週休たくさんで主にスペインサッカーを分析
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第27節 バルセロナ 1-2 ビジャレアル

「バルサはまたも負けてしまった」

「そのようやな」

「さらに、試合の中で、非常に不思議な行動をとっていた」

「そうなんかね」

「今回は、その辺りに注目してみたいわけなんやけどな」

「さよか」

「先発は、下の感じだったわけだが」



「バルサは不思議な形をしておるな」

「それには理由があって、まず、押すと拡大する下の写真を眺めていただきたいわけだ」



「ふむ」

「まず一番上の写真からして不気味やろ」

「バルサは右に攻めてるわけやろ」

「そうや」

「抜群に攻撃的な体勢やな」

「攻撃的な体勢もなにもあなた」

「敵のペナルティエリアまで20m弱で、その間に9人の選手がいるわけか」

「それを数えたのが2枚目の写真やな」

「9人といえば、後ろにはディフェンダーが1人とゴールキーパーしかいない勘定になるな」

「すごいやろ」

「バルサは4バックだから、残り3人のディフェンスは前にあがっているということか」

「それが3枚目の写真や」

「アビダルとザンブロッタの位置が抜群やな」

「ちょっとびっくりする場所にいるやろ」

「でもまあ、最近はバルサがどんなにすごい作戦を考えても驚きはせんけどな」

「驚きはせんけどびっくりはするやろ」

「どんな話や」

「なんでもええわ」

「そうか」

「とにかく、上のように人をやたら前に出すというのはあまり一般的ではない」

「前の写真は、ほんの一瞬、偶然に上がった人が沢山いただけではないんか」

「ところがそうではない、というのは守備を見ればわかる」

「守備か」

「人をどんどん上げれば、当然守りは手薄になる」

「選手数保存の法則というやつやな」

「それが下の写真に見える」



「これもまたすごいな」

「まず、上の写真では、センターバック二人で構成される最終ラインが相手陣に6m入った場所にある」

「ラインを押し上げた攻撃的なディフェンスやな」

「おまけに、サイドバックは2人ともいない」

「確か、サッカーでは自陣から抜け出した場合は、オフサイドにならへんよな」

「当たり前や」

「いや、ちょっと不安になったから聞いただけや」

「次に、二枚目の写真では、やはりサイドバックがどこかに飛んでいった関係で、サイドに大きなスペースが空いている」

「去年のクラシコを思い出すな」

「結局、二枚目の写真の後、下の流れで得点を決められてしまう」

「小さくて見にくいな」

「クリックすると拡大するのでそこは勘弁していただきたいところやな」



「ビジャレアルの側から見ると、非常に美しいゴールであるな」

「ゴールじゃなくてPKやけどな」

「それにしても、バルセロナも再び意味のわからんことをはじめてきたな」

「去年終盤の怪奇サッカー復活のきざしやな」

「スペインリーグ全体のレベルが低下している中で、期待の星であるバルサが、また戦術的に自滅していくとしたら、つらくて見てられんのやけどな」

「ロナウジーニョを出したうえに、サイドバックを無闇に上げるとチームが潰れる、というのは、昨シーズンを通して散々繰り返していた」

「今シーズンの安定していた頃のバルサを見ると、ロナウジーニョを切って1-4-1-4-1気味に組み、耐えながら一瞬のチャンスをものにする戦いをしていた」

「地味やけど、それで十分強いんやけどな」

「変なけれん味を出さんでもいいと思わんかね」

「そればっかりは作戦を決める人の性格しだいやしな」

「はたして今後どうなっていくのかというところで」

「また次回」

「ご機嫌よう」



・参考資料:ギジェ・フランコの切り返し

「バルサがアトレチコに負けてマドリーがレクレに勝った今日この頃」

「これで、その差がまた5ポイントに開いたわけやな」

「詰めては離されて忙しいことや」

「なにはともあれ、先発はこうやな」



「なんと」

「ロナウジーニョが先発であるな」

「それも中央の前方で先発やな」

「これは、これまでの実績からしてうまくいかない」

「その理由は、こちらをごらんいただくとして」

「こう組んだバルサは大体、ボールばかり持ってチャンスの少ない展開になる」

「この日もそのまんまやったな」

「保持率は、前半20分の段階において3対7で有利やったからな」

「おまけに、少ないチャンスながら、30分にはロナウジーニョのオーバーヘッドで先制点も奪った」

「にもかかわらず、最終的に4-2で負けるとはこれいかにという話やな」

「確かに、アトレチコの1点目はプジョルのオウンゴールで、アンラッキーではあった」

「ただ、そこにいたるまでにミリートがクン・アグエロに見事にやられている」

「ちなみに、その前の段階で前線にロングボールを送ったのが、キックが下手なことで知られるパブロだというのは見逃せない」

「それにしても、ミリートを抜いたクンの90度方向への切り返しは見事であったな」

「これやな」



「ドリブルをしながら、軸足に対して体を開き、急激に方向を変えるというのは重要な技術であるな」

「重要なのは、軸足が左足だとすると、その前の右足着地の段階から減速を開始することやな」

「一発でストップしようとすると、かならず膝を痛める」

「この技は、その昔ジャウミーニャが上手かった」

「清水にいてデポルではイルレタに頭突きを喰らわせたジャウミーニャか」

「そうや」

「そのイルレタもサラゴサの監督を辞任してえらい騒ぎやで」

「まあそれはそれとして、試合の方は42分にアトレチコがマキシのシュートで逆転する」

「2-1やな」

「負けているバルサとしては後半攻めるしかない」

「ということで、56分にアンリがメシに、62分にエジミウソンがグジョンセンに代わる」



「ほう」

「これはこれは」

「まだこれをやるんかというところではあるな」

「左にロナウジーニョ、右にメシ、右サイドバックにザンブロッタを置いて、ディフェンスラインの前にイニエスタ」

「バルセロナは、去年1年を通してこれが絶対にうまくいかないことを証明したはずやねんけどな」

「それは、こちらからバルセロナに関する項目を読んでいただければおわかりいただけると思うのですが」

「この試合の後半も2-0で沈んだわけやな」

「中盤の穴が大きすぎてどうにもならんわな」

「しかしや」

「なんや」

「ここで、大きな不安が脳裏をよぎらんかね」

「よぎるかね」

「昨シーズンのバルサは、戦術的なミスを繰り返し、確実だと思われていたリーグタイトルまで失った」

「いわゆるひとつの自爆癖というやつやな」

「それをまた今年も繰り返すのではないかというのが大いなる懸念なわけや」

「まあ、ロナウジーニョの中途半端な使い方は気になるわな」

「おまけに、チャンピオンズリーグのセルティック戦で、メシが怪我をしてしまった」

「またもや筋繊維の断裂らしいな」

「残念な話やで」

「瞬発力があって筋繊維の切れやすい選手というのは、筋肉の出すパワーに繊維の強さが耐えられないから何度も怪我をするんやな」

「その昔、アルバセーテやセビージャでプレーしたアランダもそうやったな」

「バルサとしては、メシを中心としたチームを作りたいところだが、こうも頻繁に怪我をしては中心にすえることはできない」

「かといって、いまさらロナウジーニョのために再構築するわけにもいかない」

「そのための手駒はほとんど売ってしまったでな」

「これはこの先どうするのか」

「非常に難しい問題ではある」

「どうなるんやろな」

「新たに選手を買わない限り、解なしやで」

「ライカールとのアイディアに注目というところやな」

「そうやな」

「そんなこんなで」

「今回はこの辺で」

「また次回」

「ごきげんよう」

「の前にや」

「なんやねん」

「下の図はアトレチコの2点目やねんけど、このシュートに対してキーパーのバルデスは手でボールを触りに行っている」




「確かに体を縮めて手で触ろうとしている」

「キーパーの技術としてどうしてもこれがわからんのだが、この距離で体を縮めたり倒したりして止めに行っても無理やろ」

「無理かね」

「手を地面まで下ろす時間よりも、ボールが横を通過する時間の方が短いので、理論的に絶対に止められない」

「そうなんかね」

「この場合、ファーへのシュートは足で弾くように指導すべきなんとちゃうかね」

「でも、弾いたらリバウンドが残るやろ」

「手で止めようとすると、相手に正しく蹴られた場合に必ず入るわけやから、それよりは弾いてディフェンスのクリアに賭けるべきやろ」

「本当に必ず入るならそうやけどな」

「この辺りの具合を、キーパーやキーパーコーチの方にお教えいただければというところで」

「また次回」

「ごきげんよう」
「さて」

「レアル・マドリーが負けてしまった」

「ホームでは18連勝中やってんけどな」

「ベティス、ローマに続きまた負けてしまった」

「これはどうしたことかと」

「どうしたもこうしたも、いつも通りの欠陥が敗因ではあるやけどな」

「先発は次のようになっていた」



「ヘタッフェの配置は、珍しいといえば珍しい」

「デ・ラ・レーとグラネロが欠けておるな」

「二人ともいわゆる不動のレギュラーのようなもんやからな」

「デ・ラ・レーはボランチから前方での攻撃の組み立て、グラネロは左サイドでのボールキープから展開に貴重な戦力やしな」

「二人ともマドリーからのレンタルやから出られへんわけやな」

「ヘタフェにとっては角銀落ちのようなもんやな」

「そんな大袈裟なもんかいな」

「なにはともあれ、主力が二人欠けては苦しい」

「特に攻撃面できついわな」

「おまけに、前半はヘタッフェの側にミスがあった」

「ふむ」

「守備に回ったとき、下の形でフォワードがマドリーのセンターバックにプレッシャーをかけておったわけやな」



「そして、ボランチが中盤に詰めるわけか」

「これはマドリーを相手にした時はあまり良くない」

「詰めたボランチの後ろにスペースが空くとそこから崩されるしな」

「下の形で、フォワードを引き、センターバックにボールを持たせた方がいい」



「カンナバーロとハインツェに持たせても怖くないからな」

「ちなみにヘタッフェは、後半から後者の守備を採用し、マドリーのチャンスが急激に減った大きな要因になっていた」

「前半のマドリーはわりと調子よかったんやけどな」

「ビジャレアルやらバジャドリーのようにスペースを空けてくれるチームは得意やからな」

「ところが有利だった前半に得点を奪うことができなかった」

「それが試合の流れの上で大きかった」

「ついでに言えば、ロビーニョがいないのが大きいわな」

「0-0で試合は進み、ヘタフェが先に交代を行う」

「54分にマリオからアルディンやな」

「ちなみに、マリオは9分にコルテスと代わって入っている」

「マリオは交代で入ったのに怪我をしてしまったわけやな」

「結果的に下のようになる」



「コテロが右サイドバックに来て、左にマヌー・デ・モラルが来ている点が特徴的やな」

「コテロはサイドバックから右サイド、ボランチからトップ下まで色々なところが便利やな」

「細かいことが苦手で、手堅くて持久力があってキックが正確やからサイドの方が似合ってると思うけどな」

「マヌーの方はこの試合どうもおかしかった」

「ミスが多すぎやったな」

「これに対して、マドリーは下のように交代を行う」



「バチスタ、トーレス、怪我のグティが抜けて、ドレンテ、ソルダド、イグアインやな」

「システム的にはなんといっていいのかよくわからない」

「1-3-3-4とかでええんちゃうかね」

「えらいなげやりやな」

「ドレンテが前線に上がるから、攻めてるときは本当にそんな感じやで」

「この形でも攻撃はうまくいかんかったな」

「前詰まりを起こして、結局セルヒオ・ラモスがパスをさばくようでは苦しいわな」

「おまけに、この形では左中盤に入ったリヒトが効いていた」

「相手が4トップ気味になっても、彼が引けば数的不利を招かないというのは受けにいい」

「リヒトはいずれ高く売れるやろうな」

「そうかね」

「いわゆるビッグクラブに行っても十分レギュラーになれる選手やで」

「そりゃ楽しみやな」

「最終的に、マドリーのミスからウチェが決めた64分のゴールが決め手になって、ヘタッフェが勝利した」

「ロベンがゴールを決めたと思ってラインの外で喜んでいたらオフサイドで取り消されて、そのままカウンターから失点するという素敵な流れであったな」

「その様子は、こちらをごらんいただくとして」

「マドリーとしては、チャンピオンズリーグのローマ戦をどう戦うかが焦点やな」

「その前にレクレアティーボ戦があるやろ」

「マドリーは、チャンピオンズリーグが最優先やから他はどうでもええねん」

「それはまた、乱暴な議論やな」

「緒戦を2-1で落としたものの、勝つ目はある」

「ローマは中盤の守備が弱かったしな」

「第一戦では、ヘタッフェの前半のような形が多く、デ・ロッシの周囲が大きく空いていた」

「ピサーロが攻めにかかるから、どうしても中盤のラインに凸凹ができてまうねんな」

「そこを突けば相手を崩せるし、ロビーニョが間に合えばさらに有利になる」

「練習に復帰したものの、まだ回復には遠いという噂やけどな」

「左に彼がいるといないとでは大違いだから、マドリーとしては是非にも間に合わせざるをえない」

「そこにローマの中盤の薄さがミックスされれば、マドリーの逆転の目は十分にあるというこっちゃな」

「逆にいえば、ローマは後半のヘタッフェのように戦い、マドリーにスペースを渡さなければよい」

「その辺りがどうなるかというところで」

「今週はこの辺で」

「また次回」

「ごきげんよう」
主審、イットゥラルデ・ゴンサレスの気まぐれPKによりセビージャが2-1で勝った試合。

先発


オサスナは攻め手がない中で良く守った。
セビージャはこれまでのセットアップオフェンスが影をひそめた。
左のディエゴ・カペルは相手に向かってドリブルすることができず、能力を十分にいかしきれていない。



左サイドに入ったキケ・ソラは184cmでスピードもあり相手に向かうことができる。
ディエゴ・カペルとは対照的だった。
64分にモスケラに向かうドリブルで失敗したが、66分にポウルセンに向かい突破、ゴールを決めた。
失敗にめげない点でも素晴らしいゴールだった。
アトレチコ戦0分


見間違えでも冗談でもなく、ホアキンがいわゆるセンターフォワードの位置に置かれている。

アトレチコ戦46分


前半よりもはるかに良い攻めを見せていた。

ビジャレアル戦0分


選手が互いに非を鳴らす場面が目立った。


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