週休たくさんで主にスペインサッカーを分析
前回は、浮くことにより緊張が緩和され、接触部分が開放された状態になることを見た。
ここでは、浮くことにより地面についた足が開放され、体全体の移動が可能になる点を見る。 実例は次の通りである。 最初、体はいわゆるマイナス方向を向いていた。 体を浮かせて旋回させることにより、相手ゴール方向に向き直っている。 地面についた足を浮かせることによって、体全体を旋回させることができる。 また、このような動きは、向きを変化させると同時に、ボールとの相対速度を減らす働きを持つ。 体を浮かせない、すなわち地面にべったり足をついた状態でこのような効果を得ることは不可能である。 この状態から、前方へ移動したいが、地面についていた足が回りきっていないため、そのまま前に踏み出すことができない。 このため、足の踏み変えが必要になる。 二つを一フレームごとに比較すると次のようになる。 左が浮かないものであり、右が浮くものである。 トラップはドリブルの一歩目である、といった言葉がある。 右は正しくそうなっているが、左は踏み変えが必要なため、行動が遅れていることがよくわかる。 その原因は、地面にべったりと足をつけてトラップを行うことであり、そのような選手はドリブルのみならず、すべての点で次のプレーへの移行が遅れる。 これは、サッカーが下手であることの大きな原因となる。 (参考:「正しいコントロール、利点その3、次のプレーへ移る」) それを防ぐためには、ボールとの接触において、浮くという動作が不可欠である。 同様の例は、「やや浮いたボールのコントロール、良い姿勢のつくりかた」でも見た。 次回は、浮くことと上から下に落ちることの関係を見る。
前回は、コントロールにおいて体を浮かせる動作が多く使われることを見た。
浮くことは、いくつかの効果をもたらす。 ここでは、緊張の緩和を生むことについて見る。 コントロールにおいて、接触面が受動的に変形することは極めて重要であった。 足先が外にねじれる動きが見られる。 この動きは強い緩衝作用を持っている。 類似した動きは他のコントロールでも見られた。 (画像元 Zinedine ZIDANE trapping compilation - christinayan(1:30~)) 様々な状況で、縦方向、横方向への接触部分の変形が見られる。 このような変形がおこるためには、接触部分周囲の筋肉に緊張が存在しない方がよい。 浮く動作は、その目的に適している。 一般に人間は緊張をほぐす時に軽く跳ねる。 これは浮いて落ちることが筋肉の緊張を緩和するためであると考えられる。 浮くことにより緊張が緩和され、接触部分が開放された状態になる。 そこにボールが当たることにより受動的な変形がよく引き起こされる。 これは、ボールコントロールに大きく寄与する。 次に、浮くことにより体全体の移動が可能になる点を見る。
コントロールにおいて、体を浮かせながらボールに触ることは本質的に重要である。
浮かせるとはどうのような動作かをはっきりさせるため、体を浮かせないコントロールとの比較を行う。 最初に、体を浮かせないコントロールを見る。 これは、浮かせない例である。 ボールの接触前後において、ボールに触れない方の足が、地面にべったりとついた状態で行われている。 体を浮かせた状態でのコントロールとは、次のようなものである。 地面につけていた足を浮かせながらボールに触る様子がわかる。 この浮く動きは、これまでに見た他のコントロールにも見られる。 これも、かかとを浮かせながらボールに触れている。 軽く浮いた状態でボールに触れる様子がはっきりとわかる。 このプレーは、明快に浮いた状態でボールに触れている 相手を抑えながら浮いた状態でコントロールしている。 ここでは、上に踏み切る様子がわかる。 かかとを浮かせる様子がわかる。 (画像元 Zinedine Zidane - Trick and Skills with Zizou ball Control (0:44)) コントロール前に踏み切り、体を浮かせている。 以上のように、コントロールにおては、ボールの高さによらず体を浮かせる動作が見られる。 浮く動作は、高いボールに対しては見られるが、地面にあるボールに対しては見られない、といったものではない。 コントロール一般に見られる動きである。 この浮く動作は、いくつかの効果をもたらす。 次に、浮くことが緊張の緩和を生むことを見る。
前回は、縦の動きによるコントロールを見た。
ここでは、同じようなボールに対する横の動きでのコントロールを見る。 以前に次のようなトラップを見た。 これの膝から下の動きを追う。 線を拡大する。 黄色が前段階、赤が接触直前、濃い青が接触直後、水色が接地に向けた動きである。 順次引かれる様子が見える。 これを前回見た動きと比較する。 右が今回見た横の動きであり、左が前回見た縦の動きである。 違いをはっきりさせるため、最初の3段階を取り出す。 特に傾きの変化において、まったく異なることを見ることができる。 実際の動作比較は次のようである。 この図は、コントロールの下手な選手と上手な選手の差を明快に示している。 ごく単純に考えると縦方向の動きで横からくるボールを緩衝できるとは思われない。 しかし、これまでに見た、受動的に接触面が後退する効果、及び逆回転を考えることで理解されうる。 横から来るボールと縦に動く足が接触する。 ボールと当たることにより、首から先は外へ旋回し、全体的にも外側へ動く。 これにより、横方向の緩衝がおこる。 また、表面の摩擦により、ボールに逆回転がかけられる。 上から下に叩かれたボールは地面に跳ねる。 逆回転の効果により遠くにはいかず、地面の緩衝効果により反発が抑えられる。 これまでに見たメカニズムの複合により、縦の動きで横方向に動くボールをコントロールすることができるものと考えられる。 今まで、地面に近いボール、高いボール、やや浮いたボールについてコントロール法を見てきた。 次回はそれらに共通する点を取り出し、コントロールの全体像についてまとめる。
前回は、やや浮いて横から来るボールのコントロール法を見た。
引き続き縦の動きでボールをコントロールする例を見る。 このコントロールにおける特徴を見るために、膝から下の動きを追いかける。 そのために以下の映像を用いる。 それぞれの映像を重ね合わせるためには基準が必要となる。 このために、センターサークルを用いる。 プレー自体は最初に見たものと同じである。 膝から下の動きは以下のようになる。 重ね合わせると以下のようになる。 線を拡大する。 黄色が前段階、赤が接触直前、濃い青が接触直後、水色が接地に向けた動きである。 接触に向けて膝を立て、垂直に近い状態でボールと接触し、接触した勢いで足が後退、そのまま足を引いて接地に向かっている。 同時に、一度上げた膝が下がる様子も見える。 これは、縦の動きでボールに触れたことを意味する。 また、全体としてボールと同じ方向に動いている。 黄色と赤の部分の変化は、体全体を旋回させることにともなう移動であり、引いてボールを止めるためではない。 この動きは、地面に近いボールで見た重心の移動による相対速度の減少と同じ意味を持つ。 赤から濃い青への変化は、これにボールとの衝突で弾かれる効果が加わっている。 以上の動きで、ボールは完全にコントロールされる。 ボールは次の操作が可能な位置にあり、体勢はまったく乱れていない。 これにより、次の動作への切れ目ない移行が可能になる。 これがコントロールであり、ボールは止まるが姿勢を乱すようなものは技術と呼ぶに値しない。 次に、これと比較するため、横の動きによるコントロールを見る。 |
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