をまとめると下の図のようになる」 「今回のシャビのプレーにおいては、まず①のインサイドの表で出すパスが基本になる」 「この時、前へ踏み込むことが非常に重要である」 「そこから、インサイドの表から裏の変換を用いることで、②方向へのパスを出すことができる」 「これは、今回は出ていないが、以前の話から、シャビはそれが可能であることがわかる」 「そして、それらのパスをフェイクにして、同じ体勢から、③の方向にアウトで切り返すことができる」 「切り返した後は、アウトでパスを戻すか、もう一度90度方向に切り返すこともできる」 「以上の行動が見合い、つまり、一つを止めると別のものが止められない構造になっているため、シャビからボールを奪うことができない」 「つまり、シャビはキープ力がある」 「とまあ、そのような結論になる」 「そんなこんなで」 「今回はこの辺で」 「また次回」 「ごきげんよう」 「おまけで、デ・ラ・ペーニャの天才性についての文がこちらにありますので」 「よろしければどうぞ」
無題
はじめましてです。
今まで色んなサッカーのウェブページを見てきたのですが、 ここのように実用性を第一とした技術論、試合で最も役に立つ形式で解説されているのがここだけな気がします。 こういった解説はとても参考になります。 僕のプレーにキックの表裏は欠かせないものになりました。 陰ながらではありますが、これからも書き続けてください。 Re:無題
はじめまして。
一応、隠れたコンセプトとして、「明日から使える技術TIPS」という、どこかのパクリのようなスローガンがあります。 インサイドの裏表がお役に立ったのであれば、その目的が達せられているということであり、非常に喜んでいます。 今後とも様々な技を紹介できればと思いますので、よろしくお願いします。
無題
こんにちは。
成功例と失敗例をベクトルというキーワードを使って説明されていましたが、非常に理解しやすかったです。 グティのパスに関するご説明を読んでいても思ったのですが、同じプレー、同じポジショニングでも選手のプレーのベクトルを意識することが、プレーの効果を理解する上で非常に重要なのですね。 技術論だけでなく、その点でもstudio c60さんは非常に実のある、価値の高い解説をされていて、とてもためになっています。 (サッカーをプレイするすべての日本人、観戦するすべての日本人がこのような視野を持つことができれば、日本人選手のサッカーの質が飛躍的に向上するのにと、惜しくも思います。) とりとめのないただの感想になってしまいました。 今後も楽しみにしています。 Re:無題
ありがたいコメントをいただき、非常に喜んでおります。
ベクトル、という概念は、サッカーを理解する上でまさにキーワードになると考えます。 技術に関しては、なるべく多くの方に伝わり、上手くなる方が1人でも増えること、サッカーを見ることがより楽しくなる方が1人でも増えることを望んでおります。 もし、記事で、これは役に立つと思われたものがありましたら、他の方にも紹介していただければと思います。 今はまだ大きく広まってはいませんが、例えば、以前のインサイドキックの蹴り方や分析を読み、「なんでこの人はこんなに当たり前のことを一生懸命書いているんだろう?」と言われるような日がくればいいな、と思っております。 これからも少しでも役に立つ情報を伝えていけばと思いますので、よろしくお願いします。 |
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