週休たくさんで主にスペインサッカーを分析
「さて」
「ベストイレブン発表の季節やな」 「ちょっと遅いという噂もあるけどな」 「それにしても、ベストイレブンというのは難しい」 「何を基準に選ぶかが問題やからな」 「個人の能力なのか、チームへの貢献度なのか、ある試合で目立つ活躍をしたことなのか」 「もしくはそのすべてか」 「どれに重点を置くかによって選出が変わってくる」 「うむ」 「そこで、今回は、チームを基準に選んでみようと思う」 「チームへの貢献ということか」 「貢献に加えて、そのチームにおいて、可換ではない、ということも基準に含めてみた」 「要するに、代わりがいないということか」 「察しがいいな」 「簡単に言えるなら簡単に言え」 「その結果、次のようになった」 「……」 「どうした」 「ちょっとまて」 「なんや」 「なんだこの偏った選出は」 「妥当やろ」 「スペインが4人、ポルトガルが3人、ドイツが2人、トルコとオランダが1人、あまりにも偏っとらせんかね」 「ベストを選ぶとこうなるから仕方がない」 「開き直るな」 「まず後ろからいくと、キーパーのカシージャスは揺るがない」 「まあな」 「彼を語る時に、シュートへの反応は素晴らしいがハイボールの処理に難がある、というセリフがよく使われるが、それは最早嘘に近い」 「去年ぐらいから目測が非常によくなり、ドイツ戦でも難しいボールに対して間違えることなくクリアしていた」 「ベストの座を争ったブッフォンにPK戦で完全に勝利したことからも今大会のベストは彼以外にはない」 「セルヒオ・ラモスも確実かね」 「攻守において他を圧する働きだった」 「センターは、ペペとカルバーリョか」 「ポルトガルのこの2人を超えるセンターバックがいたならば教えて欲しいぐらいのもんやで」 「左はラームじゃなくても、カプデビラやロシアのジルコフ、クロアチアのプラニッチでもいいと思うが」 「ドイツにとって左のラームというのは代えのきかない選手で、その点を取ったわけやな」 「他の3人も代えはきかへんやろ」 「ドイツは決勝に進んだし、その決勝と前半と後半で彼の重要性が如実に出たというのもある」 「中盤に、シャビがいないのはなんでや」 「大会を大いに盛り上げたトルコの選手は欠かせない、その中でプレー時間的にも、戦術的な重要度でも欠くことができないのがアルトゥントップなので、彼を入れないわけにはいかない」 「じゃあセナを外せばよかろう」 「シャビはセスクが代わることができたが、セナはそうはいかない、その差やな」 「右のシュバインシュタイガーはそれとしてや」 「サイドから中に入る彼の活躍なくしてドイツの決勝進出はなかった」 「なぜ左がデコだ」 「このユーロでのデコの活躍は抜群で、攻守においてポルトガルを支えていた。彼を外す理由がない」 「しかし左でプレーしたわけではないやろ」 「ユーロでも基本的に中央より左でプレーしていたし、ポルト時代にそれに近いポジションだったからコンバートされている」 「相変わらずの強引さやな」 「バルサは彼を売るというが、ユーロを見る限り、もう一年待った方がいい」 「フォワードでいえば、ビジャは当然としても、なぜファン・ニステルローイかね」 「オランダは景気のいい攻撃サッカーをしていたような印象があるが、カウンターが効かない状況では、結局ファン・ニステルローイへのロングボールをキープしてもらうことでなんとか形になっていた。チームにとって重要である、というのが鍵やな」 「他におらんのかね」 「後は、ルカ・トニ、パブリュチェンコ、トーレスだろうけどみな一長一短で難しい」 「しかし、上の面子では選出チームに偏りがありすぎやろ」 「そうかもしれん」 「せめて下にせんかね」 「色とりどりやな」 「1チームから1人のみで選んだ」 「大体において納得はいく」 「やろ」 「しかしや」 「なんや」 「まず、なぜメルベリなんや」 「大会を通じて彼の読みのよさというのは光っていて、状況が普通なら常にフォワードの一つ先を行っていた」 「おまけに、なぜエブラ、というのもある」 「この大会では、サイドバックが下手なチームは攻撃に支障をきたすことが多かった。その最たるものはフランスのアビダルで、その彼に代わったエブラは象徴的だった、という意味がある」 「キヴは」 「そりゃ抜群に上手い」 「しかし、以前に比べて無理に相手を崩しに行く場面がないのは物足りなくないかね」 「円熟したという言い方もあるが、恐さがなくなったとも言えるかもしれん」 「おまけに最大の謎はデヨングやな」 「前に出るあまり、我を忘れがちなオランダの中で、中盤最後の良心としてチームを支え続けた彼の功績は大きいし、個人の能力も申し分ない」 「納得できるようなできないような感じやな」 「ついでに下のようなメンバーも選んでみた」 「これはなにかね」 「なんやと思う?」 「選考基準が謎やな」 「この大会で、”いい性格”の選手を集めてみた」 「その”いい”というのは、嫌味な感じで、”あんたええ性格しとるわ”と言われる時のいいか」 「そんな感じもある」 「まず、キーパーはブッフォン」 「イタリアはチームの状況が悪く、それに影響されてパフォーマンスを落とす選手がいた。その中でひょうひょうと自分のプレーを続けたのがブッフォンで、一種の鈍感さと周囲に左右されない精神は素晴らしい」 「右は、アルトゥントップ」 「準決勝でドイツに敗れた後、泣き崩れる選手がいるなかで、ひたすら不満を吐き散らし、バイエルン仲間を苦笑させていた辺りがいい」 「あれは何を言ってたんやろな」 「気になるところやな」 「センターバックは、デラスとボンク」 「デラスは、交代にありありと不満顔を浮かべ、それを一切崩さないところがよく、ボンクはディフェンスの中心としてプレーの切れ目に味方を鼓舞する姿がいい」 「左はマニン」 「どの試合か忘れたが、試合前の整列でカメラに向かって盛大に行ったウィンクが脳にこびりついて離れない」 「ファールをしても、絶対に自分は悪くないと心の底から主張する辺りもポイントが高いな」 「ほんまにええ性格やで」 「ディフェンスラインの前にセマク」 「俺様が一番とばかりにのっしのっしと歩き、指示を出すにしても非常に威厳がある」 「要するに偉そうということか」 「ああいうタイプは日本ではなかなか出ない」 「中盤右はトゥンジャイ」 「まったく表情を変えずに酷いファールをするし、まったく表情を変えずにチームのために働く、チャンスを外しても外しても次にトライする。その辺りが理由になる」 「そしてカッサーノ」 「味方がミスをするとあからさまに天を仰ぎ、ディフェンスはいかにもしぶしぶやっているという態度を隠さない」 「左のムトゥ」 「監督がいくら言っても左サイドに穴を空ける辺りにポリシーを感じる」 「前線右にオリッチ」 「体でガツガツいくのが大好きで、フィジカルコンタクトを恐れない。おまけに、20時45分から試合があるその日に、16時からジムで筋トレに励むほど筋肉が好きらしい」 「そしてイブラヒモビッチ」 「ピッチ上でなにが起こっても自分の非を認めないという点では脅威の精神を持っている」 「しかし、こう見るとキャプテン系が多いな」 「その彼らに、守備をサボりがちなムトゥやカッサーノがいかに怒られるかというのもこのチーム魅力になる」 「悪い趣味やな」 「そうかね」 「ベストイレブンの変種として、下の感じはどうや」 「これまた意味のわからん選出やな」 「まずキーパーのボルツ」 「ポーランドやな」 「ポーランド人のサポーターが、”あいつはなぜかいつも怒っている”と言っていたが、確かに怒っている」 「どんな選出理由や」 「プレーの面では、ポーランドのディフェンスは簡単に裏を取られてピンチを招く場面が多かったが、それをよく防いでいた」 「特にオーストリア戦は獅子奮迅の活躍だった」 「あれは凄かった」 「右はロシアのアニュコフ」 「守備ではスナイデルをきちんとマークする忠実さがあり、相手ペナルティーエリアに入っても正確なプレーができる」 「センターバックは両方ルーマニアのターマシュとゴイアンか」 「極限までつなごうという姿勢がよく、ゴイアンは非常な長身にもかかわらず、相手のプレッシャーをかわす技術を持っている。この大会では、ビッグチームをいわれるほど下手なセンターバックを抱えている傾向があり、その反対例として貴重だという意味がある」 「左はプラニッチ」 「クロアチアは、崩しの最後を前に出る彼に頼る部分が多く、彼が疲れるとチームもしょんぼりする傾向があった」 「中盤にポーランドのクジヌベクとレワンドフスキー」 「上にも出てきたポーランドサポーターが、ポーランドには2人のシュート馬鹿がいる、あいつらはゴールが見えたらとにかくダボハゼで打ちやがる、といって毒づいていたのが彼らになる」 「どんな理由や」 「クジヌベクは、上手い下手の前にとにかく気合を前面に出して戦う選手であり、レワンドフスキーはミドルからロングのパスに見るべきものを持っている。両方細かいことができないし、相手の裏を取るのが下手だというのはある」 「クジヌベクは、監督からも非常に信頼されていた」 「ちなみに、そのポーランド人は、ポーランドのセンターバックはでかいだけで下手で遅くて小回りがきかないのが揃っている。これは監督達の責任で、下の世代からもっとスピードやテクニックのある選手を使わなければだめだ、とも言っていた」 「ポーランドにそういう選手が埋もれているのかどうかはわからんが、興味深い意見やな」 「中盤右のコドレアは、相手を引きつけてプレーするのが上手く、こういう選手は常に価値がある」 「前線は、トルコが2人でアルダとセミフか」 「アルダは左から中央にかけて動き、トルコ攻撃の種になる選手で、セミフは実に劇的なゴールを決めた」 「セミフは、ドイツ戦で守備にいい働きを見せた」 「最後はガス欠で止まってしまったけどな」 「あの状況ではしょうがない」 「まあな」 「トップのもう1人は、オーストリアのハルニク」 「実はや」 「なんや」 「この選手だけは選考理由がわからない」 「そんな無責任な」 「試合メモを見ると、MVPというかMOMの欄に20ハルニクと書いてあるのだが、理由が書いてない」 「思い出せないのか」 「なに光るものを見た、という記憶はあるが、具体的には思い出せない」 「ぼけも大概にせえや」 「今後、彼がどういう選手になるかに注目ということで入れてある」 「元祖無責任男やな」 「最後に、このユーロで思うような活躍ができなかったベストイレブンというのを考えたい」 「下の感じか」 「ベストというのも変な話やけどな」 「キーパーはレーマン」 「文句なしやろ」 「トルコのリュシュトゥとどっちが上かはわからんけどな」 「ドイツには本当にレーマンよりいいキーパーがいないのか、不思議でしょうがない」 「センターバックの右はメルテザッカー」 「トルコ戦でドイツの穴として狙われた」 「左はアビダル」 「サイドバックとしては攻撃を詰まらせ、センターバックとしては退場し、散々な目にあった」 「サイドバックは、右ブラルーズ、左ヤンセン」 「ブラルーズは、オランダの弱点としてロシアに利用され、ヤンセンはクロアチア戦でおかしなプレーを見せて失点し、組み立てにはなんの役にも立たなかった」 「組み立てにおいて役に立たない選手は、最終的に役に立たない、ということが顕著だったのがこのユーロで、この4選手は、その負の面を代表している」 「そうやな」 「中盤の底、右はトゥララン」 「これは、彼が悪いというより起用法の問題で、ルーマニア戦などは、ひたすらロングボールを蹴らされるだけで、果たして彼の特徴に合った使い方だったのか疑問が残る」 「左はピルロ」 「オランダ戦ではファン・デル・ファールトに消され、ルーマニア戦でもジカにマークされて苦しみ、最も重要なスペイン戦では出場停止。満足な働きをすることなくユーロを後にした」 「中盤の右にポーランドのゲレイロがいるがこれは無理ではないかね」 「中央から右に流れていい働きをしたが、チームの事情で中央から左でプレーした。その関係で右に置いてある」 「左はクリスティアーノ・ロナウド」 「UEFAがなにを間違えたのかMOMに2回も選んだが、どう見てもデコよりも貢献度は低い」 「しかし、決めるべきシュートを決めたというのは事実やで」 「例えばチェコ戦で、クリスティアーノ・ロナウドが1得点2アシストだというが、デコは1得点1アシストで、最後の3点目はどう考えても素早くフリーキックを蹴ったデコの功績の方がアシストをしたロナウドよりも大きい。中盤でボールを持ってポロポロと失くしていた彼より、デコの方が遥かに最優秀選手に相応しい」 「前線の右はドイツのゴメス」 「まったく覇気のないプレーに終始した」 「そして、イブラヒモビッチ」 「膝がよほど悪かったと見え、思うようなプレーはできなかった」 「ベストイレブンは以上か」 「そうやな」 「次に、オフィシャルなベストチームを眺めてみる」 「UEFA発表のやつやな」 「まず、ゴールキーパーは、カシージャス、ブッフォン、ファン・デル・サール」 「まあ妥当かね」 「チェフは落球事故があっただけに選びにくい」 「ただ、複数選ぶなら、ロシアのアキンフェエフを入れたいところではある」 「22歳にしてあれだけ間違えのないプレーをするというのは特筆に価する」 「ディフェンスは、プジョル、マルチェナ、ペペ、ボジングワ、ラーム、ジルコフ」 「ミスからドイツに点を与え、クロスに対する反応の鈍いボジングワがベストというのはありえない」 「スペイン選手以外は、攻撃で目立った選手を集めた感じは拭えない」 「中盤は10人」 「まずは有名どころで、シャビ、スナイデル、バラック、ポドルスキー、ファブレガス、イニエスタ」 「しょうがない気もするが、ポドルスキーは決して中盤向きではない」 「続いて、セナ、ズリアノフ、モドリッチ、アルトゥントップ」 「ズリアノフが入っていて、クリスティーアノ・ロナウドがいないところにUEFAの良心を感じる」 「フォワードは4人、ビジャ、トーレス、アルシャビン、パブリュチェンコ」 「この大会は、フォワードに圧倒的な選手がいなかったのが特徴ではある」 「その中で、ビジャは一つ抜けていた」 「特に、スウェーデン戦のゴールは、見事としか言いようがない」 「絶妙のトラップやったな」 「あれでご飯3杯はいける」 「3杯か」 「5杯でもいいけどな」 「ことろで、このようなベストメンバー選びというのは、単なる遊びに見える」 「しかし、あるテーマにそってそれに相応しい選手を選ぶというのは、自分がどれくらいきちんと個々の選手を見ていたかというテストにもなるし、ユーロのまとめという意味でも価値がありますので」 「ぜひ自分なりのチームを選んでいただきたい」 「と、さように思うところで」 「今回はこの辺で」 「また次回」 「の前にや」 「なんや」 「スペイン対ロシア戦について、下のような質問をいただいたので、それについて考えようと思う」 ---以下引用 (補完:スペイン対ロシア戦で、ロシアが)「スペインと同じ土俵に上がった」ことがそもそもの敗因のひとつとして挙げていらっしゃいます。確かに結果的にその通りだったと思うのですが、妙に落ち着かない感じも抱いてしまいました。 韓国代表、オーストラリア代表、そして今回のロシア代表と、ヒディング氏はそのチームの特質を良く理解していた監督のように感じていました。ある日本の評論家の方が、ヒディングは対処療法の天才と評していましたが、それだけではなく彼の作ったチームの力(招集した選手たちの個々の能力も含め)と性質をよく理解した監督なのだろうなと思っておりました。 だからこそ、「同じ土俵に乗ってしまった」のは、何故?と思いました。魔が差したのか?あるいは(選手たちが疲労のせいで思ったように動けなかったのは予想外だったとしても)彼の中にスペインと同じ土俵で勝負がしたいという「野心」があったのでしょうか。 ---引用ここまで 「ふむ」 「これはまた」 「鋭い質問やな」 「まず、対処療法というのが適切な言葉かどうかは別として、ヒディングがその国の特徴に合わせたチームを作る名人である、というのは確かやな」 「そうでなければ、これだけの成績が残せるはずがない」 「例えば、1998のオランダチームでは、ビム・ヨンクという非常に癖のある選手を使っていた」 「守備は最低で、スピードはないし、競り合いにも弱い、身長はあるのにハイボールは苦手」 「しかし、ボールを持てば天才的な選手で、あれほどパスを出せるのは、他にグアルディオラしかいなかった」 「彼を中盤の要として、実に素晴らしいポゼッションサッカーを展開した」 「そして、2006年のオーストラリア代表」 「闘争心とパワープレーを十分にいかした戦いで日本が沈められたのは記憶に新しい」 「さらには、今回のユーロ」 「つないで攻めるという姿勢は、緒戦から一貫していた」 「それは、ロシア人にそれだけのテクニックがあると判断したと見ていい」 「事実として、ロシア人は上手い」 「スウェーデン戦、オランダ戦ではその良さが存分に発揮された」 「しかし、パスでとんでもない大ポカもよく出る」 「最初のスペイン戦の1失点目がそうだし、次のスペイン戦で開始1分26秒、2分57秒にもあるし、オランダ戦では心臓の止まるようなミスも出している」 「下は、ロシア陣でセンターバックがボールを持っている」 「それを斜め後ろにパス」 「直接ファン・デル・ファールトに渡す」 「すさまじいミスやな」 「まあ、普通はありえん」 「最初の写真の状況なら、他に安全な選択肢はある」 「サイドに蹴りだしてもいいしな」 「ロシアの選手は、自信があるのはいいが、それが裏目に出て、状況を甘く見すぎるところがある」 「そこまで改善するのは無理だった、ということかね」 「ただ、これだけのミスをおかす選手達に、きちんとつなげと指示するのは、よほどの信念がいる」 「監督が攻撃サッカーと口では言うが、選手のミスに耐え切れずに小言を連発し、結局チームが空中分解してしまう例は多い」 「言ってることとやってることが違うと、一番選手の信頼を失う」 「つなぐサッカーを目指す場合、そういうミスに対する耐性というのは非常に重要で、その点でヒディングは類を見ない」 「スウェーデンやオランダとの試合を見ると、その方針は間違っていなかった」 「しかし、スペイン戦のまとめであるように、”スペインより守備が薄いのに、スペインと同じ土俵に立って戦ったら、そりゃロシアには勝ち目がない”というのは揺るがない事実である」 「この場合、同じ土俵に立ったことが問題というより、なぜあそこまで中盤の守備が崩壊したかが問題になる」 「攻撃で面でスペインと同じ土俵に立つとしたら、守備面でスペインを超えていなければ勝ちがたい」 「そうでなければ、相手の弱点を突く方がよい」 「ロシアがオランダ戦で燃え尽きていたというのは考えられるが、ヒディングへのインタビューがあれば、試合前にスペインに対する勝ち筋をどう見ていたのか、中盤の守備の崩壊の理由、右のセルヒオ・ラモスをあれほどフリーにしたのはなぜか、といった点は、ぜひ聞いていただきたい」 「ユーロ最大の謎の一つやしな」 「三つあるけどな」 「とまあ」 「そんなこんなで」 「次は、反響の大きかったオランダ対ロシア戦の補稿をお届けしたいという予告をしつつ」 「また次回」 「ごきげんよう」
質問です
いつも楽しく拝見させてもらっています。
覚えてらっしゃらないかと思いますが いつぞやモッタの国籍について意見させて頂いた者です。 さて、ベストイレブンなのですが 左サイドのデコを除き概ね納得です。 ですが、セントラルコンビの ペペとカルバージョに異論はないのですが マルチェナはいかがでしょうか? 個人的にはスペインの影のMVPだと思うのですが・・・ (プジョルが足下が不安定な分、隣の彼が素晴らしく見えただけかもしれませんが。) それとスペインは両サイドバックが素晴らしかったっとおっしゃっていましたが 素人目にはラモスが素晴らしかったのは分かるのですが カプデビラが不安でした、守備は問題なかったのですが ボールを持った時に狙い撃ちにされてた様にも感じました。 ほぼ、危険が少ないと思われる横パスばかりに徹していた割には パスがやや合わずに、ピンチになりかけていたシーンも多かった様に思います。 (かといってドナドーニ?の言う程裏にスペースがあった様には思えませんでしたが) 宜しければ彼の素晴らしかった点をお教え頂けると有り難いです。 それとこちらで質問して良いのか分かりませんが だいぶ前になりますがisoさんが書かれていた スペインサッカーのHPが突然消去されていたのですが 閉鎖されてしまったのでしょうか? こちらと併せて愉しみにしていたので差し支えなければ お教え下さい。 突然で生意気な質問ばかりで申し訳ありませんが 思いきって質問してみました。 どうぞ宜しくお願い致します。 Re:質問です
コメントありがとうございます。
カプデビラは、むしろパスがぶれない選手です。 データをあげましたので、ご覧下さい。 http://c60.blog.shinobi.jp/Entry/363/ データは一試合だけですが、残りの試合についてもう一度ごらんになり、 カプデビラだけに注目されてはいかがでしょう。 きっと別のカプデビラ像が浮かぶものと思います。 データなどに間違いなどあれば、ご指摘下さい。 マルチェナについては、別の機会にお答えできればと思います。 打ち切りは契約切れだそうです。 詳しいことは、該当サイトで聞かれてはいかがでしょうか? またなにかありましたら、よろしくお願いいたします。 注:一部の表現について、指摘をいただきましたので改めました。 ご指摘ありがとうございました。
無題
いつも記事を見て勉強させていただいてます。勇気を出して初コメント&質問なんですが
一つはスペインのCB二人に関してなのですが優勝したとはいえベストメンバー候補になるのが謎です。 今回のEUROでのプジョルは自分がリーガやCLなどの調子の良い時に比べて数段劣る気がしますし ゴジラさんに喧嘩を売るわけではないですがマルチェナも凡ミスやミスに表れていないミスが何度もあった気がします。 ペペ、カルバーリョは一試合も見ていないのですがスペインの二人(3試合視聴)よりはUEFAの23人に入っていない キエッリーニ(スペイン戦のみ視聴)の方が良かったと思います。 自分の見る目が無いだけで及第点以上の活躍はしたのでしょうか?それとも単に他のチームのCBのレベルが低かったのでしょうか? もう一つはスペインの次期監督はデルボスケが有力らしいですが優勝したメンバー、戦術をベースに新チームを作ると思います。 アラゴネスとは采配などでどのような違いがあるのでしょうか?今後のスペイン代表のどこに注目してみれば面白いですか? 決勝トーナメントのスペイン戦しか見ていませんしWOWOWに移ってからリーガも見れていない(CLのリーガ勢はなるべく見ています) 状況なので思い違いなどあったらすみません。 Re:無題
コメントありがとうございます。
マルチェナ、プジョルに関する評価は単純ではなく、 非常に意見の分かれるところだと思います。 一つの切り口として、ロングパスに関する キエリーニを含むデータができましたのでご覧下さい。 http://c60.blog.shinobi.jp/Entry/365/ キエリーニのロングパス成功率は高い、という結果が出ています。 監督は、デル・ボスケのようです。 クラブチームでは、選手に合わせて最適のシステム、組み合わせ、戦術を考える人でした。 選手を比較的自由に選ぶことのできる代表監督で、どのようなチームをつくるのかは未知数です。 相手や状況にあわせた戦術を選ぶという意味でも優れた監督であり、非常に楽しみです。 今後ともよろしくお願いします。
無題
いつもサラっとサッカーをみる私には気付かない点などを参考にしています
トーニは大事なところをことごとく外していてあまり良い印象は無いのですが やはりその前後のプレーも評価の基準ですが、フィニッシュを入れられていないという時点でトーニは『期待はずれ』に分類されても良い気がします Re:無題
おっしゃるとおり、ゴール数は物足りないものでした。
その点ではがっかりと言えるでしょう。 しかし、イタリアの攻撃が彼に頼る部分が多かったのも事実です。 チームにとって重要で代えがきかない、という点を取っています。 はたして、彼が使えない時にイタリアがどのような攻めを見せたのか、 というのは興味のあるところです。 今後ともよろしくお願いします。
無題
お返事と更に詳しいデータをお教え頂きありがとうございました。
せっかくお時間さいて頂いたのに私自身が時間が無く まだビデオとの見合わせが出来ていませんが ビデオが残ってますので、記事を参考にしながら カプデビラを全試合追いかけて見たいと思います。 ありがとうございました。 それと場所ちがいな質問失礼致しました。 Re:無題
返信ありがとうございます。
カプデビラを含むスペインの守備陣に関する新しいデータがありますのでご覧ください。 http://c60.blog.shinobi.jp/Entry/365/ AかBか、正しいか間違いかを議論する時には、 その流れで、どうしても口調が釘を打ちつけるようなものになってしまいます。 ご容赦願えれば幸いです。 またなにかありましたらお寄せ下さい。
無題
初めまして。いつも楽しく勉強させてもらっています。
ちょっと質問させてください。お答えいただければ幸いです。 >組み立てにおいて役に立たない選手は、最終的に役に立たない、ということが顕著だったのがこのユーロで、この4選手は、その負の面を代表している。 「組み立てにおいて役に立つ・立たない」という言葉がちょっとしたキーワードだと思うのですが、「組み立てにおいて役に立つ・立たない」とはどういう意味でしょうか?これが分かるようで、分からないんです・・・。 現時点では「チームとしての戦略や戦術の中で一定の役割があり、その役割をきっちりと果たすこと」だと僕は思っています。しかしそうなると、上記の4選手が「組み立てにおいて役に立たなかった」とは思えないのです。ロナウドなんかはそれなりに役割を果たしたと思うし・・・。 「組み立てにおいて役に立たない」という言葉に込めた意味というか思いというか、そのあたりを教えていただけると嬉しいです。この点は、そもそもサッカーにおける戦略や戦術とはいったい何か?という根本的な問題と関わっていると思うので、是非是非聞いてみたいのです。不躾な質問ですが、解答していただければ幸いです。 Re:無題
初めまして。
サッカーにおける組み立てとはなんぞや、組み立ての上手い下手とはなんぞや、という問は非常に重要だと思います。 それに関する第一弾が下記URLにありますので、ご一読願えればと思います。 http://c60.blog.shinobi.jp/Entry/370/ 質問に対して質問で答えるな、とはよく言われることですが、少し質問をさせて下さい。 「ロナウド」というのは、クリスティアーノ・ロナウドのことでしょうか。 彼が組み立てにおいて、それなりの役割を果たしていた、という解釈でよろしいでしょうか。 また、戦術とはなにかに関わる問題、という点は、選手の能力は戦術に対してクリティカルな影響を及ぼすものである、という意味にとってよろしいでしょうか。 この点がはっきりすれば、より明確にお答えできるかと思います。 これからもよろしくお願いします。
無題
お返事ありがとうございます。早速読ませてもらいます。
>「ロナウド」というのは、クリスティアーノ・ロナウドのことでしょうか。 そうです。はっきり書けば良かったです、申し訳ありません。 >彼が組み立てにおいて、それなりの役割を果たしていた、という解釈でよろしいでしょうか。 その通りです。 >また、「戦術とはなにかに関わる問題」、という点は、選手の能力は戦術に対してクリティカルな影響を及ぼすものである、という意味にとってよろしいでしょうか。 そこまで深くは考えていなかった、というのが正直なところです。ただ感覚的に、例えばCロナウドもそれなりに機能しているように思えた、というだけです。考えの足りない質問で、お恥ずかしい限りですが・・・。 Re:無題
了解いたしました。
お答えいただきありがとうございます。 |
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