週休たくさんで主にスペインサッカーを分析
「先週の末は、マドリード・ダービーが行われた」
「行われたな」 「その試合では、アウェーのレアル・マドリーが0-2で勝利した」 「正にいつも通りのダービーであったな」 「今週は、試合分析としてはヘタッフェ対セビージャをお送りするのですが、このダービーは外せないということで、ひとまず短信をおとどけしようかと」 「さようか」 「先発は次のようになっていた」 「アトレチコは中盤の底にモタが入り、いいパスさばきを見せていた」 「一方のマドリーは、中盤にガゴ、グティを並べいて守備に不安が多い」 「そこがどうなるか、というのが注目だったが」 「開始40秒で試合の方向を決定づける出来事が起こってしまう」 「下の流れやな」 「見事に理解不可能な流れであるな」 「一般的にはパブロのパスミスだけがクローズアップされているが、上から2番目のペレアのミスも同程度に酷い」 「同程度というか、パブロはライン際に追い込まれていて、ペレアは周囲360度どこにも敵がいないことを考えると、そちらの方が信じがたいミスであるともいえる」 「ちみに、上の連続写真では矢印があるので流れがわかるが、それを外すと見事に意味がわからなくなる」 「①からどこをどうやったら②の状態になるのか、謎の多いところではあるな」 「そして、もう一方はこうなる」 「AからBは、あるといえばあるかもしらんな」 「ディフェンスがもたもたして取られたのだろうという予想はつく」 「ミスをしたのがパブロとペレアだと知れば、驚くべきことではないのかもしれないが、監督としては頭の痛いところではある」 「アトレチコは、開幕からこの2人にセイタリディスを加えたパスが弱点で、それがこの試合にもろに出た形になった」 「問題点というのは、大事な時にこそ大きくあらわれるものなのかもしれんな」 「おまけに、最近はまったくキックの蹴れないアッビアーティがキーパーをしている影響で、後方からの組み立てという点では最悪の状態になっている」 「これを解決するためには、ゼ・カストロを使うしかないのだが、彼は、サラゴサ戦、セビージャ戦、バジャドリー戦で見たように、びっくりするくらい守備でのミスが多い」 「パブロを選択すればボールを持った時のミスが怖いし、ゼ・カストロを入れるとボールを持っていない時のミスが怖い」 「どっちに行っても不安が残るわけで、これはアトレチコのチーム編成の問題であって個人個人の問題ではないといえばない」 「罪を憎んで人を憎まずみたいな話か」 「例えば、パブロもペレアも前線にシギッチやイブラヒモビッチのような選手がいて、そこに単純に放り込むだけでいいならこのようなミスは少なくなるけど、アトレチコの前線はハイボールに強くないので苦手なことをしなければならない」 「その辺の事情は前回のデルビをご覧いただくとして」 「とにかく、この2人のミスからマドリーに先制され、得意の形に持ち込まれてしまった」 「後の展開は、典型的なレアル・マドリーの試合で、決定的なシュートをカシージャスのスーパーセーブとクロスバーで弾き、そうこうしている間にコーナーキックからひょいっと追加点を奪う。後半はアトレチコの焦りと疲れと負傷退場したシモンの不在もあり、無失点で逃げ切った」 「特にシモンの退場は痛かった」 「サイドの守備の弱いマドリーにとってシモンは鬼門筋なのに、その彼がピンポイントで怪我をした」 「これがシュスターの持つ運というやつかね」 「どうなんやろな」 「なにはともあれ、この試合でも10本に対して20本のシュートを打たれながら無失点で勝つというデータ編通りのマドリーが続いているというところで」 「デルビ短信はこの辺りで」 「ではまた次回」 「ごきげんよう」
「さて」
「なんじゃ」 「今日は去年の12月の終わりまでのチームデータなどを見てみようかと思う」 「それもまた突然やな」 「エル・パイスという新聞の12月30日か31日に様々なデータの上位3チームが載っていたから、それをもとになにか話ができないかと思うわけだ」 「去年のことは去年で終らして欲しいけどな」 「まあそう言うな」 「うむ」 「まず得点の上位3チームは次のようになる」 得点 レアル・マドリー 37 バルセロナ 32 セビージャ 32 「去年ということは、17節までのデータということやな」 「そうなる」 「まあ順当といえば順当やな」 「次にシュートの数を見る」 シュート数 バルセロナ 262 セビージャ 255 ヘタッフェ 251 「バルセロナはそんなに攻めてる印象でもないのに1位なんやな」 「それが印象とデータの差というやつや」 「マドリーは、得点が1位のわりに、ヘタッフェよりシュート数が少ないというのもおもろいな」 「それに関しては、1点を取るために必要とするシュートの数が面白い」 シュート/得点 レアル・マドリー 5.9 ビジャレアル 6.9 エスパニョール 7.3 「マドリーは1点を取るのに5.9本のシュートを必要とするということやな」 「まあそういうことや」 「マドリーはダントツやんか」 「あまり攻めなくてもワンチャンスで点を取る、というマドリーのイメージ通りのデータがよく出ているわけやな」 「これ、バルサはどのくらいなんや」 「262割る32で8.2やな」 「マドリーと比べると相当効率が悪い感じか」 「まあ、崩さないで打つシュートやミドルが多いとそうなるところではある」 「それかフォワードが下手でもそうなるけどな」 「次に、自分達が打たれたシュートの数を見てみると、これまた面白い」 「いわゆる被シュート数というやつやな」 被シュート数 レアル・マドリー 255 ベティス 255 アスレチック 249 「これはまたすごいな」 「レアル・マドリーがベティスとならんでトップ」 「7ポイント差で首位に立つチームが18位のチームと同じだけシュートを打たれるというのもびっくりやで」 「中盤にスペースを空けるのを恐れず、相手に攻めさせておいてそれを受け切るマドリーの男前振りが際立つデータやな」 「さらに言えば、これで失点が少ないというのも恐ろしい」 失点 バルセロナ 13 レアル・マドリー 14 アスレチック 18 「マドリーは見事やな」 「ちょっと常識外れのデータやで、これは」 「普通失点の少ないチームというのは打たれるシュートも少ないもんなんやけどな」 「これだけ打たれてこの少なさ」 「ゴールキーパーの苦労がしのばれるわけやな」 「ちなみに、奪ったボールの数と失ったボールの数のデータはこうなる」 奪ったボールの数 レアル・マドリー 983 ベティス 982 マジョルカ 972 失ったボールの数 マジョルカ 1372 レアル・マドリー 1361 エスパニョール 1340 「マドリーの奪ったボールの数の多さにディフェンダーの苦労を見ることができ、失ったボールの多さにパスのつながらない現状を見ることもできる」 「それにしてはボール保持分数はええやろ」 「こうやな」 ボール保持分数 バルセロナ 555 レアル・マドリー 447 ビジャレアル 432 「バルサが圧倒的ながらマドリーも2位」 「ボールをよく失うわりによくボールをキープしているというデータも面白いな」 「後ろではキープできるけど、中盤から前でパスがつながらないとこういう感じになりやすい」 「それにしてもあれやな」 「なんや」 「マドリーはいいデータにしろ悪いデータにしろ、ありとあらゆるところに顔をだすな」 「いわゆる統計王やな」 「マドリーのプレーというのは、良くシュートを打たれるわりに失点が少なく、あまりシュートを打たないわりに得点が多い。ボールを良く奪う代わりになくすことも多い、という感じかね」 「それに対するバルサは、ボールを良くキープして、シュートも良く打つわりにゴールが遠い。ただし、失点は非常に少ない」 「こんなデータを頭に入れて試合を見るのも楽しいのではないかというところで」 「今回はこのあたりで」 「また次回」 「ごきげんよう」
1-4-3-1-2の良さが出てムルシアが同点に追いついた試合
試合開始 両者ともに綺麗な1-4-4-2だった。 後半開始 ムルシアの右サイドにいたアベルが中央に入り、1-4-3-1-2に近い形になる。 1-4-3-1-2の守備における特徴 長所: ディフェンスラインの前方、中央部分に3人配置されるため、フォワードへの放り込みに対して強い 前線が3人になるため、ロングボールの出所にプレッシャーをかけやすい 短所: ディフェンスラインの前方、サイドライン部分にスペースが空きやすい サイドを押し込まれた後のサイドチェンジに弱い つまり、中央に放り込んで来る相手に強く、サイドに飛ばしてくる相手には弱い。 アスレチックは中央のジョレンテに放り込むことが多い。 また、サイドのガビロンド、ダビー・ロペスもボールキープに優れるが縦突破は少ない。 加えて、右サイドバックのエスポジトは攻撃への寄与が薄い。 つまり、中央が強く、相対的にサイドが強いアスレチックに対して有効な布陣といえる。 逆に、サイドにロビーニョがいるレアル・マドリー、メッシがいるバルセロナ、へスース・ナバスとダニエウ・アウベスがいるセビージャなどには不利なシステムである。 また、このシステムを遂行するためには、自軍のサイドバックの守備が堅いこと、中盤左右の選手の運動量が多いことが必要である。 システムの運用上鍵となる選手 印のついた選手が重要である。 1-4-3-1-2の攻撃における特徴 長所: このシステムは、サイドに相手を誘い込む効果がある。 その裏のスペースを使い、カウンターを仕掛ける手が有力になる。 短所: 相手が引いた場合、サイドのスペースをうまく使えない。 中央に攻撃が偏る。 基本的にカウンターに向いたシステムである。 前線の選手は、ロングボールを受ける場面が多い。 このため、サイドに流れて受ける能力、中央への長いボールを受ける能力が必要になる。 アベル、ゴイトン、バイアーノともにこの役割に適合している。 アベル、ゴイトンはサイドに流れて良い働きをする。 ムルシアのルーカス・アルカラーは、試合終了に向けてシステムを1-4-1-4-1に近い形に変更し、最後は引き分けを目指した。 まとめ図 |
カレンダー
カテゴリー
最新トラックバック
最新記事
(12/14)
(12/11)
(12/11)
(12/11)
(12/07)
(12/06)
(12/02)
(09/04)
(04/17)
(10/27)
ブログ内検索
最古記事
(07/11)
(07/11)
(07/11)
(07/11)
(07/15)
(07/15)
(07/15)
(07/15)
(07/16)
(07/16)
アクセス解析
カウンター
|