週休たくさんで主にスペインサッカーを分析
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「トルコがついに敗れた」

「本当に苦しい中で、2-2の同点にまで迫ったが、最後は物量の差に屈した形になった」

「先発はこう」



「トルコ側としては、試合前に考えることがいくつかある」

「一つは、チームの力関係からして、守備に穴をあけたくない」

「ドイツに先に点を取られては非常に苦しくなる」

「特に、ドイツの左サイドをきちんと止めたい」

「今のドイツがいい形になるのは、カウンターからスペースに走ったポドルスキーからと、縦から中に切り返したラームからのクロスやからな」



「しかし、守備を固めたいのはやまやまだが、トルコ側としてはそれだけでもまずい」

「なにしろベンチに選手がいない」

「怪我人と出場停止で、一時はサードキーパーがフィールドプレーヤーとして入るんじゃないかと言われていたくらいやからな」

「おまけに、逆転逆転また逆転で勝ってきただけに、ピッチ内の選手の疲労も気にかかる」

「持久戦になった場合、トルコに有利になるとはとても思えない」

「となると、守備を固めて早めに勝負をつける、というのが一番いいということになる」

「それは普通に考えると無理やな」

「まあな」

「守備を固めて持久戦、というのは可能でも、守備を固めて早く勝ちに持って行くなどという都合のいい話は普通ない」

「しかし、トルコはそれをやらねばしょうがない」

「果たしてどのような手段に出るのかと見ていると」

「まず、守備を固めるという意味では次のようになっていた」



「鍵は、一番前にいる9番のセミフで、彼がまずメッツェルダーの前に立ち、カジムがラームにつくことで、メルテザッカーへのパスを誘う」

「メルテザッカーにパスが出たら、戻すパスコースを切りながらボールを追う」

「それにより、メルテザッカーがパスを出さなければならない状況を作り出すわけやな」

「上のように、ボールを追っていけない状況では、セミフは下のように位置する」



「左のボランチへのパスコースを切るような位置にいる」

「ここから、メッツェルダーにパスが出たらなるべく早く詰め、もしヒツルスペルガーがフリーになるようなことがあればすぐにヘルプに行く」

「この場合、直接メルテザッカーにプレッシャーをかけてはいないものの、その周辺へのパスを出しにくくさせることで、無理にボールを持たせている」

「ドイツの左右を比べると、左のメッツェルダー、ラームよりも、右のメルテザッカー、フリードリッヒのコンビの方がボールを持たせて安心なため、このようなディフェンスが成り立つ」

「メルテザッカーからいいパスが出ることはほぼ皆無やからな」

「彼がボールを持たされた、というのはデータにも残っている」

UEFAによると、ドイツで最も多くパスを出したのはメルテザッカーで、62本になる」

「まあ、これでそれが証明されるわけではないが、矛盾しない結果ではある」

「ちなみに、メルテザッカーが出したパスの本数は、ポーランド戦でチーム7位、クロアチア戦6位、オーストリア戦3位、ポルトガル戦9位やな」

「トルコは、メルテザッカーにボールを持たせて、左にボールが流れるのを防ぐ、メルテザッカーにパスを出させることで、ドイツのペースを乱す、というのを眼目に守備をしていた」

オランダ戦のロシアと同じで、なるべく下手な選手にボールを持たせてなるべく楽に守ろう、という手であるな」

「プレスだけが守備ではないということやな」

「これでトルコは、試合前の一つの課題、守備で穴を空けない、を達成しようとした」

「そしたら、次は、早めに点を取って試合を決めに行く、という課題が問題になる」

「その点については、下の写真が興味深い」



「赤いトルコは左に攻めている」

「ボールの前と横に非常に多くの選手がいることがわかる」

「敵ペナルティーエリアと、そこから引いたサイドに合計8人」

「つまり、一番後ろは2人」

「極限まで攻撃に人を割いている」

「これが前半の12分だから、最初から勝負に出ていると思っていい」

「持久戦にしようという配置ではないな」

「しかし、前に述べたように守ってから、上の写真のように攻めるというのは楽ではない」

「結構な距離を走るでな」

「そこにも、後半ガス欠になる前に勝負を決めようという意図が見える」

「そして、思惑通り、トルコが先制する」

「下の流れで、スローインから」

「中央から1人サイドに回りこむように流れる」



「ボールを受け、胸でバックパス」



「クロスにダイレクトで合わせたシュートはバーに当たり、それを押し込む」



「トルコとしては、狙い通りの展開に持ち込んだ」

「ここからが問題やな」

「ここで、方針を変更して後ろに人数を割き、リードを保ちに行くか」

「それまで通り、人数をかけて追加点を狙いに行くか」

「トルコは後者であったと思われる」

「というのが下の図やな」



「これはトルコが左に攻めている」

「やはり、きちんと前に人をかけている」

「実は、ここからカウンターを喰らう」

「ボールを奪われて、サイドのポドルスキーに走られる」



「このとき、やはり、最終ラインはツーバック状態になっている」

「ポドルスキーがボールを持ち、追ってきたディフェンスと正対した場面がこう」



「5対5で、ディフェンスは数的優位を確保できていない」

「そのため、赤の2の選手はいいカバーリングのポジションを取ることができなかった」

「そこからクロス、外から中に入ったシュバインシュタイガーに決められる」



「試合前、トルコの選手にどういう指示が出ていたのかは気にかかる」

「点を取っても前半はこのまま行けといわれていたのか」

「2点取ったら引けといわれていたのか」

「はたまた別の指示が出ていたのか」

「実に気になるところやな」

「1点取っても引くなという指示が出ていたということは、監督が、1点では勝てないと思っていたことにもなる」

「なにはともあれ、前半は1-1で終了」

「後半はこちらから」

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